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『凡人修仙伝』: 不死身を目指してただ逃げてたら、いつのまにか最強になってた  作者: 白吊带
第二卷: 煉気編一初めて世間に·血色禁地
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弱肉強食

「しかし、築基丹を実際に見たことはなくとも、その価値と重要性は韓立もよく理解していた!天霧台(てんむだい)の昇仙大会(しょうせんたいかい)で、千人近い修仙者(しゅうせんじゃ)が擂臺(らいたい)で命がけで争ったのは何のためか?その大半は、この築基丹の誘惑に他ならない!この葉师叔(イェーシーシュー)は、わずかな霊石(れいせき)や法器(ほうき)でそれを奪い取ろうとしているのか?まさか俺が山を出たての青二才だと思っているのか?」


韓立は内心で冷笑(れいしょう)しながらも、表情は恭順(きょうじゅん)を取り戻し、真剣に相手の言葉を聞いている様子を見せた。


葉姓(イェー)の老人は韓立の反応に満足した。何しろこの未来の师侄(シーティ)は、築基丹の交換話を聞いて即座に拒絶(きょぜつ)したわけではない。どうやら本当に交渉の余地があるらしい。


彼は最初から、先に提示した品々で築基丹を手に入れられるとは思っていなかった。愚か者でもない限り、これほど貴重なものを安値で交換する者などいない。先ほどの言葉は単なる「問い石(といいし)」に過ぎなかったのだ!


しかし相手の態度を見る限り、話し合い不可能という様子では全くなかった。老人は内心、有頂天(うちょうてん)になった!


交換に応じる気さえあれば、この築基丹を手に入れるために相手の要求を満たす自信は十分にある。そう考えた老人は、笑みを一層深め、韓立の顔つきさえさっきよりずっと好ましく思えてきた。


「韓师侄、そなたも自身の霊根(れいこん)の属性はご存じだろう!正直に言おう、师侄の資質では築基丹を服用しても、築基(ちっき)に成功する望みはごくわずかだ!その丹はせいぜい法力(ほうりょく)を精進(しょうじん)させ、基礎功法(きそこうほう)を二、三層上げるのに役立つ程度じゃ!そうなれば、築基丹はあまりにも勿体(もったい)ない!师侄にとっては、この物をより実用的な利益と交換した方が、はるかに得策(とくさく)と言える。もしも…」


老人は滔々(とうとう)と韓立を誘導(ゆうどう)し始めた。


韓立は表面上、この葉师叔の長広舌(ちょうこうぜつ)に耳を傾けているふりをしたが、心の中では利害関係(りがいかんけい)を分析し、計算を巡らせていた。


確かに、彼自身も老人の言う通り、たった一粒の築基丹で築基に成功する確率が微々たる(びびたる)ものであることは理解していた!しかし、このまま築基丹を手放すのは、やはり強烈(きょうれつ)な無念(ねん)だった。可能性が低くとも、築基成功の望みがゼロではないのだから。


だが、もし眼前の葉师叔に築基丹を譲らなければ、今後黄楓谷(こうふうこく)での生活が楽ではないことは確実だ。十中八九(じっちゅうはっく)、理由もなくこの人物の恨(うら)みを買うことになる。しかも相手の様子を見る限り、黄楓谷内である程度の実権(じっけん)を持っているようだ。そうなれば事態はさらに絶望的(ぜつぼうてき)になる。


「葉师叔、僭越(せんえつ)ながら、この築基丹はどなたのためにご所望(しょもう)なのですか?おそらく师叔ご自身には必要ない物と存じますが…」


韓立はしばらく考えた末、まずは相手の本音(ほんね)を探ることにした。


老人は話を遮(さえぎ)られたが、不快そうな様子は見せなかった。韓立の問いを聞き、一瞬躊躇(ちゅうちょ)したが、やはり口を開いた:

「韩师侄が問うなら、师叔も隠すことはない。この築基丹は葉某(イェー)の孫弟子(まごでし)のために求めるものじゃ。どうか师侄、この願いを叶(かな)えてはもらえぬか?」


