友達
配達に行った日から数日後、華琳の元に訪れた人がいた。
「こんにちはー!華琳さんいらっしゃいますかー?」
「はーい、何でしょうか?」
「Memory of raindropsの配達です〜♪」
のんびりとした声の持ち主は、配達先で見つけた店の店員、ウィンディーネだった。
「あっ、ウィンディーネさん!出来上がったんですか?」
「そうですよー、ついでにあたしの名前はユイです。」
「ユイさんですね、ありがとうございます!」
「はい、これね、出来上がったから見てみてくださいな。」
「わぁ…綺麗!素敵です!」
ユイから小包を受け取り 開封してみると、中には薄ピンク色の柔らかい雨粒が入っていた。触れてみると暖かく、頭の中に幸風との思い出が鮮明に浮かび上がってきた。
「あぅ…すごいです、素敵…。ありがとうございます!」
「ふふ、そうでしょ?…そういえば、華琳ちゃんは花屋をやっているのね?」
「そうです、この街に来て少ししてから始めたんですよ。…あっ、よかったらこれ、どうぞ。」
そう言うと、華琳は少し土をすくい、手の上で小さな花を育てた。
蕾のままの花を小さな鉢にそっと入れてユイに手渡すと、ユイは驚いたように目を見開いた。
「華琳ちゃん、能力持ちなの?」
「はい、植物を育てたりする感じの。あ、この花は珍しくて、咲くたびに小さな宝石と花の蜜をこぼすんですよ。」
「そうなの?…不思議な花ね。」
「そうなんですよ、でもこの花、1ヶ月に1度しか咲いてくれなくて、咲くのを見れたら幸運なんですよ。」
「へぇ…大切にするわね!ねぇ、またここに来てもいい?今度はお客か、友達として!」
「!嬉しいです、ぜひ!」
友達が出来た喜びと、また来てくれるという約束が出来て、華琳はとても嬉しくなった。
手を振りながら帰っていくユイを 玄関で笑顔で見送った。




