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魔王様は足止めたい 番外編  作者: たっつん
海王との出会い
13/13

気に入られた魔王

リッチーさんとアーサーちゃんとで仕事の打ち合わせをしていると少しテンションの高い声がドアを開けながら聞こえた。

「魔王よ、来たぞ!今日はいい魔法石が見つかってな!」

「あぁ…海王さん。今日も来たの?」

あの戦いから1か月、ほぼ毎日海王さんは魔王城に通ってきている。

「リッチーさん、なんかお茶とか出してあげて」

「かしこまりました」

最初はちゃんともてなしていたが最近は割とテキトーだ。

「気遣いは結構。ん?アーサーではないか。この前は怪我をさせるところだったな、すまなかった」

「いえ、二人が守ってくれたので」

まだ気にしていたのか、会うたびに言ってるね。

それより…。

「…どうした?迷惑であれば帰るが…」

私が訝しげな目で見てたのがばれたようだ。

「いや、別にいつでも来てもいいんだけど…仕事はいいのかなって」

「いいに決まっている。仕事の配分を決めるのは私だからな!」

「あ、そうなの」

すぐ後に小さなイカやタコの魔族が急いでやってくるのが見えた。

「海王様、また抜け出して!ここだと思っていました!仕事に戻りましょう!迷惑でしょう!?」

「ええい、離せ!今日は休みにしたと言っただろう!」

ダメじゃん。


「あぁそうだ、この魔法石は礼だ。受け取っておけ」

部下を振り払いながらさっき見せてきた魔法石を投げ渡す。

「えーっと…どの礼?」

「橋を作るのに部下を借りただろう。あれだ」

「あぁ、あれね。いいんだけどさ」

あれからやたら頼みごとをしてくる。

今回の橋作りだったり魔力の提供だったり…。

まぁうちは暇な魔族多いし仕事が増えて逆に助かるんだけど…難点がなぁ。

「あれは橋の計算間違えて崩壊だったっけ?」

「すまぬな…やってしまったようだ。詫びも兼ねてよいものを選んでいる」

「最初に戦ったときの宝箱の魔法石は爆発するし、魔力あげたら秒でダメにするし…。貸したスケルトンさんの体が魚の骨になってたこともあったよね」

そう、何かやるたびにやらかしているのだ。

「この魔法石も大丈夫なんだよね?」

「耳が痛いな…。もちろん大丈夫だ。海に100個しかない希少な魔法石だぞ」

「ええ!?受け取れないよそんなの!」

「まぁよいではないか!私に勝った者が何を言っている!」

「いやあれ私だいぶめちゃくちゃだったよ?」

「そうですね、わたくしが教えた魔法はあの程度ではありません」

「私が教えた戦術も後半は…です」

リッチーさんやアーサーちゃんに言わせればまだまだで30点くらいらしい。

厳しい。


「あ、海王様!今日も来たんですね」

「次は俺が仕事手伝いますよ!」

「海王様!」

海王さんに気づいた私の部下たちが海王さんを囲んでいく。

「おお!今日はただ礼をな。また頼みにくるつもりだ」

めちゃくちゃやらかす割に結構人気なんだよね。


と思っていたら突然大きな声がする。

「あんたー!!何仕事さぼってここに来とんねん!エルクルちゃんの迷惑になるって言ったやろうが!!」

「げ!シレーヌ!」

声の主は海王さんの奥さんだ。

ついにここまで乗り込んできたか。

「シレーヌさん、こんにちは。精が出ますね」

「シレーヌ殿、ご無沙汰しております」

「こんにちは!シレーヌ様」

「エルクルちゃん!リッチーさんにアーサーちゃんも!今日もごめんね、このバカが。すぐ連れて帰るからな」

「痛い!痛いぞ!」

あぁ、触手つかみながらヘッドロックって…。

「また今度お茶しようなー!」

「ぐおおぉぉぉ!!」

「頑張ってねー」

首根っこをつかまれて帰っていった。


「ふふっ、相変わらず騒がしくて楽しいですね」

あれを騒がしくて楽しいと譬えるか、アーサーちゃん。

「では魔王様、アーサー殿。続きの仕事をしましょう」

「そうだね」

まぁなんだ、ちょっとやっかいな友達?

