↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『凡人修仙伝』: 不死身を目指してただ逃げてたら、いつのまにか最強になってた  作者: 白吊带
第二卷: 煉気編一初めて世間に·血色禁地
PR
55/287

竹簡


韓立はこれらの言葉を聞き、当然ながら心に深く刻み込んだ。


「品物の受け取りも終わったことだし、今から伝功弟子(でんこうでし)に会いに行こう!」王師叔(おうししゅく)はそう言うと、再び韓立を連れて飛行法器(ひこうほうき)に乗り、空へと舞い上がった。


今度は飛んだ距離がさらに短く、瞬く間に近くの山麓に降り立った。そこには山に寄り添って建てられた巨大な石造りの楼閣があり、楼閣前の石碑には「伝功閣(でんこうかく)」と書かれた金色の文字が刻まれていた。付近では若い弟子たちが行き来しており、なかなかの賑わいを見せている。


王師叔は今回、何も言わずに真っ先に中へと入っていった。韓立はすぐ後に続いた。何人かの弟子は明らかにこの王師叔を知っており、絶えず礼をして挨拶していた。王師叔も微笑みながらうなずいて応えた。どうやら彼は黄楓谷(おうふうこく)での人望もなかなかのものらしい。


石造りの楼閣の中に入ると、韓立は意外なことに気づいた。この伝功閣の後半部分はなんと山腹の中にまで延びており、内部は非常に広大だった。そして入ってすぐ正面には石の門が一列に並んでいて、弟子たちがそれらの門から出入りしていた。


韓立がさらに詳しく見ようとした時、王師叔は右手の三番目の部屋の扉を押し開け、何事もなかったかのように中へ入っていった。これには韓立も少し躊躇した。すぐ後を追うべきかどうか迷ったのだ。


「入ってこい!」王師叔は韓立を長く待たせることはなかった。しばらくすると再び入り口に現れ、韓立を招き入れた。


部屋の中にはあまり人はおらず、三十歳前後の青衣の弟子が一人、王師叔のそばに恭しく立っているだけだった。その弟子は韓立が入ってくるのを見ると、好意を含んだ笑みを浮かべた。


「こちらは新入弟子の功法(こうほう)を専門に担当する呉風(ごふう)だ。今後、功法に関して疑問があれば、彼に教えを請うがよい。初級功法の理解において、呉風は若い世代の中で十本の指に入る実力者だ!」王師叔の言葉には、この人物に対する強い信頼がにじんでいた。


「今後とも、どうか呉師兄(ごしけい)よろしくお願いいたします!」韓立は恭しく言った。彼はよくわかっていた。この人物こそが、しばらくの間、自分の功法の師匠となる存在だ。決して怠慢(たいまん)にはできない!


「はは!師叔の評価は過分です。実のところ、私も低階功法(ていかいこうほう)のほんの表面をなぞっているに過ぎません。韓師弟(かんしてい)と共に切磋琢磨(せっさたくま)し、理解を深められたらと思っております!」この呉師兄は非常に謙虚に言った。


「呉師侄(ごしてい)、お前の功法の腕前は私がよく知っている。謙遜(けんそん)しすぎることはない!この韓師侄の功法に関することはお前に任せた。私はただ、彼をお前と引き合わせるために連れてきただけだ。これから他の場所にも挨拶に回らねばならんので、ここで長居はしないぞ!」


王師叔はとても潔(いさぎよ)く、これらの言葉を残すと、この呉師兄に見送られながら韓立と共に部屋を後にした。


その後しばらくの間、この王師叔は職務に忠実(ちゅうじつ)に、韓立を他の必要な場所に数ヶ所連れて行き、それぞれの担当執事弟子(しつじでし)を紹介し、日常の注意事項をいくつか説明した。それからようやく、灰色の服の老人がいた石造りの家々のある場所に戻り、韓立に好きな石室を住まいとして選ばせると、彼を置き去りにして一人で帰っていった。


韓立は自分が選んだ石室の前に立ち、苦笑(くしょう)しながら簡素な住まいを見渡した。


彼はすでに知っていた。基礎功法(きそこうほう)を第十層(だいじゅうそう)まで練り上げた弟子は、ここを離れ、「玄坤山(げんこんざん)」と呼ばれる場所に移ることができるのだと。そこでは門内の弟子は遥かに自由だった!山に自分の住まいを自由に建てられるだけでなく、家の種類や大きさにも全く制限がないという。韓立は思わず強く憧れてしまった。


しかし、功法はまだ第十層(だいじゅうそう)に達していないとはいえ、韓立にはこの石室に長く住み続けるつもりは毛頭(もうとう)なかった。


彼は突然軽く笑うと、収納袋(しゅうのうたい)から飛行用の青葉法器(せいようほうき)を取り出した。そして法器に霊力(れいりょく)を注入すると、空中に放り投げ、その上に飛び乗った。


最初のうち、韓立はこの器物に慣れていないため、飛び方はよろよろとし、低くなったり高くなったり、非常に不安定だった。しかし間もなく、彼は容易にコツを掴み、あの王師叔のように両手を背中に組み、颯爽(さっそう)と飛び回ることができるようになった。


この法器は扱いやすく操作も簡単だったが、明らかに速度は速くなかった。せいぜい普通の駿馬(しゅんめ)より少し速い程度だ。だからこそ、谷内の弟子たちが一人に一つ持てるわけだ。青葉法器の性能は劣っていたが、それでも韓立にとっては初めての空中飛行だったため、彼は興味津々(きょうみしんしん)でしばらく遊び回った。


