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一般通過おっさん三木幹男の日記 2026年10月  作者: 三木幹男


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29/29

2026/10/28 三木幹男とアート月間な京都。


 今日だってなんてことはない京都だった。



 仕事終わりに英国展に行ってフィッシュ&チップス食べた。


 人の行き交う京都駅前に突如として現れた日本庭園の池の水面に浮かぶ京都タワーを眺めた。


 そして、五重塔やら清水寺やら金閣寺やら京都の名所オールスターがご出演のプロジェクションマッピングを見て帰ってきたところだ。



 ただいま。



 昨日は、京都市役所の階段の下にはおやすみプンプンみたいな鳥らしきものが座っていたし、カリモクのショールームには森森した絵画や漆のアートが飾ってあった。


 螺旋階段を上がっていたら、ミーアキャットの胴体の2倍は長くて、少女の顔したモコモコの生き物が、階段に腰掛けていた。


 螺旋階段の建物の中で俺が一番気に入ったのは、角が顔中に生えているブルーの瞳の牛みたいなやつだった。


挿絵(By みてみん)


 芸術の秋だから、こんなこともあるんだろう。


 そう、こんなこともある。


 というのも、京都は「京都アート月間」らしい。本当はなんてことはある京都なのだ。


 俺は割と積極的に参戦しているが、それでもプログラムや展示が多すぎて、こんがらがってきている。


 ありとあらゆるビュッフェを一気に出されても困っちゃうじゃないか。


 特に上にあげたアート達は、主に回遊型展示というやつだ。


 京都市内のありとあらゆるところにアートを点在させて、潜ませている。


 そのつもりはないのだろうが、見せる気あるんか?みたいな潜み方をしているやつもいる。


 だってそう思うだろ?


 なんで京都市役所の階段の下の床に、壁にもたれかかって「おやすみプンプンもどき」が座っているんだよ。


挿絵(By みてみん)


 階段ではたったかたったか職員さんが行ったり来たりしているし。


 前情報は「京都市役所にも展示あり〼」だけなのに、見つけられるわけがない。京都市役所はバカ広いのだ。


 そんなアート達を、俺がヒマを見つけては、ちょっとだけ足を伸ばして、「おぉ、ここにいたのか…!」と発見するRPGと化してきている。



 単に見つけづらいだけではない。



 三井ガーデンホテルはエントランスの外にコンシェルジュが常駐しているところを突撃せねばならないし。


 カリモクのショールームは町家風のほぼ家のような作りで、ほんまにここでええんやな…!?入るで!?と地図と見比べっこせねばならない。



 現実になると地味に難易度が高いところがミソだ。


 最早試されていると言っても過言ではない。


 俺のアートに対するやる気を……!



 ともすれば、今日の京都駅のアートは容易かったと言える。


 駅ビル内で立ち止まって見ればいいだけなのだから。


 何かあったとすれば、今日の京都がいきなりすごく寒くなったことだ。


 12℃。


 薄いダウンジャケットを羽織らねばやってられない。


 しかし俺にはそんな防寒具の装備はない。


 寒い中必死で自転車を漕いで帰宅した。


 途中目の中に何か入った気がするが、気にせず走った。寒い、寒すぎるっ……


 家に帰って鏡をみると、まつ毛がハエトリグサよろしく小虫を捕らえていた。 


 まつ毛の生えている意味をしかと受け取り、まつ毛に感謝を捧げた。



 おぉ、まつ毛よ……! 



 それが、なんてことはある京都に住まう、なんてことはない俺の本日のできごとだった。

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