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ゲームの世界に義妹と来たので、素敵な”出会い”を求めて僕らは二人、冒険に出る。  作者: 謎の生物
素敵な”出会い”を求めて冒険に出るまで
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第11話 緋村兄妹、ミリヤとミヤビと共に村の依頼を受けるの事

 今回も思ったよりも苦戦しました。

 全然、光一と春歌が活躍しないです。

 ミリナ、本名ミリーナ・ソラ・マーハードはマーハード王国第三王女であり、ミヤビ、フルネーム=ミヤビ・アマネはその第三王女の親衛隊隊長で、ゲーム「フリーダムファンタジープレイ」において、条件を満たす事によりプレイヤーの操作するキャラが、勇者側つまり勇者をサポートするか、勇者に代わって魔王を倒すルートもしくは勇者も魔王も倒すルート限定で、パーティーキャラとなり、どちらもヒロインにする事が出来る人物である。

 プレイヤーのパーティに参加した場合、どちらもユニットとしての能力は高く、ミリーナは高レベルの魔法剣士で万能キャラであり、ミヤビは攻撃力と防御力、回避率はミリーナよりも高くどちらも優秀なキャラである。

 無論、「フリーダムファンタジープレイ」においてパーティーキャラになってくれるキャラには彼女達以上に総合能力が上と言ったより優秀なキャラもそれなりに存在しているが、ちゃんと育成すれば最後まで戦えるキャラなのは確かなのである。

 まさか遭う事はないだろうと思っていた人物に遭った動揺を何とか抑えて光一は尋ねた。


 「それで、マーハード王国の騎士の方が|冒険者(僕達)に何の御用でしょうか?」

 「実はあなた方に依頼をしたいのですが。」

 「「えっ?」」


 ミリナの予想もしていなかった言葉に光一と春歌は顔を見合わせた。


 「ああ、正確にはこの村の村長様と診療所の医師様が|マーハード王国の騎士(私達)と|冒険者(あなた達)に依頼をしたいそうです。」


 詳しい説明は村長がしてくれるので、自分達と一緒に村長の家に来て欲しいと言うミリナの要請に光一と春歌は了承した。

 フィナとフィオに別れの挨拶を一言した後、光一と春歌はミリナとミヤビと案内で村長の家に向かった。

 村長の家はジャック一家や他の村人の家と変わりなく、村長は70ぐらいの老人だったが、村長をしているだけあり、耳も頭もしっかりとしていた。

 村長の他にも診療所の医師もおり、彼らがマーハード王国の騎士(ミリナ達)と|冒険者(光一達)に依頼をしたい内容と言うのは、今回のこの事件で診療所で使用している薬のいくつかが大きく減ってしまったので補充するために、その薬の原料となる薬草を村人の何人かで採取しに行くのでその手伝いと護衛をして欲しいというものだった。

 フィオに依頼された内容の拡大版のようなもので、光一達としても断る理由はなかったので、引き受けた。

 ミリナも無論、了承した。

 出発は11時ぐらいからという事で、そこ30分ぐらいあるので、どうしようかと光一が春歌に尋ねたところに、ミリナとミヤビが声を掛けてきた。


 「少しいいですか。今回の依頼をこなす上での役割分担を決めたいとミヤビと相談したので。」

 「「あ、はい」」

 「お二人ともEランクでなったばかり新米冒険者だとおっしゃったな。」


 ミヤビの問いに光一が肯定した。


 「ならばお二人には悪いが、私とミリナ様は戦力とみていない。故に護衛は我々が全面に受け持つので、お二人は薬草採取の補助に全力をそそいでいただきたい。」


 ミヤビの物言いに春歌はいささかムッとした表情になったが、光一は苦笑しながらそんな春歌を宥めながら了承した。

 ミヤビとしても光一があっさりと了承するとは思ってなかった様で、いささか拍子抜けしたような表情で「よろしいのか?」と尋ねてきた。


 「ええ、僕達がEランクの新米冒険者なのは確かですからね。護衛は戦闘専門である騎士のお二人にお任せして、僕達は薬草採取の補助にあたらせてもらいますよ。それで良いですよね?」

