こんな状況でいいのかな…?まぁ、いっか。
お、お久しぶりです。更新止まっていてすみませんでした>< 亀の歩みですがまた少しずつ書けていけたらいいと思います。
「まぁまぁ、サヤ。アレク様だって悪気があったわけではないですし…」
「悪気のあるなしじゃなくて、デリカシーの欠如が問題だと思うのよっ!年頃の淑女に対して…トイレに…行くなら付いていくなんて単なるヘンタイ発言だとしか言いようが無いじゃない!」
ヴァレリアがアレクをフォローしようとしてるのは分かるけど(だって主君である王妃様の息子だしねぇ)やっぱりいっていいことと悪いことはあると思うのよね。
まぁ、私も反論するときに流石にトイレ発言はちょっと小声になるぐらいだし。
「あら、アレク様は年頃の女性貴族からとても人気があるんですわよ?先日行われた舞踏会でもひっきりなしに踊られてましたし。眉目秀麗・頭脳明晰・その上第一王位継承者という魅力的な地位に引かれる方々は掃いて捨てるほどいらっしゃいますもの」
ホホホ…とメリッサが笑ってるけど、その目と言葉の内容には思いっきり棘があるんですけれどもー?
「あー、メリッサはそういうやつは本当に嫌いだものね。やっぱり自分の力で欲しい物は手に入れないと意味が無いっていつも言ってるしね」
「当然ですわ。与えられたもので満足するようなそんな向上心の無さでは人間堕落してしまいますわ。真に欲しい物は実力で手に入れてこそですわ!」
おおー、珍しくクールなメリッサが力説してるなぁ。
そうかー、メリッサって超実力主義の人なんだなー。前々から完璧主義者っぽいとは思ってたけど(その割にはちょっと抜けてるところもあるけど)努力して手に入れることに価値を見出すタイプなんだなぁ。
ちょっと三の兄と話が合うかも。
「ん?でもアレクには奥さんとか婚約者とかいないの?」
私の素朴な質問に少し前をバーニーと並んで馬を進ませてたアレクの背がびくりと撥ねたのを見逃さなかったぞ?
「その件につきましては陛下も王妃様も常々心悩ませていらっしゃるのですが…」
ヴァレリアのいい難そうな雰囲気から何かしらの事情があるみたいなので私は慌てて片手を振って続きを押さえる。
「ああ、いいって。アレクも大変な立場だからヘタに聞くと利権やら国交問題とか面倒くさい問題に巻き込まれそうな気がするのでこれ以上は聞かない事にするっ!」
「賢明ですわね」
メリッサの笑いを含んだ一言にやっぱり地雷を踏みそうになってたんだなーと改めて内心で冷や汗をぬぐっちゃったよぉ。
とまぁそんなこんな雑談をしながらその日は移動を続けて昨日よった街で軽く昼食を取った後、正しいルートを進んでいく一行であった。
しかし、本当に今頃省吾さんはどこにいるんだろう…?
生真面目な性格してるからいきなり異世界に吹っ飛ばされてどうしてるのか本当に心配…。
私と一緒に飛ばされたのならこっちの世界の言語が分かるようになるオプション付いてるといいんだけどなぁ。
うーん、必殺の言霊能力で省吾さんの居場所が分かれば便利なんだけど、やっぱりそれってチート行為なのかな?
兎に角、何にしても暫くの間は携帯の使用も控えよう。
またアレクにヘンタイが降臨しても困るしねー。
あの自称・神も頭の痛い存在だよね。
どうやらアレク自身も含めてみんなその存在を知らないみたいだし。
バーニーに色々相談してみたいとこだけど、なかなか一人にならないしなぁ。
はーぁ、そろそろこの世界で勇者生活始めて2ヶ月ぐらいになるけど、コレといって勇者らしいことしてないんですけどいーのかな?
まぁ、私の目的はあくまで省吾さん探しなので勇者はやりたくないから個人的には構わないんだけど…。
でも国の面子もかかってる仲間たちのことを考えるといろいろと考えてしまうのですよ。
そんな感じの押し付けられ勇者・篁 爽香16歳。馬上から青い空を見上げて大きなため息をついたのでした。
とりあえず一部終了?な感じです。しかし、主人公何もしてないまま一部が終わってしまったのですが本当にどうしましょう。爽香はよくても作者としては頭が痛い限りです(涙)
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2012.6.25 微修正