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16 切腹届を提出したい
が、失神する直前で何とか踏みとどまり、息も絶え絶えにこう返す。
「た、確かに、凄く恥ずかしい事が、書いてある、みたいだね。
い、一体どんな人が、そんな恥ずかし手紙を、書いたんだろうね・・・・・・」
どんな人かと聞かれれば、
それは今撫子の隣に座っている人だよと答えたくなる所だが、
それを知らない撫子は、呆れるように息を吐いて言った。
「まったくよ。
あの、チャラチャラした静香さんのバカ兄貴にもラブレターをもらったけど、
それに迫るような恥ずかしい内容ね」
今の日本で切腹が認められていれば、
紳士クンは明日にでも役所に行って
『切腹届』を提出し、その日の内に切腹していただろう。
(※切腹の理由
『恥ずかしい内容のラブレターを、渡した相手に目の前で読み上げられた為』)
それほどまでに今の紳士クンは精神的に追い詰められていた。
が、そんな紳士クンの両肩をガバッとつかみ、
撫子は一転して熱っぽい口調で訴えた。




