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第14話 1回戦 第2試合

お待たせしました!第14話です。

1回戦第2試合開幕!


    4年生    VS    6年生

峰石涼太  松平駿   阪下景文  赤城洸  


片桐朱里  沖和司   須藤海   原田有


指旗和華  湯滝波溜  木本慎悟  江崎杏

「それでは、4年生対6年生の試合を始めます」


植木先生の合図ともに出場者が礼をする中、

はしゃぐ2人とそれを静止する2人

「「っしゃー、お前らいくぞーー!!!」」

「「うるさい!バカ!」」

もちろんはしゃいでいるのは、駿と洸、

静止しているのは波溜と海である。


「なんだあいつら賑やかだな」

佑と彩がその様子を2階ギャラリーから眺めている。

「小学生なんだし、元気がないよりいいんじゃない?」

「まぁ、確かに。冷静すぎる小学生なんて少数だよな」

「ゆーくんは騒がしかったよね。で、つーくんがいつも呆れてた」

「あいつはそういうやつだからな。なのに負けず嫌い」

「ゆーくんだいたい負けてたよね」

彩が笑いながら言う。

「今なら俺の方が強いだろ」

「さぁ?どうだか」



ついに試合開始のホイッスルが鳴る。

最初のサーブは6年生 赤城洸からだ。

「いくぜ、俺の記念すべきサービスエーースッ!!」

洸が打ったボールは勢いよくコートを飛び出し壁にぶつかった。


―ピッ 4年生 1-0 6年生―


「げっ、やっちまった...」

「あーあ、やると思った」

「洸、お前はもう少し落ち着けって」

「すんません」


「駿、あんたは加減して打ちなさいよ」

「わかってるって」

「じゃっ、和華サーブよろしく」

「わかった!」

和華が打ったボールは大きな弧を描いて相手コートに落下する。

そのボールを杏が海へと繋ぐ。

「海、ネット際」

「オッケー、慎悟跳べる?」

「任せろ」

助走体勢をとる慎悟とマークに付く波溜。

すると、海はトスを上げずに

ボールを4年生コートに押し込んだ。

((!?))

慎吾と波溜が意表を突かれているのに対して、

ネット際に落とされたボールを司が拾う。

すかさず朱里がフォローに入り、

司が6年生コートにボールを叩きつけた。


―ピッ 4年生 2-0 6年生―


「司!今のよく読んだな!」

駿が司の背中を叩きながら(たた)える。

「相手の手の動きでわかるよ」

「お前、目ぇいいんだな!

「俺なんてゲームのしすぎで---」

「駿くん、サーブ打つから戻ってよ」

和華の一声で駿が持ち場へ戻る。


再び4年生 和華のサーブから試合が始まる。

緩やかな弧を描いて落ちてくるボールは有から海へと繋がれた。

「今度はちゃんと俺に打たせろよ」

「さっきのこと、根に持ちすぎ」

今度は、慎悟へとトスが上がった。

慎悟が振り下ろした手のひらがバシっとボールをとらえる。

(いい手ごたえ)

ボールは司と波溜のブロックを抜けコートへと落ちた。


―ピッ 4年生 2-1 6年生―


「いいぞー!慎悟!もっとやれー!」

洸が慎悟を小突きながら盛大に喜んでいる。

「洸うるさい!はやく戻って」

相変わらず海は怒っている。

「はいはい、もどりますよ。

有サーブ頼むぞ!」

「うん」

(そんなにすごいサーブは打てないけどね)


有の打ったボールはネットの白帯に当たりそうな

低い軌道で4年生コートに入った。

前に落ちるボールをギリギリのところで和華が拾い

司、そして波溜につながる。

もちろん、波溜は打ったボールの軌道を曲げようとする。しかし、

「波溜ちゃんの能力は厄介なんだから使ったらダメ」

波溜が打ったボールは6年生コートに入った瞬間

水柱によって高く突き上げられた。

(やっぱり能力は使わせてもらえないか...)

