第1話 東雲梓馬
今から400年前、ある刀鍛冶が江戸幕府によって処刑された。
その男は太閤秀吉が気に入り、家臣などに配っていたという刀の造り主だった。
江戸幕府は少しでも脅威となりそうな人物を処刑していたという。
まあ、俺には何も関係ないことだが・・・。
???「おーい、ひがしくもくーん?起きてるかい?」
東雲「何回言ったら覚えてくれるのかな?俺は東雲だ。」
???「悪い悪い。君のことを呼ぶ下級生がいるから嫉妬してて・・・。」
東雲「どういうことなんだ?なんで君が嫉妬するんだい?」
???「あのさ、いい加減、俺のことも名前で呼んでくれるかい?」
東雲「あぁ、そうだな・・・。えっとー。山田君?」
???「いい加減覚えたらどうだ?花咲だ。」
東雲「そうだったな、で、なんだ用事って?」
花咲「俺ではない、あそこに立っている美少女からだ。」
指さす方には見覚えが恐らくない
一個下の学年カラーのセーラー服を着た女子がいた。
東雲「おれが東雲だが、なにかようかい?お嬢ちゃん?」
???「お、お嬢ちゃん?無礼な!私は北斗新源流の祖:北斗沖永を祖父に持つ北斗星七であるぞ。」
東雲「北斗新源流?あぁ、あの新流派の家の子か。これからもよろしく頼むよ。まぁ、うちは親父の代で終わるから関係ないけどね。」
北斗「え?終わる?どうしてじゃ?」
東雲「え?あれ?聞いてないの?」
北斗「何をじゃ?」
そう、俺の家である東雲家は古くから剣の路に名を轟かせてきた家で、
様々な流派の源流とされてきた「東雲日陰流」の家元である。
初代は、あの羽柴秀吉や松平元康といった後の天下人と仲が良かったらしい。
そこからいろいろな場面でうちのご先祖様たちが活躍をしていた。
自分で言うのもなんだが相当な金持ちである。
普通なら俺が新当代を務めなければならないのだが、
俺は家宝である刀「青龍」を扱えずにいた。
そんなときに政府からお達しが来て家が取り潰されることになった。
取り潰しと言ってもなにかを取られるわけではなく
普通の一般家庭に戻るというだけである。
北斗「なん・・・なんで・・・。」
東雲「意外な反応だな。ほかの流派だったら喜ぶと思っていたのに。」
北斗「そんな下衆と一緒にするではない!私はお爺様から新当代同士今後を話し合えと言われたから来たのに・・・。」
東雲「あぁ、そういうことね。まぁ、仕方ないだろう?君も知っての通りうちは昔から悪い奴らを成敗していたり、下部組織には暗殺稼業とかもいて、ほかの家元からは嫌われてたし、だからこっちのほうが安全に暮らせるってわけなんだ。」
北斗「で、でも。そんなんで400年の歴史を終わらせていいのか?」
東雲「いいんだよ、それだけ、東雲という家が必要ないくらいこの国が平和になったということさ。だから、これからは君たちみたいな新流派が担うってことさ。盛者必衰さ。」
北斗「今からだって遅くないわ。政府に行って変えてもらうのは・・・。」
東雲「いいんだ、俺らは家があればそれで充分さ。」
北斗「信じられない!私は政府に行ってくるわ!!」
といって、北斗星七はドアを半開きにしたまま出ていった。
花咲「いいのか、あの嬢ちゃん。北斗の子だろ?」
東雲「いいんだよ。人の家のことなんて心配してられるほど北斗の家も馬鹿じゃないし、ほかの家のことも気にするだろうしな。」
花咲「お前まさか、あの嬢ちゃんのことを知らないのか?」
東雲「え?」
花咲は自分のスマホを見せてきた。
そこには、あの北斗がこの三年間でやってきたものを移されられていた。
花咲「この嬢ちゃんはやるときにはやるぞ。いいのか、梓馬?」
東雲「あぁ、これはまずいなぁ。でも楽しそうだぁ。準備しろ。土岐。」
花咲「はいよ。」
それから俺ら東雲家の取り潰しを提案してきた政府に乗り込み計画を3人で立てた。




