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配信者の俺がゲーム内に転生したので悪女ハーレムを作ろうと思ったら甘々おねぇちゃんハーレムが出来ちゃった!  作者: 風祭 憲悟@元放送作家


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番外編4 悪女にならなかった女暗殺者デティの場合

「デティよ、我が『闇の森』そして『砂の魔導師』のためにその力を捧げるのだ」

「はいバストール様」「ズドル最高司教筆頭さまの命令も絶対だ、シーフの力を磨き、アサシンとなるのじゃ」

「御意、全てはご命令のままに」「今のうちに出来る教育は全てしておこう、色仕掛けは……今はまだ早いのう」


 薄暗い地下、隠された秘密の住居、

 私は物心ついた頃から面倒を見てくれている、

 魔術師バストール様に傅いて忠誠を誓う、私の師であり、生きる意味を下さるお方……


(この方の、そしてその上であらせられるズドル様に従うのが、私の全て、生きている意味)


 私は『諜報活動』のために育てられた魔力の無い女、

 気配を消しての潜入、確実な諜報、何より素早さとそれを生かせた暗殺……

 まだ魔物相手の練習だけど、命令されれば人間だって躊躇なく殺せるはず、そう鍛えられた。


「今は砂漠の国と対等ということになっているが、

 いつ、どこが敵になるやも知れん、最終的にはズドル様がお決めになるが、

 それが全てだ、どのような指示があってもそれこそが使命だと思って実行せよ」「はい、仰せのままに」


 この頃には薄々勘付いてしまっていた、

 汚れ仕事、盗みや容赦ない殺しをさせられる、

 しかし私はそのために育てられた、私はするべき命令を実行するだけ……


(黙々と、孤独にいつ出番が来ても良いように、訓練をこなしていた)


 実際、生きた人間を殺す訓練が始まる、

 その覚悟を告げられた直後と言って良い頃、

 砂漠の国へ行っていたズドル様達が他国の客人を連れて戻ってきた。


「デティよ、お前は他国へ譲られる事になった」「……はいバストール様」

「何でも魔物の幹部が砂漠の国、そして我が闇の森を配下にするつもりらしい」

「なられるのですか」「なる訳がない、だが阻止する必要はある、そのためにお前を譲ることとなった」


 なんだかよくわからないけれども、

 私は闇の森を守る引き換えに献上されるという、

 予想外、想定外の事態だけれどバストール様、ズドル様の命令は絶対……!!


