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ギブ・マネー・バック  作者: yiyi
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すべてを終わらせるために

プルルルルル・・・

警察署の電話が鳴り、一人の女性警官が電話に出る。

「はい、こちらミゼルス警察署」

「セルマン捜査官はいますか?」

「いえ、現在は席を外していますが要件は?」

「俺の名はクリス・ハヴィンド・・・自首したい」



今から四時間前・・・

クリスとレオン、そしてセシルは町はずれにあるモーテルへ身を潜めた。

「くそ!くそ!くそ!」

セシルは落ち着かず部屋中をうろうろする。

「落ち着け」

「落ち着けるか?俺達は終わったんだ!いいか、終わったんだ!」

「まだ方法はあるさ・・・」

「今こうしている間に俺達ギャングの間では変動が起きてるんだ!使いものにならなくなった俺は全ギャングに杖を突く齢まで狙われるだけだ」

どうするか考えている時、部屋にあるテレビで速報が流れる。


「速報です。先程、レオナルド・コールド氏の演説の後、複数の武装した者がレオナルド氏を襲いましたが、警察の手により逮捕されました。その中の一人ギャングの中で一番極悪非道の男、エドガー・ジョンソンが逮捕されました。これはとても大きな出来事でギャング界で大きな競争が始まるでしょう。また中継でセルマン捜査官から逃亡中のクリス・ハヴィンドへの映像があるそうです」


画面は代わり、救急車やパトカーのサイレンが光り、また人の声が飛び交う中でセルマン一人が立っている映像が流れる。

「クリス・ハヴィンド、お前はレオナルド・コールドの金だけが狙いか?お前は自分の事だけしか考えておらず、今回のことも何も知らないまままた逃亡をする気だろう。だが、これだけは教えといてやる。お前達の争いのせいで一人の人間が死んだ・・・それもまだ若い青年だ。お前が行動を起こすたびに誰かが傷ついているんだ」

クリスはその場に立ち尽くす。

「もしお前に少しでも善の心があるならば・・・自首しろ。そうすればもう誰も傷つくことはない、二度は言わない・・・これが最後の警告だ。それでも逃げ続けるならば、射殺するしかない」


クリスは下を向き、どうするか考えた。

レオンとセシルはクリスを説得した。

「駄目だ、兄貴・・・自首なんてしないでくれ」

「うるさい・・・」

「落ち着け、今自首すればあいつらの思うツボになるぞ」

「いいから、黙ってろ!!」

クリスはベッドに腰をおろした。

「俺はただあの男の金が欲しかっただけだ・・・あの男のだ。それがこんな大惨事になるなんて・・・」

「兄貴は悪くない・・・悪いのはレオナルドの金だ」

「本当にそう言えるか!?金を奪うこと自体が罪だ。罪はさらに大きな罪を生む」

「世界のためだろ?あいつの金を世界のために使うんじゃなかったのかよ?」

「あいつは悪だとしても今の経済を実際、良い方向へ持って行ってる。でも、俺達はどうだ?表も裏も悪で染まっている。あいつがいなかったら、今は無いんだ」

クリスは電話を手にした。

セシルがそのクリスへ銃を向けた。

「やめろ!セシル、銃を下せ!」

クリスはそのまま番号を押し、電話をかけた。

「殺すなら殺せ・・・それも本望だ」

クリスはモーテルの住所を伝え、電話をきった。

「お終いだ・・・おい、レオン逃げるぞ!」

「兄貴・・・」

レオンはクリスを見つめることしかできなかった。

「さぁ行くぞ!!」

セシルはレオンの腕を掴み、その部屋から出た。

クリスは座って静かに迎えが来るのを待った。


しばらくして車が来た音が聞こえる。

「クリス・ハヴィンド出て来い!!」

「セルマンか?」

「あぁ、そうだ・・・」

「あんた一人か?」

「あぁ、扉を開けるぞ」

ゆっくりと扉が開くとそこには銃を構えたセルマンと後方には数台のパトカーと警官が銃を向けていた。

「やっと捕まえたぞ・・・クリス・ハヴィンド」

「待っていたよ・・・セルマン捜査官」

クリスは手錠をされ、セルマンと共に車へ乗り込んだ。

セルマンが運転し、後ろにクリス一人が乗った。

その周りを四台のパトカーが護送し走る。

しばらく走り続けるとセルマンはクリスへ言った。

「どうして自首した?俺の言葉を聞いてか?」

「あぁ、それもあるが・・・もう疲れたんだ」

「何にだ?逃げるのにかそれとも金を奪うのにか?」

「両方さぁ・・・」



数分後、クリスから押収した携帯が突然鳴る。

「悪いが出れないぞ」

「いいや、出た方があんたらのためになるぞ」

「なんだと?」

「俺はもう諦めたが、まだ諦められない奴らがいるんでね」

セルマンはその携帯を手に取り、通話ボタンを押した。

「誰だ?」

「兄貴に手を出したら許さないからな」

「兄貴?あぁ弟のレオン・ハヴィンドか。安心しろ、兄貴は今留置所へ向かっているぞ」

「なら、方向を変えろ」

「何?」

「方向を変えるんだ。さもないとここにある情報を全世界にばらまくぞ」

「情報?何のことだ?」

「レオナルド・コールドの不正、裏でやっていた事すべてとあんたが犯罪集団と繋がっているってことをな」

「何のことだ?」

「あんたギャングのエドガーとも繋がってたんだろ?でも、毎月の金の受け渡しが途切れたからエドガーを捨てた。そして、他のギャングから金を貰い、使い者にならないエドガーを売ったんだろ?あの建物の爆発もあんたが仕掛けたんだ」

「はぁ、そんなデタラメ情報をどこで・・・」

「アシュリー・コールドいやドミニク・リアーナという女性が残した遺産だ」

「取引したいのか?」

「あぁ、その場から逃走しろ。そしてレオナルドと兄貴を俺が言う場所に連れて来い」

「そんな無茶を・・・」

「無茶じゃないさ・・・この情報の事を言えばレオナルドは自転車に乗ってでも必ず来るだろ?」

レオンは住所を伝えると電話を切った。


クリスは笑ってセルマンに言った。

「どうする?レオンの言う通りにするかそれともいずれ崩れる栄光のために俺をこのまま刑務所に連れて行くか」

セルマンは舌打ちをし、ハンドルを横にきり、路地へ入りパトカー四台を振り切った。

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