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意識 -幸風side-


「あっ、幸風さん…!いらっしゃいませ!」


彼女の店に入った時、私を出迎えてくれたのはいつもの明るい声だった。少し頬を染めながらにこにこと笑う彼女はとても可愛らしくて、思わずこちらまで笑ってしまった。

今日は客としてではなく、彼女の友人として会いに来ている。私と華琳ちゃんが初めて会った日、ということで、互いにプレゼントを用意して一緒に出掛ける約束をしていた。

用意したのはシルバーの時計。あまり色々付いているものよりシンプルな物の方が彼女には似合う気がした。らしくなく少し緊張しているのを隠しながら声をかけた。


「やぁ、今日は少し暖かいね。お出かけ日和、ってやつかな。」

「そうですね!日向ぼっこが気持ちよさそうです。ちょっと待っててくださいね、今お店を閉めてきます。」

「急がなくていいよ、ゆっくりでいいから。」


いつもより緊張している理由は心のどこかでは分かってはいるのだろうが、認めるのが少し怖かったり…そんな事を考えながら待っていると、華琳が店から出てきた。

出てきた彼女の姿を見て、軽く息を飲んだのは、彼女がいつもと違う格好をしていたから。白いロングワンピースを身に纏い、少し照れながらこちらを見る姿はいつもとは違う大人っぽい印象を与えている。彼女は十分大人の年齢にはなっているのだが、出会った頃の印象ばかりでずっと子供のように思っていた為、驚いてしまった。


「あ、あの…似合ってませんか…?」

「…いや、全然そんなことないよ。凄く似合ってる。可愛いよ。」

「そ、そんな…ありがとうございます。…何だか、照れちゃいますね。」

「いつもと違って、その格好もいいと思うよ。…じゃあ、行こうか。」

「はい!」


何とも言えないもやもやした気持ちを抱えながら、彼女に合わせてゆっくりと歩き始めた。ふわふわとワンピースの裾を揺らしながら歩く彼女はとても楽しそうで、今はこの時間を楽しもう、と思った幸風だった。

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