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12 ラブレターくらいではビクともしない?
そして草むらから立ち上がり、頭をポリポリかきながら声を漏らす。
「何か、随分あっさりしてたわねぇ?
もうちょっと何かしらの反応があると思ったんだけど」
それに対して紳士クンは、
撫子がみだりに取り乱したり戸惑ったりしなかった事にホッとしながらこう返す。
「お姉ちゃんにとっては、
ラブレターをもらったくらいじゃあ何にも思わないのかもしれませんね。
あれだけ男前で女の子にモテる色雄さんに言い寄られたって、
お姉ちゃんはビクともしないんですから」
「むぅ~、流石は撫子さんというところかしら。
これは並の男じゃあ撫子さんを落とせないわね、もっといい方法を考えないと」
そう言って腕組みをする希里。
一方の紳士クンは、学園でもトップクラスのイケメンに言い寄られたり、
ラブレターをもらったりしても全く動じない撫子に、
ある種のたのもしさや尊敬の気持ちを感じていた。
もし紳士クンが撫子の立場だったら、こんなにドッシリと構えてはいられないだろう。
(やっぱり、お姉ちゃんは凄いなぁ)
と、思わずにはいられない紳士クンだった。




