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『凡人修仙伝』: 不死身を目指してただ逃げてたら、いつのまにか最強になってた  作者: 白吊带
第二卷: 煉気編一初めて世間に·血色禁地
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永遠の友がいない

丈(じょう):長さの単位(約3メートル)。

 「老封(ろうほう)の靴が、どうしてお前の足にある? お前たち、どういう関係だ? 俺が知る限り、あの野郎はこの踏雲靴(とううんぐつ)を命よりも大事にしていて、絶対に他人に貸したりはしなかったはずだ!」


 その言葉と共に、派手な色合いの人影がどこからともなく現れ、韓立から二十余丈(じゅうじょう)離れた巨大な花樹の下に姿を現した。その男は中背、大きさの違う目(つり目と細目)、顔中に黒い痘痕(あばた)、年齢は四十前後。体には大小様々な袋が七、八個ぶら下がっていた。


 しかし、醜悪極まりないその顔は今、驚愕(きょうがく)に歪(ゆが)んでいた! 彼の両目は韓立の足に履かれた霊靴(れいくつ)に釘付けで、この「踏雲靴」が韓立の足にあるという事実を、今なお信じられない様子だった。


「貴殿(きでん)はどなたです? なぜ私を襲ったのです?」韓立は相手の質問には答えず、逆に不躾(ぶしつけ)に問い返した。相手のペースに乗せられ、気勢(きせい)で押されるのは御免だったのだ。


 醜男(しゅうなん)はこれを聞き、まず呆気(あっけ)にとられたが、すぐに激怒した。醜い顔に凶暴(きょうぼう)な形相(ぎょうそう)を浮かべる。彼は手を上げ、目の前の身の程知らずの小僧をすぐにでも懲らしめようとしたが、何かを思い出したらしく、暴虐(ぼうぎゃく)の衝動を強く抑え、手を下ろした。しかし口調は相変わらず悪辣(あくらつ)だった。


「小僧、老封の霊靴を履いているからって、俺が手出しできないと思うなよ! 封岳(ほうがく)の老いぼれがお前に靴を渡す時、俺霊獣山(れいじゅうざん)の鍾吾(しょうご)の名を口にしなかったのか? だが、それにしても奇妙だ。お前は明らかに黄楓谷(こうふうこく)の者だろうに、どうしてあの野郎がお前に靴を渡した? まさか老封の落とし子か? いや、見たところ似てもいないようだがな!」


 醜男はそう言いながら、異様な目つきで韓立をじろじろと見た。


 今度は韓立が逆上(ぎゃくじょう)した。彼は険しい顔で「ふん」と鼻を鳴らし、冷たく言い放った。

「貴殿、適当に他人と関係を結びつけるのはやめてください! 封岳の野郎はとっくに死んでいます。この靴は奴の足から剥(は)ぎ取ったものです!」


「死んだ? 狂人封岳が?」

 醜男はさっきまで威圧的な態度だったが、この言葉を聞くなり三尺(さんじゃく)も跳び上がり、驚疑(きょうぎ)の表情に変わった! 彼は思わず数歩後退し、改めて韓立を観察し始めた。


「お前が殺したのか?」悪漢(あっかん)は深く息を吸い込み、目玉をくるくる回しながら、詰まるような声で尋ねた。その様子には、最初の暴虐や凶暴さは微塵(みじん)もなかった。


「そうだ。仇(あだ)を討つつもりか?」韓立は両手を背中に組み、無表情で相手を見つめた。


 しかし収納袋(しゅうのうたい)から密かに取り出した糸は、すでに彼の薬指(くすりゆび)に巻きつけられていた。


 彼がこの男の前で、自分が殺したことを率直に認めたのは、半分以上が自らの威(い)を示すためだった。この男に手を出せば危険だと悟らせ、これ以上絡んでこないようにしたい。こんな場所に着いたばかりで、すぐに誰かと相討ちになるのは避けたかった。薬草採集という大事を遅らせたくなかったのだ。


 この男の口調から察するに、封岳とは多少の付き合いがあったようだ。しかし韓立は信じていた。相手が本当に封岳の仇を討とうとする可能性は、決して大きくないと。何しろ修仙者(しゅうせんしゃ)そのものが、概して薄情で欲の少ない者たちだ。ましてや、相手のような極悪非道(ごくあくひどう)の輩(やから)ならなおさらだ!


