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#14 招待状

―地下6階 12/23 午前11時 残り46時間―


今僕達は地下6階の部屋で休息をとっている。

あの戦闘が終わってからしばらく経つが、未だに深夏は見つけることが出来ない。

なので、地下7階は居ないだろうと踏んで地下6階へ進んだのだ。

探索時に見つけた武器や食料まとめつつ、これからについての話し合いが始まる。


「地下6階まで来てしまったわけだが・・・。深夏はまだ見つかっていないし、痕跡はこのハンカチだけだ。

これは深夏の所持品で間違いないだろう。お前達はどう思う?」


影山さんは暗く真剣な表情で話す。


「ハンカチが落ちたのであれば、深夏は何かに抵抗したということだと思います。

誰かに連れ去られたと考えるのが自然じゃないですか?」


何者かによって連れ去られた。

それだけは状況から見て確かなのだ。

深夏が自分の意思で地下7階からどさくさに紛れて、しかも僕たちの捜索を逃れて1人で地下6階に行ったとは考えづらい。

しかし、第三者なら普通連れされるぐらい完璧に襲撃出来ているならその場で殺すはずなのだ。


「そう考えるしかないだろうな。でもそうすると不可解な点が二つある。


まず一つ目は目的だ。

何故殺さなかったのか。何故連れ去る必要があったのか。

俺の勝手な想像だが、この不可解な行動はプレイヤーの仕業ではないと思っている。」


「プレイヤーの仕業じゃない・・・?」


僕も夕姫も首を傾げる。


「ああ。俺はこのゲームを運営している側の仕業だと思っている。

プレイヤーがやるには余りにも不自然で、リスクの割に利益がないからだ。

その場で殺して能力を上げるのが最も良い方法だろう。

こう考えてプレイヤーを除くなら、あとこの中に居る人間はと考えたら運営側しか居ない。」


運営側の介入。

アナウンス以降、何も運営側はアクションを起こしてはいない。

しかし、こういう場において運営の介入でバランスを調整するのは十分考えられることだろう。

影山さんの言うことには一理ある。


「運営側の仕業なら目的は何なんですか?」


「深夏に何かをさせたかった、集団を崩したかった等色々理由は考えつく。

でも、この時点でそれを決めるのは早計だ。

今後何らかのアクションを起こしてくるだろう。」


「次に二つ目。

どうやって連れ去ったか。

あの状況で誰にも気づかれずに事を行うのはとても難しいだろう。

なにせ、俺達はスタングレネードを避ける為に反対側を向いていたからな。

まぁ爆発に紛れることも可能だったろうが、能力が関係していると見て間違いない。」


気づかれずに近づける能力なら、気配を消すとか姿を消すとかそういう類だろうか。

でも・・・


「そう、一番の問題はそこではない。

もしそういう能力と仮定するならおかしいことがある。

深夏の能力は純粋な身体能力の強化だ。

気配消し等の能力なら、力づくで深夏を連れされるわけがないんだ.

ハンカチが落ちるぐらいに抵抗したのなら、犯人は深夏に押さえ込まれてお陀仏だ。

しかしそうなっていない。」


深夏の力は壁を砕くぐらいに強く、普通の人間なら振りほどけてしまうだろう。

しかしそうはならなかった。抵抗された後に一瞬で無力化したというのだろうか。


三人で考えてはいるが、不可解なことが多すぎて謎だけが浮かんでくる。

一体、今深夏はどこにいるだろう。

そう考えていた時だった。


ブルルルルル ブルルルルル


「一体何だ?」


「りゅうくんの端末じゃない?」


夕姫が指摘した通り、僕の端末だった。

画面を立ち上げる。

するとマップが開かれ、地下5階のマップが映しだされる。

階段付近にある大きな部屋が赤く塗りつぶされ、文字が出る。



この場所へ行け。答えはここにある。







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