2、この人痴漢です!いいえ違います
「遅刻!チコクゥ〜!
ヤバイよ!ヤバイよ!
間に合うかな?
もう、諦めるか!」
朝、自転車に乗ろうとしたらパンクしてた。
昨日の帰り、なんか怪しかったんだよなぁ。
タイヤの空気圧がだいぶ減ってたから
ガタガタして凄く乗り心地が悪かったんだよ。
途中で自転車屋さんに寄って
点検して貰えば良かったのに
帰ってから空気を入れたら大丈夫でしょう!
…と、思ってたら、やっぱりダメでした。
それで急遽、電車通学に切り替えたと言う次第です。
電車も久しぶりだな。
なんか、前より
随分、人が増えた気がするんだけど…
まぁ、当たり前か…市の人口が増えたんだもの…
通勤の利用客が増えるのも当然だよね。
なるべく前の車両がいいのだけど…
まっ、いいか…
このへんに、並ぼう…
えっ!
凄いイケメンのお兄さんが、いるんんだけど…
背が高くて、スーツ、カッコイイ!
アソコにしよう!
あのお兄さんの後ろに並んじゃおう!
背中、広っ!
デカ男だね!
進撃の巨人かっ!
うん…なんか、いい香りするなぁ
コロンかな。
それとも、このお兄さん自身の匂いかなぁ。
ハアって、なっちゃうよ!
なんか、持ってかれそう。
身も心もって、ヤツ!
もしか、して、フェロモンかな!
私、反応しちゃった。
オスの、香りフェロモンに発情!
メスホルモンがビンビンに反応か…
ありえるな…
あっ…電車来た!
ピッタリ引っ付いて、行っちゃうぞーっ!
そらそら、どいて、どいて!
このお兄さんは、私のモノだからね。
横取り禁止だよ!
絶対、渡さんから、バックは私のものだ!
…って、ワーッ!誰⁉︎
後ろから、押すなよぉ!
あっ!ヤベッ!
お兄さんは?…どこ?
どこ、行った?
うん…
あらぁ…あらまぁ…真後ろだ…
入れ替わっちゃった!
慌てふためいちゃったよ!
でも、お兄さんは冷静沈着だ。
入れ替わっただけだからね…
入れ替わ静香だよ。
…って、あの人は荒川静香っ!
昭和オヤジのダジャレかよ!
面白くないし…ハハッ!
でも、こっちの方が守られてる感があっていいなぁ。
アレッ?なんか、くすぐったいんだけど…
何かな?
何か、当たってる?
誰かの、カバンかな?
微かに…うん…擦れてる…か、撫でてる感じ…
えっ⁉︎ 撫でてるって…
も、もしかして…ちっ、痴漢!
いや!それは、ダメだよ!
気持ち悪いよ!怖いよ!
誰か、助けて!
いや!お兄さん!真後ろのイケメンお兄さん!
助けてよう!
でも、まず、確認だ。
ゆっくり、わからないように…見てみよう。
そーっと…ゆっくり、少しだけ首を捻って…
えっ!
ちょっと、待って…ええ??
なんで??
あなたが、それしちゃ!ダメでしょ!
あなたは私を助けてくれるヒーローですよ!
イケメンお兄さん!
痴漢はダメですよ!
ビックリじゃないですか?
あなたは、こんな事、しなくても
いっくらでも、女の子が寄ってくるでしょ!
その中の誰かを
好きなだけ、触ればいいじゃないですか?
何故に?
ここで、こんな危険を犯してまで
これをしているのですか?
私のお尻を…おケツを、撫でておいでなのですか?
わからん?
どう、考えてもリスクしかないように思えるが
あなたに、とって、何かメリットがあるのですか?
もしかして、会社で、凄いストレスを抱えていて
ここで…この行為で発散してるとか?
それなら、話は別ですよ。
それで、私が、お役に立てるのなら
どーぞ、お触り下さい。
存分に…
私は、もう、あなたのフェロモン攻撃で
あなたにゾッコンになってしまったのですから
どうぞ!ご自由に…
はい!どうぞ!
どうですか?
クイッと、お尻を突き出して差し上げましたよ!
アラッ!逃げちゃいましたね。お指ちゃんが…
ビックリしたのですか?
イイから、どうぞ!ハイ!
そうそう、ゆっくりでいいですからねぇ…
あん!そう、そこっ!いいかも…
あ〜ん!なんだこれぇ〜
電気が流れてるみたい〜!
お尻から、背中…
下は太腿…もちろん…アソコも…
ジンジン痺れて、熱くなるぅ〜
いやあ〜〜もしかしてぇ…
これで、イッちゃうのぉ〜
ウッソゥ!マジでぇ!
あ〜〜ん!でもぉ!
気持ちイイ〜〜〜!
「この人痴漢です!」
えっ!誰?何?ナニ?
イイところなのに!
「何なんですか!突然!
違いますよ!」
「えっ⁉︎ だって、今…
あなた、触られてたじゃないですか!
それで、お尻モゾモゾさせて
嫌がってたじゃないですか!」
「いえ!モゾモゾしてないし
触られてもいないです!」
アレは、催促してたんだよ!
お尻を突き出したら、お兄さんが手を離したから
おかわりの要求をしてたんだよ!
しかし、弱ったな。
面倒な事になっちゃったよ!
正義感振りかざした、おせっかい女だな。
だけど、何とか、切り抜けないと…
お兄さん…痴漢容疑で逮捕だよ!
とにかく、私はさわられてない。
痴漢されてないで、押し通すしかないね!
続く




