第46話 勇者ってそんなにいるの!?
我的に話が良い所で終わったので投稿します。
この回で総合数話では50話になったんですね。
これには我もちょっとびっくり!
ライナー・ヴォール、ゲーム「フリーダムファンタジープレイ」においての正式な勇者であり、プレイヤーによるキャラのプレイスタイルによって、味方になる事も敵対する事にもなるのだが、ストーリーに全く関わらないプレイスタイルの場合、ゲームの中で勝手に話が進み、最後、このライナーが魔王を倒してしまうのである。間違いなくゲームにおいては重要キャラの1人であるのは間違いないのだが、だからと言ってイベント以外で倒せないと言う訳でもなく、プレイヤーによってはゲームを始めていきなりこのライナーを殺してしまうなんてプレイも出来てしまう。
勿論、その場合、勇者はすぐに退場してしまうと言う事なので、プレイヤーがストーリーに絡まない場合ゲームの流れは魔王が世界を支配して終わるのだが・・・。
ちなみにこのライナーの持つ聖剣「シャイニングブレード」こそ「フリーダムファンタジープレイ」において聖剣などの光側の神造兵器では最強の武器となるが完全なイベントアイテムで、プレイヤーが装備はおろか入手すらも出来ない。
この事がプレイヤー達には不満となり、ゲーム会社にアンケートハガキ等で「シャイニングブレード」を装備出来る様に要望されたのだが、結局いくつか出たアペンドでも実現することはなかった。
リゼット・アマラールは中央大陸東にある国家シールティア王国の貴族の娘で、「フリーダムファンタジープレイ」においては勇者を目指す人物で、パーティーキャラにもヒロインにも出来るキャラの一人なのだが、作中において最後まで勇者になる事はないのだが、今、目の前にいるリゼットはハッキリと勇者と名乗り、司令官も勇者の一人だと言ったのである。故に光一と春歌はゲームでは勇者にならない人物が勇者となり、これにより勇者が二人もいると言う事に驚愕するしかなく、自己紹介を受けたのにも返さず、ただ茫然とライナーとリゼットを見つめるしかできず、この場にいる他の者達は驚愕の表情で二人を見つめる事に首を傾げるしかなかった。
「おい、どうしたのだ?そんなに驚いた表情で彼らを見つめて?」
見かねたシルビアーナが尋ねると、
「ゆ」
「ゆ?」
「勇者って二人いたんですか?一人じゃないんですか?」
春歌が未だ驚きから抜け切れていない状態で、かすれた声で尋ねた。
「・・・何だ?お前達は勇者が数名いると言う事を知らなかったのか?いやしかしだからと言ってそんなに驚くような事か?」
シルビアーナは光一と春歌の様子に呆れた様に言い、この場にいた主な者達も同じ様な表情をしていたが、光一は聞き逃せない単語があった。
「あの、すいません、今、勇者は数名いるとおっしゃったんですけど、まだ勇者って他にもいるのですか?」
「・・・本当に知らんのだな。今現在、彼ら以外にも二人いて全部で4人いるぞ。」
「4人?!」
「えっ?!勇者って4人もいるの!?」
シルビアーナの返答に光一と春歌は思わず叫んでしまった。
シルビアーナ達もいきなり大声を上げた光一と春歌に驚いたが、すぐに皆、そんな事でそこまで驚く事かと呆れた。
が、今の光一と春歌にそんな彼女達の心境など理解できるはずもなく、自分達のパーティーに加わったエリスとアニエスを見て尋ねた。
「君達はこの事を知っていたの!?」
「二人は勇者が4人もいた事を知ってたの!?」
「え、いえ、勇者がいるというは聞きましたが、4人とまでは・・・。」
エリスは光一と春歌の様子に気圧されながらもそう返した。
まぁ、エルフで、主にエルフの里で生活していたエリスが知らないのも当然と言えば当然かもしれない。しかしアニエスは、光一と春歌の様子にため息を一息ついてから「それは勿論。」と答えた。
