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神様の手違いで死んだ社畜おっさん、まずは自由を願い、次に明日を願う!TS転生し美少女に!最強チート《願い》は一日一回だけど万能です!異世界スローライフで世界も人も未来も救ってみせます!  作者: 兎深みどり
第一章《TS転生しちゃいました!》

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第10話《布告》

 病人が癒やされた後も、村は穏やかだった。

 だが司祭の心は落ち着いていなかった。


「これは……王都に報告せねばなるまい」


 その夜、司祭は従者に命じた。

 「神の子が村に現れた」と、王都の教会本部へ早馬を走らせる。


 


 数日後。

 村に集まった人々に、司祭は高らかに告げた。


「この子は間違いなく神に選ばれし存在だ。我ら教会は、この奇跡を王都へと伝える。やがて国王陛下も、この子を祝福なさるだろう!」


 


 村人達は歓声を上げた。


 「神の子だ!」


 「これで村は守られる!」


 期待と熱気は一気に広がっていく。


 


 両親は顔を見合わせ、ナユを抱きしめる。


 「……どうなるんだろう」


 「ただ普通に生きてほしいだけなのに……」


 


 布団の中で、ナユは心の中で渋い顔をした。


「……いやいや、ただのサラリーマンが、ついに王様案件ですか。上層部に呼ばれるとロクな事にならないんだよなぁ、こういう展開って……」


 


 それでもナユは気を引き締める。

 今はまだ赤ん坊。

 動く事は出来ない。

 だが、毎日一度の《願い》があれば、守れるものは必ずある。


 


「今日の記録:教会が王都に布告。俺の存在が国に広がる……日報完了」


 


 こうして、村の奇跡は一つの「布告」となり、王都へと届いた。

 ナユの人生は、確実に大きな転機へと向かっていた。

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