 もちろん、相手がどうしても封岳の仇討ちをしようとするなら、韓立は言わずもがな、先手を打つしかない。体力を大幅に消耗する覚悟で身法(しんぽう)を全開し、不意打ちで指の糸を相手の首に絡め、誰にも気づかれずに始末するつもりだった。


 しかし韓立はよく分かっていた。こんな慌ただしい奇襲(きしゅう)が成功する確率は決して高くない、せいぜい三、四割程度だと。


 この醜男との距離があまりにも離れていたからだ。二十丈の間隔では、韓立がどんなに身法に優れていても、必殺の一撃を保証できない! 相手が防御法術を一つでも体に張れば、彼の糸は用をなさなくなるのだ。


「仇討ち? 冗談じゃない、俺がそんな退屈な人間に見えるか?」案の定、事態は韓立の思惑通りに進んだ。醜男は韓立の言葉を聞くと、高笑いを一つして、嘲る(あざける)ように言った。


「確かに以前、あの野郎とは少し付き合いはあった。だが、深い仲でもない! 今や奴は死んだ、なら縁も切れたというわけだ!」醜男は厚顔無恥(こうがんむち)に言い放ったが、その言葉には彼の立場が明確に示されており、少しも気後れしている様子はなかった。


 韓立は黙ったままだった。警戒を解いたわけではないが、ようやく少し安心した。どうやらこの中心区(ちゅうしんく)に着いたばかりで、すぐに大戦を繰り広げる必要はなさそうだ。


「だがな、小兄弟(しょうきょうだい)! お前さん、本当にすごい腕前だぜ! 封岳のあの野郎は、そう簡単に相手にできるもんじゃない。特に奴が持っているあの幾つかの最上級法器(ほうき)は、フン! どれもこれも滅多にお目にかかれない逸品(いっぴん)ばかりだったのに!」

 醜男は自分の鼻を揉みながら、突然韓立に親しみを込めて話し始めた。呼び方まで変わったのだ! しかし、この一見何気ない問いかけの後、彼はわずかながら再び数歩後退し、韓立との距離をさらに広げた。


 この光景を目にした韓立は、内心で苦笑(くしょう)を禁じえなかった!


 韓立の予測では、今すぐにでも態度を翻(ひるがえ)して相手に襲いかかっても、成功の確率は一割未満にまで落ちている。これらの「強者(きょうしゃ)」たちは、一人残らず老獪(ろうかい)で経験豊富、決して扱いやすい相手ではないのだ!


 しかも彼は推測した。相手はおそらく、自分が封岳の全法器を手に入れたと思い込み、それゆえに漠然と自分に対する畏怖(いふ)の念を示しているのだと。


 このことをはっきりと理解した韓立は、含み笑いを浮かべて黙り込んだ。法器を手に入れたとも、手に入れていないとも言わない。悪漢を苛立(いらだ)たせると同時に、ますます警戒させるためだ。


「門の前にあるあの壁の『傑作(けっさく)』は、貴殿の仕業ですか?」韓立は代わりに門前の光景を思い出し、淡々と口を開いた。


「ふざけるな! あれは化刀塢(かとうう)の女形(おやま)・寒天涯(かんてんがい)の仕業だ。俺がそんな退屈な真似をするか! あれほどの血肉(けつにく)を無駄にするなんて、まったく惜しいことをした! 俺の愛しい小僧(こぞう)たちに食わせてやれば良かったのに。修仙者の血肉は滋養(じよう)たっぷりだと聞いているぜ」


 韓立は最初、微笑みながら相手の話を聞いていた。しかし醜男が後半の言葉を口にし、背中から大きな袋を取り出して血まみれの肉塊を一つ掴み、中に放り込むと、韓立の笑みは強張(こわば)り、かすかに青ざめる兆候さえ見せた。


 悪漢はこっそりと韓立のこの時の様子を覗き見て、密かに得意げな表情を浮かべた。


 この黄楓谷の小僧は、やはり若すぎる、青すぎる!