 「あ、ああ、護衛は任されよ。」

 「ではお願いしますよ。薬草採取の補助は僕達が任されましたから。」

 「ああ、お願いする。」

 「では依頼を果たす時の役割分担も決まったので、依頼を遂行する時はお互いの役割を全力で尽くしましょう。」

 「ああ、了解した。」

 「はい、任せてください。」

 「では、時間が来るまでは解散といきましょうか。」


 ミリナとミヤビは頷いて光一と春歌から離れていった。

 その直後に春歌が不愉快そうな表情で光一に尋ねた。


 「どうしてミヤビ・アマネのあの無礼な物言いの提案に乗ったのですかお兄様?私達の方がずっと強いのだからミヤビ・アマネにガツンと言っても良かったのに。」

 「まぁ、良いじゃないか。確かにあの二人と口論から戦いになっても僕達が絶対勝つと言えるだろうが、依頼をこなす上での連携では支障が出てくるかもしれないからね。それはそれで問題でしょ?」

 「それはそうですが。」

 「それにまぁ、僕達がEランクの新米冒険者なのは確かだからね。ああ思うのも仕方がないさ。まぁ、彼女達が護衛を受け持ってくれるのならば、こっちは村人達の身の安全にさほど気をつけなくて良いから楽と言えば楽でしょ。」

 「・・・まぁ、確かにそうですね。」

 「ここは彼女達の顔を立てて好きな様にさせてあげようよ。何たって王女様と親衛隊隊長様だからね。」


 そう言って光一は肩をすくめた。

 そんな義兄の様子にジト目で尋ねた。


 「ひょっとして「フリーダムファンタジープレイ」であの二人の事は、お気に入りヒロインの一人だったからなんて理由じゃないですよね?」

 「さすがにゲームの「フリーダムファンタジープレイ」じゃミヤビ・アマネとミリーナ・ソラ・マーハードはお気に入りヒロインの一人だったけど、この現実ではさすがにそこまではいかないよ。それにミヤビ・アマネの物言いには思うところがなかったわけでもないし・・・。」


 どうやら光一もミヤビ・アマネの物言いには全く何とも思っていなかったわけではない様である。




 それからしばらくして薬草を採取する時間になったので、集合場所である光一と春歌は村の入り口の前に来た。

 ミリナとミヤビもすでに来ており、薬草を採取するための村人達も集まりつつあり、その後まもなく薬草を採取する村人達8人も集まったので、光一達は光一と春歌が入ってきた出入り口とは反対側にあるもう1つの出入り口から村を出てアデス山脈へと続く麓の森へと進んだ。

 森の入り口付近から見える切立った山々がアデス山脈だろう。遠く離れた場所に白い山頂部が見え、その峰々がずっと連なっており、大きい山脈であるのは確かである。

 光一も春歌も現実世界では、これほどの山脈は見たことがなかったので、思わず足を止めて感嘆の声を呟いた。


 「いやはや、こう見ると大きい山脈だなぁ~。」

 「本当ですね。凄く壮大に見えます。」


 光一達ののんきとも言える呟きにミヤビがいささか苛立った声で注意した。


 「そこのお二人、能天気な事を言っていないで真面目にしていただきたい!!」

 「あ、はい、すみません。」

 「ごめんなさい。」


 ミリナは微笑ましそうな表情をしていたが、他の村人達もいささか呆れたような表情で光一達を見ていた。

 しばらく進んだところで、鷹のようなモンスターが3匹襲ってきたが、ミリナとミヤビが剣を一閃すると3匹とも両断されて亡骸が地に落ちた。

 そのモンスターの亡骸を光一が見た時「あれ?」と声を出した。

 それにミヤビが尋ねた。


 「どうされた?」

 「このモンスター、アデスイーグルだ。」


 アデスイーグル、アデス山脈に生息する鷹モンスターなのだが、その名前の通りアデス山脈に生息しており、こんな麓の森にいるモンスターではないのである。

 それをここにいる一同に説明する光一。それを聞いて思案するミリナとミヤビ。


 「ここ最近、この辺り一帯でモンスターが増えているという報告がありましたが、これもその一旦なのでしょうか?」

 「光一殿の言葉を信じるならば、アデス山脈に生息しているモンスターがこのような麓にまで降りているという事は、アデス山脈で何かあったという事か・・・?」

 「何かとは?」

 「それはまだ分かりません。もう少し調べてみる必要があります。」


 ミリナとミヤビの話を聞いて、そういえばゲームの「フリーダムファンタジープレイ」でもこの二人がここにいるのは、元々、ユーリ村付近からアデス山脈の麓にモンスターの出没が増加したからその調査に来たという設定だったなと思う光一。