同士みたいなのができたってことで。

退屈せずに済みそうだ。


「今日も頑張っていきますか!」


おしまい

リッチーさんとアーサーちゃんとで仕事の打ち合わせをしていると少しテンションの高い声がドアを開けながら聞こえた。

「魔王よ、来たぞ!今日はいい魔法石が見つかってな!」

「あぁ…海王さん。今日も来たの?」

あの戦いから1か月、ほぼ毎日海王さんは魔王城に通ってきている。

「リッチーさん、なんかお茶とか出してあげて」

「かしこまりました」

最初はちゃんともてなしていたが最近は割とテキトーだ。

「気遣いは結構。ん?アーサーではないか。この前は怪我をさせるところだったな、すまなかった」

「いえ、二人が守ってくれたので」

まだ気にしていたのか、会うたびに言ってるね。

それより…。

「…どうした?迷惑であれば帰るが…」

私が訝しげな目で見てたのがばれたようだ。

「いや、別にいつでも来てもいいんだけど…仕事はいいのかなって」

「いいに決まっている。仕事の配分を決めるのは私だからな!」

「あ、そうなの」

すぐ後に小さなイカやタコの魔族が急いでやってくるのが見えた。

「海王様、また抜け出して!ここだと思っていました!仕事に戻りましょう!迷惑でしょう!?」

「ええい、離せ!今日は休みにしたと言っただろう!」

ダメじゃん。


「あぁそうだ、この魔法石は礼だ。受け取っておけ」

部下を振り払いながらさっき見せてきた魔法石を投げ渡す。

「えーっと…どの礼?」

「橋を作るのに部下を借りただろう。あれだ」

「あぁ、あれね。いいんだけどさ」

あれからやたら頼みごとをしてくる。

今回の橋作りだったり魔力の提供だったり…。

まぁうちは暇な魔族多いし仕事が増えて逆に助かるんだけど…難点がなぁ。

「あれは橋の計算間違えて崩壊だったっけ?」

「すまぬな…やってしまったようだ。詫びも兼ねてよいものを選んでいる」

「最初に戦ったときの宝箱の魔法石は爆発するし、魔力あげたら秒でダメにするし…。貸したスケルトンさんの体が魚の骨になってたこともあったよね」

そう、何かやるたびにやらかしているのだ。

「この魔法石も大丈夫なんだよね?」

「耳が痛いな…。もちろん大丈夫だ。海に100個しかない希少な魔法石だぞ」

「ええ!?受け取れないよそんなの!」

「まぁよいではないか!私に勝った者が何を言っている!」

「いやあれ私だいぶめちゃくちゃだったよ?」

「そうですね、わたくしが教えた魔法はあの程度ではありません」

「私が教えた戦術も後半は…です」

リッチーさんやアーサーちゃんに言わせればまだまだで30点くらいらしい。

厳しい。


「あ、海王様!今日も来たんですね」

「次は俺が仕事手伝いますよ!」

「海王様!」

海王さんに気づいた私の部下たちが海王さんを囲んでいく。

「おお!今日はただ礼をな。また頼みにくるつもりだ」

めちゃくちゃやらかす割に結構人気なんだよね。


と思っていたら突然大きな声がする。

「あんたー!!何仕事さぼってここに来とんねん!エルクルちゃんの迷惑になるって言ったやろうが!!」

「げ!シレーヌ!」

声の主は海王さんの奥さんだ。

ついにここまで乗り込んできたか。

「シレーヌさん、こんにちは。精が出ますね」

「シレーヌ殿、ご無沙汰しております」

「こんにちは!シレーヌ様」

「エルクルちゃん!リッチーさんにアーサーちゃんも!今日もごめんね、このバカが。すぐ連れて帰るからな」

「痛い!痛いぞ!」

あぁ、触手つかみながらヘッドロックって…。

「また今度お茶しようなー!」

「ぐおおぉぉぉ!!」

「頑張ってねー」

首根っこをつかまれて帰っていった。


「ふふっ、相変わらず騒がしくて楽しいですね」

あれを騒がしくて楽しいと譬えるか、アーサーちゃん。

「では魔王様、アーサー殿。続きの仕事をしましょう」

「そうだね」

まぁなんだ、ちょっとやっかいな友達?

同士みたいなのができたってことで。

退屈せずに済みそうだ。


「今日も頑張っていきますか!」


おしまい


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