そもそもアニエスは上級天使とは言え首都から遠く離れた港町の守護を数百年に渡って命じられる程度の位でしかないとは言え天使なのだから勇者に対しての情報は知らないわけがないのである。
「!?何で教えてくれまかったんですか?!」
「?だってあなた達は勇者について一度も私に尋ねた事はないじゃないですか?」
春歌の叫びに近い問い詰めにアニエスは不思議そうな表情をしながら答えて続けた。
「そもそも二人とも、何でそんなに驚き騒ぎたてるのですか?たかが勇者が一人じゃなく4人いたことぐらいで・・・。」
アニエスに逆にそう問われ、今度は光一と春歌は言われてみればと言う表情になった。
アニエスの言う事もその通りであり、ゲームの設定では勇者は一人だが、この世界ではすでに何度もゲームと違う事が起きているのだから、勇者が1人ではなく、数名いても何もおかしくはないのである。
そう認識した途端、光一と春歌はバツが悪そうな表情になって素直に謝った。
「その、すいません、大騒ぎして・・・。」
「ごめんなさい。」
この場はそれで収まったが、何とも言えない空気となり、結局、光一達の勇者達への自己紹介も返す事なく、フォン=リンメイやシルビアーナ、ミリーナはその場に残ったが、光一達は司令部から出る事になった。
それから光一達は兵に言われた待機場で、2時間程待った後、疲れた表情のフォン=リンメイがやって来て、第一声が「お前達は相変わらずやらかしてくれるな。」と言う言葉だった。
「先程の言動で、司令部はお前達を戦力外として退去させようとしてたのを何とか説得して、ほぼ戦線の端だが、参戦出来る様に計らったぞ。」
「いや、別に駄目ならそのまま帰っただけですので、そんな恩せがましく言われても迷惑なんですけど、ねぇお兄様。」
「そうだね春歌、そもそも参戦する気もないこの戦いに強制依頼で連れて来られて、そんな参戦出来る様に計らったなんて言われても、僕達からしたら戯言にしか聞こえないんですけど・・・。
「・・・・・」
フォン=リンメイの説明に、光一と春歌が不快そうな表情でそう返すと、フォン=リンメイは凄く険しい表情になり、今にも飛び掛かりそうな気配があったが、光一と春歌の実力は理解している上に、言っている事も確かなので、グッとこらえた。
もっとも光一と春歌を見る目はものすごく睨みつけていたが・・・。
そんなフォン=リンメイの様子にアニエスが慌てて間に入った。
「ま、まぁまぁ、ギルドマスター、この二人は”カブキモノ”ですから、まともな反応を求める事が間違いですから。」
「”カブキモノ”?」
「ちょっと、僕達は”カブキモノ”じゃないってば!!」
フォン=リンメイとアニエスは光一の主張をきっぱり無視し、フォン=リンメイは光一と春歌をまじまじと見た後、ものすごく納得した様子を見せた。
「そうか”カブキモノ”か、言われてみればその通りだな。」
「そうでしょう。ですから」
「ああ、ならばこういう言動も仕方がないか・・・。」
アニエスとのやりとりで、先程と一変してフォン=リンメイはやれやれと言って仕草をしながら、仕方がないと言う仕草を見せた。
「間もなくしたら、指示が来るから、それに従ってくれ。」
そう言った後、フォン=リンメイは最後に「それと”カブキモノ”とは言え、戦場ではあまり歌舞かないでくれよ。」と言って去っていった。
そんなフォン=リンメイの言動に、光一と春歌は自分達が”カブキモノ”と認識された事に絶句していた。
アニエスもそんな光一と春歌を見て、やれやれと言って仕草をしたのだった。
こうして光一と春歌はこの戦いに正式に補欠のような形だが参戦する事となり、フォン=リンメイからは”カブキモノ”と認識され憤慨する事となった。
花粉の影響で鼻水が出まくりです。
でも去年やその前の年よりはましなので、対策して効果がありましたな♪