 ゲームでもミリナとミヤビでも似たような同じようなやり取りをしていたので、この二人はモンスターの出没が増加した原因の調査をしに来たと察する光一。

 春歌にもその事を伝えておこうと思って春歌を見ると、春歌は光一の手を握って、分かっていますよと言うニュアンスを感じさせる笑みを浮かべた。

 考えたら春歌も光一ほどでないにしろ「フリーダムファンタジープレイ」をかなりやり込んだのだから、このイベントも何度も見ているのだから、この世界でもミリナとミヤビが何をしに来たか察して当然だろう。

 取り合えず、まずは薬草を採取する事を優先させる事を光一が提案すると誰も反対する事無く、再び歩を進めた。

 進んで少しすると辺りは雑木林になり、歩を進め奥へ行く程、周辺の木々が増して森が深くなってきた。

 ここまで進んだところで、村人達は足を止めた。


 「騎士様方、冒険者さん達、薬草はこの辺り一帯で採取するので、採取の補助とその間の護衛をお願いします。」


 薬草採取に来た村人達の一人で、診療所で医者の助手をしている中年の女性の指示に光一達とミリナ達は頷いた。

 村人達は目に見える範囲で散らばり、各々に薬草を摘み始め、ミリナとミヤビは左右に分かれて、周囲に注意を払っている。

 そして光一と春歌は助手に指導を受けながら薬草を摘み始めた。

 もっとも薬草は葉が他の生えている雑草よりも細長かったので思ったよりも見分けが簡単で、最初こそぎこちなく何度か助手に薬草かどうかを尋ねたが、やり始めているうちに慣れてきた様で、段々手際よく摘める様になっていった。

 その間にも何度もミリナとミヤビは村人達に襲い掛かろうとしたモンスターを撃退していたが、この森に元々生息しているモンスターだけでなく、本来ならアデス山脈に生息しているモンスターも多く含まれていた。

 

 「アデス山脈に生息しているモンスターも多く麓に降りてきていると言う事は、アデス山脈で何かが起こっているという事でしょうか?」

 「分かりません。ですがそう考えた方がよろしいのでは。」


 ミリナとミヤビは斬り捨てたモンスター達の亡骸を見ながら思案した。

 それからも薬草の採取は続き、大体16時半ぐらいになった頃に助手が薬草の採取の終了を告げた。村人達が各々に持ってきた袋や籠に何種類かの薬草が山の様に入っており、予定入手量は達しており、その上今ぐらいの間に森を出ないと、夕方になって暗くなるとモンスターとの遭遇率がより上がると言う説明を受けた。

 森が暗くなる前に森から出ようとそれぞれ散らばっていた村人達も集まり、来た道を戻りながら村を目指した。

 途中、モンスターの襲撃が来る時よりも多かったが、ミリナとミヤビの前では敵ではなく難なく斬り捨てていった。

 ただ行きよりも日が落ちかけており、森の中が思ったよりも暗くなっていたので、進むスピードが行きの時よりも遅くなっていた。

 それでも行きよりも時間が掛かった以外、問題なく森を出た一同。

 光一もこれで今回の依頼は終わりかなと内心思っていた。

 しかしユーリ村が遠くに見えた途端、まだ終わっていない事を認識させられた。

 ユーリ村のあちこちから火の手と黒い煙が上がっていたのである。

 

 「お、おい村が!?」

 「あれは?!何が起きてんだ!?」

 「お、お袋は無事なのか!?」


 村人達が激しく動揺しながら口々に叫ぶ中、光一はまたもやゲームになかったイレギュラーに内心で舌打ちしながらミリナとミヤビにどうするか尋ねた。

 

 「無論、助けにいきます!」


 ミリナの言葉にミヤビは頷くと光一達を見た。


 「我々は先に先行する。ここに村人達を待機させておくわけにもいかんから、すまんが緋村殿達は村人達を護衛しながら来てくれ!」


 ミヤビの指示に光一と春歌が頷くと、ミリナとミヤビは村人達に、自分達が先に村に救援に行く事、村人達はここで待機しているのも夜になりかけており危険なので、光一と春歌が護衛につくので光一達と一緒に村に移動して欲しい事を伝えると、火の手のあがっているユーリ村へと中々の速さで駆けて行った。

 光一達も動揺している村人達を何とか宥めて、村人達の走るペースで村へと駆けるのだった。

今回はミリヤとミヤビがそこそこ活躍したような・・・。

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