 俺のほんの数言で、すでに動揺し始めた。もし本当に戦いになれば、これは絶対に小さくない隙(すき)だ。


 しかし、相手が封岳の野郎を殺せたというのは、本当に意外だ! しかし彼がどう見ても、どう見てもごく普通で、そんな能力を持つ強者の面影は微塵もない。


 道理で言えば、こいつは若造(わかぞう)で法力(ほうりき)も浅はか、いくつか良い法器を持っていたとしても、封岳の黄羅傘(こうらさん)や踏雲靴(とううんぐつ)といった一流の法器の数々には敵わない! それでも封岳の野郎がこいつの手に掛かるとは。この件は本当に不可解だ。しかし踏雲靴が確かに相手の足にあるのは紛れもない事実だ。


 もしかして、人間は彼が殺したのではなく、偶然漁夫の利(ぎょふのり)を拾ったか、他に何か理由があるのか?


 鍾吾(しょうご)は考えれば考えるほど、頭の中が混乱し、韓立の実力を正確に見極めることができなかった。しかし彼が自ら進んで手を出して試そうなど、死んでもやるつもりはなかった。そんな危険を冒す行為は、彼のような賢者がするものではない!


 醜男はいくら考えても答えが出ず、袋を仕舞うと、大小の目を数回瞬(またた)かせ、顔中に笑みを浮かべて韓立に言った。


「そういえば、まだ小兄弟のご高名(こうみょう)を伺っていなかった。鍾某(しょうぼう)に教えていただけないか?」


「黄楓谷(こうふうこく)の韓立(かんりつ)です」

 隠すこともない。顔色がだいぶ良くなった韓立は、落ち着いて答えた。


「なんと、韓兄弟(かんきょうだい)だったか! 以前はお名前を伺ったことがなかった。おそらく黄楓谷の新鋭(しんえい)弟子なのだろう! ところで、韓兄弟はこの中心区について、どれほどご存知か?」鍾吾はまるで何年も会っていなかった親友のように、熱心に尋ねた。


「多くは知りませんが、鍾兄(しょうけい)は私よりずっと年長です。きっと韓某(かんぼう)より多くのことをご存知でしょう?」韓立は相手の意図が読めず、警戒心を強めた。


「へへっ! 韓兄弟、もし鍾某を信頼してくれるなら、我々中心区の情報を交換しないか? これはお互いにとって有益なことだ!」鍾吾は躊躇(ちゅうちょ)した後、ついに小声で本音を口にした。


 韓立はこれを聞いて一瞬呆然(ぼうぜん)とし、ひそかに考え込んだ。師門の許可なく他派と情報を交換することは、各派が明文で禁じてはいるが、実際にこれを実行する弟子は数多い! しばらくして、彼は笑顔を見せて言った。


「承知しました。情報を交換すれば、我々二人とも大いに得るものがあるでしょう」


「ははっ! 素晴らしい! 韓兄弟がぐずぐずした男ではないと分かっていたよ。さあ! 情報を玉簡(ぎょっかん)に入力し、交換しよう!」鍾吾の顔中に散らばる大小の痘痕(あばた)は、興奮で脂(あぶら)を光らせ、絶えず両手を擦(こす)り合わせていた。彼は韓立の情報を大いに期待しているようだった。


 韓立はこれを見て、内心で冷笑した。しかし表面上はもちろん承諾した。


 情報の複製は非常に簡単な作業だった! 韓立と相手は茶を一服(いっぷく)するほどの時間で完了し、互いに玉簡を投げ渡した。


 相手の玉簡を手にした時、鍾吾と韓立はともに内容を大まかに確認し、確かに中心区の情報だと分かると、それぞれ腹に一物(いちもつ)を抱えて互いに笑い合った。


 こんな短時間で偽の情報を作成するのは不可能だ! しかし複製する際に、意図的に重要な部分を省くのは、当然暗黙の了解だった!


 この一件を経て、鍾吾と韓立の関係は、急に親密になったように見えた! 鍾吾は韓立に修仙界の珍事(ちんじ)や奇談(きだん)を話し始めたのだ! 二人が談笑(だんしょう)し合う様子を見ると、ついさっきまで生死をかけて争おうとしていたとは全く信じられなかった。どうやら二人とも、進退の道を深く理解した達人(たつじん)のようだ!


 韓立は笑顔を絶やさず、相手と盛り上がっているように見せていた! しかし心の中では、実に毒づいていた。


 話したければ話せばいいだろう! なぜわざわざこんなに距離を保つんだ! 彼がほんの一歩前に出るだけで、相手は必ず愛想笑いを浮かべて二歩後退する。韓立は今この男を殺すつもりはなかったが、相手の慎重さには呆れ返るばかりだった。



 

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