「ははは!」大笑いしながら、飛行の楽しみを存分に味わった韓立は、ついに法器を操り、ある場所へと飛び去っていった。


道中、同じく飛行中の他の弟子たち数人とすれ違った。おそらく韓立の顔が余りにも見知らぬ者だったため、彼らは皆、好奇心に駆られて韓立をじろじろと見た。しかし彼が第九層(だいきゅうそう)の功法レベルだと見抜くと、皆、鼻であしらいながら遠ざかっていった。


韓立はこれらの人々の行動をすべて目に焼き付けていた。顔には何の表情も浮かべなかったが、内心では思わず冷ややかに笑った。どうやらこれらのいわゆる修仙大派(しゅうせんだいは)の弟子たちも、世俗の凡人と何ら変わらず、同じように実に利己的(りこてき)なのだな!


韓立がそう考えている間にも、彼は大きな建築群の前に到着し、「百機堂(ひゃっきどう)」と書かれた看板が掛かった大きな堂の前で着地すると、堂々と中へ入っていった。


堂内にいた中年の執事風の男は、韓立が入ってくるのを見て驚いたようで、思わず口を開いた。

「韓師弟(かんしてい)、どうしてこんなに早く戻ってきたんだ?王師叔(おうししゅく)は?」


ここはまさに、あの王師叔が韓立を急いで訪ねさせた場所の一つだった。この執事も韓立と面識があったばかりだったため、彼が再びこの場所に戻ってきたことに大いに驚いたのだ。


「于師兄(うしけい)、さきほどここに来た時、ここが雑務(ざつむ)の仕事を受け取る場所だと伺いましたが、そうでしょうか?」韓立はすぐに相手の質問に答えず、むしろ笑みを浮かべて逆に尋ねた。


「そうだ、その通りだ!まさか師弟がこんなに早く任務を受け取りたいというのか?韓師弟は新入門の弟子だ。規定ではまず門内の事情を一ヶ月かけて熟知し、それから仕事を受け取っても遅くはないはずだ?そんなに急ぐ必要はないぞ!」執事は驚きを隠せなかった。


「はは、大丈夫です!今すぐ何か仕事を探したいのですが、栽培(さいばい)関連の仕事はまだ空きがありませんか?」韓立はほほえんだ。


「これは…なかなか難しいな?どの弟子も任務を受け取る際は、割り当てられた仕事をそのままこなすことになっており、選り好みは許されないのだ!特定の分野に真の特長があると証明できれば別だが、そうでなければ特別扱いはできない!」この執事は困惑した様子だった。


韓立はそれを聞き、眉をひそめた。まさかあの葉師叔(ようししゅく)を探しに行かなければならないのか?


「構わん。栽培関連の仕事は、この韓師侄(かんしてい)に好きなものを選ばせてやれ!」韓立の耳にどこかで聞いたことのある声が背後から聞こえ、彼は驚いて振り返った。なんと、あの葉姓(ようせい)の老人が、いつの間にか背後に立っていたのだ。彼は微笑みを浮かべて韓立を見つめていた。


「堂主(どうしゅ)、お帰りなさいませ!」中年の執事は老人を見ると、すぐに恭しく礼をした。


「うむ、戻った」老人は淡々と言った。

「葉師叔(ようししゅく)!」韓立も慌てて恭しく挨拶した。


「はは、韓師侄は本当に早かったな!私もここに戻り次第、部下に指示を出して、師侄に仕事を自由に選ばせようと思っていたところだ!」この葉師叔はとても機嫌が良さそうで、冗談めかして言った。


「師叔のお心遣い、痛み入ります!私もついでに様子を見に来ただけです。師叔にご迷惑をかけずに適した任務が見つかるかどうか試してみようと思いまして」韓立はとても内気(うちき)そうに言った。


「ここは私が取り仕切っている。何の迷惑もない!于執事(うしつじ)、栽培関連の仕事をすべて持ち出せ。韓師侄が満足するまで選ばせてやれ!」老人は大きく手を振り、部下に命令通りに動くよう示した。


この姓于(う)の執事はこの言葉に唖然(あぜん)とし、韓立を深く見つめた後、急いで雑務(ざつむ)の仕事が記された竹簡(ちくかん)を探しに行った。内心では韓立と上司の関係を推測せずにはいられなかった。


「上から下された栽培関連の仕事は、すべてこちらです。韓師弟、どうぞご覧ください!」于執事は青玉色の竹簡を一束(ひとたば)抱えてすぐに戻ってきた。


韓立は礼を言い、竹簡を受け取ると真剣に読み始めた。


「五花樹(ごかじゅ)十三株の世話。毎年果実二百個を納入すること」

「三百年火雲参(かうんじん)一株を丹念に世話し、その霊性(れいせい)を失わせないこと」

「月梅草(げつばいそう)一畝(いちも)を栽培。毎季百斤の干草を納入すること」

「黄玉竹林(おうぎょくちくりん)一区画の世話…」

…………


竹簡に書かれた栽培の仕事は実に多種多様で、本当に多かった!しかし、最初の方のものは、どれも韓立の目に留まるものではなかった。竹簡の真ん中あたりをめくった時、ようやく韓立が大いに満足する仕事が現れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。