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第12話 1回戦

芽吹小学校、学内選抜当日

児童たちは体育館に集まり

各々試合に向けて気持ちを作っていた。


「ちょっと駿!あんた何やってんのよ!」

「はぁ?なにって、ジャンプだよ!

試合に向けて体温めてんだよ!」

「あんたが飛び跳ねてるとウォーミングアップっていうより

バカがはしゃいでいるように見えるのよ。恥ずかしくなるからやめて」

「あの、波溜ちゃん?あっちも似たやり取りしてそう...」

和華が正面を指さす。


「お兄ちゃん座っててよ。試合前にケガするよ」

「陽、何言ってんだ?座ると体が冷えるだろ?」

「そうだけど、ケガしたら試合出れないんだよ?」

陽も飛び跳ねている兄、洸を心配しているようだ。

するとそこに5年生の沙雪がやってきた。

「あのー、洸さん。陽連れてっていいですか?」

「おう、いいぞ。さっちゃんも1回戦頑張れよ」

「ありがとうございます。ほら、陽行くよ」

「あ、うん。お兄ちゃん落ち着いて待っとくんだよ」

「2人ともがんばれよー」


「あー、赤城兄弟ね。どっちが兄なんだか」

「陽くんは心配性だもんね」

「そんなことはどうだっていいだろ!

5年生対3年生が始まるぞ!!!」


   1回戦 ポジション


   3年生    vs     5年生   

塩田(しおた)(あおい)  (はやし)(まなぶ)    旅津(たびづ)沙雪(さゆき) 林田(はやしだ)和人(かずと)

井上(いのうえ)誠人(まさと) 小川(おがわ)(けい)    元原(もとはら)(かい)  赤城(あかぎ)(よう)

新山(にいやま)美姫(みき) 足立(あだち)真帆(まほ)   布野(ふの)丈巳(たけみ) 津田(つだ)麻由(まゆ)


駿たちと少しはなれた場所には

司たちがまとまって座っている。

「なぁ、涼太。5年生にはどんな能力者がいるんだ?」

「うーん、僕が知ってる限りだと、前衛の女の子、沙雪ちゃんだけかな。

身体の一部に雪を纏って固めることができる能力だったはずだよ」

「それが前衛にいるのか...」


ピッ 3年 0-1 5年


ホイッスルが短く鳴り、5年生に1点が入る。

沙雪が作り出した高さ40cmの雪壁が3年生の攻撃を阻んだ。

「さっちゃん、ナイス!」

「さっきの大きさならあと9回は作れるよ」


「あの壁を超えないと得点できないってことだね」

「めんどくさいな」

「おいおい、お前ら何を心配してんだよ。

4年生のエース この松平駿がぶち壊してやるよ」

駿が得意げに話しながら司たちのもとへ歩いてきた。

横にいる波溜と和華は苦笑いをしている。

「なぁ、朱里。5年とやるとき少し多めにバックアタック頼んでいいか?」

「おい、司!無視するなよ!」

「え、まぁいいけど、どうして?」

「駿が思いっきり打つよりマシ」

「おい!」

「防がれたのを拾えるようにするってことね」

「あのなぁ、俺だって多少は頭を―――」


ピッ 3年 0-4 5年


「さっきの雪の奴の他にも厄介なのがいるな」

「なんだ、厄介なのって」

「・・・」

「おい!つかさ!無視か!」

「攻略法考えるから、駿も()使ってくれよ」

「へいへい」

駿も試合に目を向ける。


5年生の後衛 和人が打ち込んだボールを

美姫がレシーブし、真帆がトスを上げる。

「圭!次は気をつけてよ」

(何に気をつけたらいいんだよ)

圭が跳んでスパイクを打とうとする。

すると、5年生の前衛3人もブロックに跳ぶ。

圭がタイミングを合わせボールを打とうとする。

が、

(ちっ、またこれかよ)


圭の身体は一瞬固まったように動かなくなってしまう。


ピッ 3年生 0-5 5年生


「おい!なんだよあれ!ちゃんと打てよ!」

「3年生側はさっきからずっとあんな感じだよね」

「何かの能力か?」

「さぁ?僕には何とも」

(駿は頭使う気ないな...)


3年生チーム

「圭、大丈夫?」

「ん、あぁ、もう大丈夫だ」

「真帆ちゃんも同じ能力?にかかってたよね」

「うん、金縛りみたいな感じ。

一瞬体が動かなくなったの」

「さすがに、何か考えないとやばいな」

「2回で返してみる?」

「拾われたら、開くんに決められて終わりだろ」

「じゃあさ、ちょーっと協力してよ」

真帆が笑みを浮かべながら圭と美姫に提案をする。

「まて!それは無理だろ」

「真帆ちゃんってそんな無茶言うんだね」

「まぁね!」


5年生チーム

「おいおい、前衛さんたちよ、後衛にも仕事くれよ」

ずっとサーブを打っている和人が不満げに言う。

「和くんはサーブ打ってんじゃん。私1回も触れないんだけど」

麻由も不満をあらわにする。

「陽はどうなんだよ」

「え?僕?落ち着きのないお兄ちゃんが心配なんだけど...」

「あのな~」

和人もあきれている

「悪いね、後衛組。俺の能力はハマりすぎちゃって」

「うるせぇ蛇、ちったぁ手抜けよ」

「やだね」



試合が再開され、

和人が本日6度目のサーブを放つ。

(ほんっと真帆のやつ、めちゃくちゃなこと考えやがる)

真帆の作戦に疑いをもちながらも圭は指示通り動く。

サーブは碧のもとへ落下する。

「碧よこせ!美姫もしっかり指示しろよ」

「真帆ちゃんの作戦なのに何偉そうにしてんのよ」

圭が上げたボールに合わせて、真穂がスパイクを打ちに跳ぶ。

がその視線はボールを超えて天井のみに向けられている。

「真帆ちゃん、左側、打ち下ろせるよ」

美姫が真帆にコースの指示をだす。


―パンッ、ドンッ―


ピッ 3年生 1ー5 5年生

特殊能力のある世界 第12話 ご覧いただきありがとうございます。


本日も佐賀からの投稿です。

出張疲れる...

そして、バレーボール回難しすぎる...

なかなか、雰囲気を伝える文章が作れず苦戦中ですが、頑張ります。

ちなみに、学内選抜の後は

小学校ならではの某イベント編が5,6話続きますので、

グダりかけの今を見守っててください(笑)


次回の更新は6月13日です。

この日は仲の良い友達の誕生日なので、投稿したい日の1つですね。

計算が得意で頭のいい子でしたね(たしか6/13のはず...)。

出張の疲れがたまってきてますが、次話作成していきます。


次回、4年生vs6年生 開戦です。


誤字脱字確認は明日しますので大目に見てください。

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