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第175話「最後の希望」
12月25日 水曜日。クリスマス。
凛は夢を見た。
美波がいる夢。
「凛、頑張ってるね……」美波が微笑んでいる。
「美波……」凛が言った。「会いたかった……」
「私も……」美波が答えた。「でももう会えない……私消えたから……」
「分かってる……」凛が泣いた。「でも辛い……一人は辛い……」
美波は凛を抱きしめた。
「大丈夫……あなたは強い……そしていつかきっと新しい何かが始まる……」
「人類は終わったかもしれない……でも生命は続く……地球は続く……」
「そしてあなたがその証人……だから生きて……見届けて……未来を……」
凛は目が覚めた。
朝。窓の外を見る。
雪が積もっている。静かな世界。
「そうだ……」凛が呟いた。「私は生きる……見届ける……この世界がどうなるのか……」
「そしてもしかしたら……いつか……新しい何かが始まるかもしれない……」
それは希望なのか。それとも幻想なのか。
分からない。
でもそれでも凛は生きる。
最後の人間として。
数十億人の記憶を抱えて。
永遠に一人で。