「それで私は、どのように」

「向こうの命令通りにだ、本当に先方の言っている通り、

 魔物が我々を洗脳しに来て返り討ちにできれば正式に譲渡となる」


 物扱いの私、でもそれは今更なこと……

 シーフとして盗みを、アサシンとして暗殺を教えられた私は、

 きっと同じような使い方をされる、そう思って行った先『修行場』は、まったくの別世界だった。


「おっすオラ、テイク! どこにでも居る普通の元山賊さ、今は何でも屋!」

「デティと申します、どんなご命令でも従うように言われました、新しい御主人様、どうぞ指示を」

「そうだな~、とりあえず普通の女の子になってもらっちゃおうかな~」「はあ」「その前にアサシンとして鍛えよっか」


 こうして昼はシーフからアサシンになるべく、

 湧いて出る魔物を倒し、その分だけ『ポイント』というのを貰えた、

 それで引き換える事が出来る基地は、生まれて初めて見る、きらびやかな都市だった。


「さあデティちゃん、この服とかどうかしら」「はい、スティラさん」

「このお菓子、とっても美味しいよ、ポイント余裕あるよね?」「はい、マリーヌさん」

「お互い、とんでもない所に来たな、同期で場合によっては相棒として頼む」「はい、シヴァールさん」


 今まで味わったことのない快適な生活、

 それは一緒の部屋に住む、テイク様からもたさられている……


「あっ襲ったりしないから安心して、男から襲うなんて愚の骨頂、

 女性に襲われて恐怖と快楽でむちゃくちゃにされて、事後、顔を両手で覆って、

 くすんくすん震えながら泣いてこそが悪女の餌食なのです、将来的な最終目標はそれで」「……はい、テイク様」


 なんだか物凄い命令をされた気がする。


「とりあえずゲームで遊ぼう、このリングを持って」「はいテイク様」

「まずはこれをなんだけど、あ、フィットネスって言葉の意味は知らないよね?」

「教えて下さい」「まあ、よくわからない言葉が今後いっぱい出てくるだろうけど、それとなく覚えられたら憶えてね」


 のちにテイク様の正妻になるという、

 スティラさんから『少年の中に住む、未来を予知する女神』の存在を知らせて貰った。


「テイクちゃん」「なあに甘々スティラお姉ちゃん!」

「久々に女神様にご降臨頂けるかしら?」「えー、何か用?」

「今後について改めて、来たるべき魔物が降臨してくる時の事を確認したいの」


 しばらく黙ったのち、

 表情があきらかに大人になったテイク様。


「いやね、もう30年くらい前になるかな、ラジオの番組にとある当時大人気の女性声優さんにゲストで来ていただいたんだけど、

 なんでか知らないけど腕を骨折していてギブス姿で来ていたんだよね、でマネージャーが『これには絶対に触れるな、骨折も漏らすな』と、

 結局、それについてまったく触れず収録が終わって、のちに完治して会った時もその事に一切触れなかったんだけど、あれはいったい何だったんでしょうね」


 女神と言うより、

 50歳前後くらいのおじさんみたいな口調、

 そしてよくわからない単語、これは神界語か何かなのか。


「女神様、改めて今後の危機を」「はいスティラさん、魔界からまだ隠れているはずの魔物の幹部が、

 タイミング的にはもう、いつ動き出してもおかしくないんだけれども、まずは最初に闇の森その祭壇に、

 魔導師連中を呼び集めて洗脳するんだ、その流れで砂漠の国その国王をオアシスを人質に、ってオアシスなのに人質ってちょっと変か、とにかく……」


 まさに予言といった内容、

 それに備えて鍛え、ポイントで快適な生活を過ごす私、

 人間としても、いえ、女性としてもスティラさんを中心に再教育してくれる。


「いいこと、本当に悪い事をする悪女ではなく、あくまでも『悪女プレイ』をテイクちゃんは御所望なの」


 アサシンとしてレベルが上がり切った私、

 ポイントで『数字のアイスクリーム屋』へ行くのが修行後のお楽しみ、

 そしてテイク様との同棲も、なんだか『人との温かみ』を憶えて行くようで、心地よかった。


(闇の森では、決して教えて貰えなかったこと……)


 たまに『トゥ●ンクルウィッシュを許さない、絶対に許さない、絶対にだ!』とか、

 あと『超強力な二社が作っているから、そう簡単にサービス終了して課金が無駄になることもないんだ!』とか、

 なんだかよくわからない寝言を言うのは怖いけど、スティラさんによれば『女神様の発作』ということで我慢している。


「そして、運命の時は、やってきた……」


 予言の通りズドル様が魔物からの呼び出しを受け、

 それに合せて皆で闇の森へ、そこはとんでもなく快適な環境に!

 特にじめじめして蒸し暑かった祭壇は修行場の基地ほどでは無いが快適になっていた。


「んじゃまー、敵がひょっこりさんするまで流しそうめん大会をやりまーす」


 ここで再会したバストール様は、

 びっくりするくらいやさしいお爺さんになっていた、

 今日で平和になる、もう何も心配することはない、と。


(そして現れた、喋る魔物の幹部……)


 獅子の魔物は半透明で祭壇に浮かび上がったが、

 しばらくして本体が捕らえられて生きたまま燃やされた、

 あっさりと危機が解決され、私は『流しそうめん』を単に食べているだけだった。


「そうして私は、テイク様の所有物になった」


 なぜか嬉しかった、

 完全に身も心もテイク様に捧げられる、

 そう思うと貪欲に『人間らしさ』というのを習得したくなった。


(悪女になる前に、まずは人に、そして女にならないと)


 テイク様のハーレムにはすでに先輩が居て良くしてくれている、

 同期のシヴァールさんも、もうすっかり私と同じような気持ちで、

 テイク様いわく『悪女ハーレムのコンプリート』と言うらしい、頑張らなきゃ。


「更に2人、増やすらしいけれども、負けられない……」


 こうして私は本当の意味での悪女ではない、

 テイク様の望む悪女になるために私は学び、

 あらゆる意味で強くなっていく、そう、テイク様を喜ばせられるように。


(私の人生、残りは全て、テイク様のもの)


 日に日に私が幸せになっていくのがわかる、

 まだ倒さないといけない敵が控えているそうだけれども、

 テイク様のためにだけ生きて行けばよい、それが私の……喜び。


「でも、テイク様が私を言う、『般若声はんにゃごえ』って、いったいどういう意味なんだろう……??」

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