第1話 眠りの芽吹き
初めて作品を書いてます。
設定をChatGPTを使って詰めているので甘かったり変な所あると思いますがよろしくお願いします。
――もう、動きたくない。
それが、僕の最後の意識だった。
前世の僕は、働いて、働いて、働き続けて……気づけば倒れていた。
苦しさも後悔もなかった。
ただひとつ、胸の奥に残っていた願いは。
「……寝たい」
その言葉を最後に、意識は闇に沈んだ。
次に“目覚めた”とき、僕は――何かに触れていた。
土のような、湿ったような、冷たいような……。
けれど、体は動かない。
手足もない。
まぶたを開ける感覚すらない。
……いや、これは。
「僕……植物になった?」
自分の体が、球根のように丸く、地面に埋まっているのがわかる。
視界はないのに、周囲の温度や湿度だけが妙に鮮明だ。
でも、驚きはなかった。
「動かなくていい……最高だ……」
そのまま、僕は眠りに落ちた。
どれくらい眠ったのかはわからない。
けれど、ふと“何か”が近づく気配がした。
――ガサガサ。
重い足音。湿った息遣い。
生き物の気配だけが伝わってくる。
「……グル……」
「……ガァ……」
低い唸り声が聞こえたかと思うと、すぐに静かになった。
ドサリ、と倒れる音。
次の瞬間、僕の球根に“何か”が流れ込んできた。
温かいもの、冷たいもの、ざらついたもの、濃いもの……。
それらが混ざり合い、僕の中に吸い込まれていく。
〈養分吸収〉を獲得しました。
意識の奥で、そんな声が響いた。
「……スキル……?」
驚きよりも、心地よさが勝った。
吸収されていく力が、まるで眠りを深くしてくれるようだった。
さらに、別の感覚が芽生える。
〈安眠〉を獲得しました。
眠りが、より深く、より快適になる。
僕はそのまま、さらに深い眠りへ落ちていった。
◆
あるとき、僕は奇妙な夢を見た。
暗い森を走る視界。
牙を剥く影。
木々の間を歩く人影。
それらが次々と流れ込んでくる。
〈夢想〉を獲得しました。
眠った相手の夢へ侵入できます。
どうやら僕は、眠らせた生き物の“夢”を通して世界を知っているらしい。
夢の中なら、動かなくていい。
ただ眺めているだけで、情報が手に入る。
「夢の中なら……動かなくていい……最高だ……」
◆
外の世界では、静かな異変が起きていた。
森の近くの村では、魔物の数が減り始めていた。
「村長、最近森の魔物が減って気がするんだよるんだよ」
「狩りが楽になったけど……逆に不気味だな」
「森の奥で何かが起きているか、ギルドに調査を頼もう」
村長は冒険者ギルドに依頼を出した。
“森の異変調査”という簡易依頼だ。
ギルドの冒険者が、森の奥へ向かう。
彼らはまだ知らない。
森の中心に、眠るだけで魔物を消し去る存在がいることを。
◆
僕は――まだ動けない。
そして、動く気もない。
けれど、ある日。
僕の球根が淡く光り始めた。
殻がひび割れ、蕾が大きく膨らむ。
森全体が静まり返る。
僕は、眠りながら思う。
「……そろそろ……動けるようになる……?」
けれど、まだ眠い。
もっと静かな場所で眠りたい。
蕾が開きかけ、光が漏れ始める。
――僕の“最初の進化”が始まろうとしていた。
暇を見つけてちまちま書いていこうと思ってるので更新は気長に待っていてください。




