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神様の手違いで死んだ社畜おっさん、まずは自由を願い、次に明日を願う!TS転生し美少女に!最強チート《願い》は一日一回だけど万能です!異世界スローライフで世界も人も未来も救ってみせます!  作者: 兎深みどり
第一章《TS転生しちゃいました!》

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第43話《修練》

 翌朝。

 屋敷の広間には緊張した空気が漂っていた。


 セバスチャンが正装のまま、真っ直ぐにナユの両親へ向き合っている。

 ナユは母の腕に抱かれ、神妙な顔でそのやり取りを見つめていた。


 


「――魔力の制御訓練を、ナユ様にお許し願いたいのです」


 静かながらも、言葉には確固たる決意があった。

 両親は顔を見合わせる。


「まだ一歳にもなっていないんですよ……?そんな小さな子に“魔力訓練”なんて、危険すぎます!」


 母の声は震えていた。

 父も腕を組み、険しい顔でうなずく。


「セバスチャン殿、魔力は扱いを誤れば暴走を起こす。下手をすれば命にも関わると聞きます」


 


 だが、セバスチャンは一歩も引かなかった。

 膝をつき、深く頭を下げる。


「重々承知しております。しかし、ナユ様はすでに“自力で魔力を循環させた”のです。これは常人では到底成し得ぬ事。今この時期に訓練を始めれば、将来――王国でも屈指の才となりましょう」


 父母は息を呑む。


 


 セバスチャンは続けた。


「魔力は幼少期に鍛える事で、質も量も飛躍的に成長します。放置すれば、制御不能のまま溢れ出してしまう。今こそ、学ぶ時なのです」


 その声は熱を帯びていた。

 単なる執事の報告ではない。

 まるで“師”のような信念がこもっていた。


 


 母は腕の中のナユを見下ろす。

 小さな手が、ぎゅっと服を掴んでいた。

 ――この子、やる気なのね。

 その目には恐怖ではなく、静かな決意が宿っていた。


 


「……分かりました。貴方を信じます、セバスチャンさん。けれど、決して無理はさせないでください」


「心得ております」


 


 セバスチャンは深く頭を下げ、微笑を浮かべた。


「それでは、明朝より訓練を始めましょう。まずは“魔脈の流れ”を感じ取るところから――」


 


 ナユの心が高鳴る。

 胸の奥に宿る小さな光が、嬉しそうに脈を打った。


 ――よし、ついに魔法修行スタートか……!

 俺の異世界スローライフ、ここから本番だ!


 


「今日の記録:セバスチャンが両親を説得。魔力訓練の許可が下りた。明日から正式に修行開始。……魔法少女(仮)への第一歩……日報完了。」

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