落ちてくるボールは有、海そして最後は景文につながり、

6年生が連続で点を獲得した。


―ピッ 4年生 2-2 6年生―


「ごめん、やっぱり海さんみたいな能力相手だと

うちの能力はつかえないや」

「だってよ、司!俺にボールよこせ!」

「・・・」

「おい!無視か!」

「?あぁ。(てのひら)から()()水を出せないなら

避けようはあるだろ」

「そうだよな!じゃあ、次は俺に打たせろよな!」


再び、有がサーブを放つ。

先ほどと同じような軌道だが、今回は和華が余裕をもってボールを上げた。

トスを上げる直前、司が駿に向かって叫ぶ、

「駿!真ん中に来い!」

「え?あ、おう」

戸惑いながらも駿は最初のポジションよりも

真ん中に寄った位置で跳んだ。

しかし、駿の正面には海が構えている。

(掌からしかって司が言ってたよな...)

駿は一瞬の思考の後、ボールを打つのではなく

海の手を避けて洸のところへ上げる選択をした。

もちろん、ゆるいボールは相手からしたらチャンスでしかない。

ボールは海から慎悟へと繋がれ、6年生の得点となった。


―ピッ 4年生 2-3 6年生―


「しゅーんー、あんた今のは----」

「駿、あれでいい」

駿に詰め寄る波溜を司が制止して続ける、

「点を取られるのはよくないが、

能力を使うべきか迷わせれば判断が遅れる。

あと、狙うなら慎悟の前」

「お、おう...」

怒る波溜と分析する司の温度差に戸惑いながら駿は返事をした。


そして、3本目のサーブを有が打つ。

1,2本目のような軌道を警戒して和華は少し前出たため、

後ろの空いているスペースを突かれたが、朱里がフォローした。

ボールは司、そして駿へと繋がれる。

(さっきのやってまた点取られたら、司も怒鳴ってやる)

(司はまたやれって言うけどな...)

波溜と駿は司の指示の意図がわからず互いに困惑している。

そして、迷いのある人物がもう一人。

(さっきみたいに強打じゃないなら、能力は使うべきじゃない...)


駿は指示通り慎悟の前にボールを返した。

慎悟はレシーブのために前に出る。

「くっそ、せこいところ狙いやがって」

そして、杏がフォローに入り、最後は海へ繋がれた。

が、海のアタックを司のブロックが阻んだ。


―ピッ 4年生 3-3 6年生―


「司ー!ナイスブロック!

「態勢をくずせれてたからな」

「あんたあれを狙ってたの?」

「うん」

「冷静すぎて怖いわ」

「俺はすぐ怒るお前が怖いけどな」

駿がボソッとつぶやく。

「何か言った?」

「何もいってねぇよ、ほら逆転すんぞ!」


「4年の駿ってあんなに賢い奴だったか?

てっきり洸と同じ人種だと思ってたぜ」

慎悟が感心しながら言う。

「ね、うちの能力警戒して攻撃してきてる」

「いや、賢いのはあの転入生でしょ」

杏が言う。

「え!?そうなのか?」

「2本目の海のツーアタック止めた時も思ったけど冷静。

あんまりバタバタしないタイプなんじゃない?」

「波溜ちゃんも賢い方なのにもう一人賢いの増えたんだ」

「おい!お前ら」

洸が皆に声を掛ける。




特殊能力のある世界 第14話ご覧いただきありがとうございます。

久しぶりの投稿過ぎて、キャラクターの一人称とか

他のキャラの呼び方とか忘れてました。

球技だけでも難しいのに、能力もってなると

余計に難しいですね。


作者の引っ越し完了しました。

ネットも開通!晴れの国の片田舎に住んでおります。


次回 15話の投稿は7/8(土)です。

次回の投稿日の予想が当たった人は

おめでとうございます。(何もありませんけど)


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