「孫弟子…つまりかなり近い身内だ!それに、この人物がここまで力を尽くし、我々後輩に頭を下げてまで築基丹を手に入れようとするのだから、その孫弟子は間違いなく寵愛(ちょうあい)されているに違いない。もし断れば、百パーセントこの老人を怒らせ、黄楓谷に安住(あんじゅう)することは叶わなくなる。ここは痛(いた)みを堪(こら)えて応じるしかない!自分の築基については、後で別の方法を考えよう。あの神秘の小瓶(しょうびん)さえあれば、調合方(ちょうごうほう)と時間さえあれば、どんな霊丹だって作れないはずだ…」


韓立は利害をはっきり見定め、決心を固めた。ただし、相手に大枚(たいまい)をはたかせる一撃(いちげき)は、しっかりと決めるつもりだった。彼はわざと困り顔を作り、愁眉(しゅうび)をひそめた。


「师叔、晚辈(わんぱい)が目上を敬(うやま)わないわけではございませんが、この築基丹は师侄にとっても命の次に大事なものです!たとえ资质(ししつ)が劣(おと)っていても、まだ一縷(いちる)の望みはあるのでは?もし今回の築基の機会を逃せば、晚辈は一生、大道(だいどう)に縁(えん)がなくなってしまいます!」


老人はこの言葉を聞き、内心では「そんな資質で大道など考えるとは、身の程知らず(みのほどしらず)も甚(はなは)だしい」と嘲笑(あざわら)った。


しかし表向きは、重々(おもおも)しい口調でさまざまな角度から説得を続け、次々と**空約束(からやくそく)**を並べ立て、圧力をかけながら韓立の決意を揺るがせ、築基丹の交換に同意させようとした。


韓立はそれらの空論(くうろん)を聞き、心の中で冷笑した。しかし口に出す言葉はますます弱々しくなり、老人をさらに勢いづかせ、提示する代償(だいしょう)はどんどん高くなっていった。


「师侄!もし築基丹を譲ってくれるなら、谷内の弟子が必ず行わねばならない様々な雑務(ざつむ)を、师叔の権限で自由に選ばせてやろう!」

老人は韓立が承諾寸前(しょうだくすんぜん)にあると見るや、ようやく切り札(きりふだ)を繰り出した。


「雑務?」韓立は今度こそ本当に呆気(あっけ)に取られた。


「そうじゃ。知っておくがよい、我ら黄楓谷の下級弟子は、毎月一定の仕事を果たさねばならん。例えば:幾つかの霊石鉱(れいせきこう)で鉱夫(こうふ)の監督をするとか、本門が経営する交易場(こうえきじょう)で執事弟子(しつじでし)を務めるとか、谷内の霊禽(れいきん)や異獣(いじゅう)の世話をするとか、霊根(れいこん)や奇薬(きやく)の栽培(さいばい)をするとか、様々な雑多(ざった)な仕事じゃ。そして、仕事の出来具合に応じて、門内から毎月少量の下級霊石が支給される。これが奨励(しょうれい)というものじゃ。そして师叔わしが、まさにこの種の仕事の割り振り(わりふり)を担当する谷内の責任者なのだ。だから师侄がどの仕事を望むかさえ言えば、师叔の一言で決まることじゃ」


葉姓の老人はそう言うと、胸を張った。確かに、ある程度の権力(けんりょく)を掌握(しょうあく)している風体(ふうてい)だった。


韓立はこれを聞き、言葉を失った!どうやらどこに行っても、権力を利用して私利(しり)を図(はか)る輩(やから)はいるものだ。黄楓谷のような修仙大派(しゅうせんたいは)でさえ、俗世(ぞくせ)の悪習(あくしゅう)から免(まぬが)れられないらしい。


しかし、老人が先ほど「奇薬の栽培」という仕事に触れた時、韓立の心は大きく動いた。この仕事こそ、まるで自分ために用意されたようなものだ! しかも相手はすでに多くの利益を約束している。これ以上引き延ばせば、本当に貪欲(どんよく)すぎると思われる恐れがある。ここは潮時(しおどき)を見極(みきわ)めよう!


そう考えた韓立は、ついに説得されたふりをして、老人に非常に不本意(ふほんい)そうに言った:

「葉师叔がそこまでおっしゃるなら、晚辈が応じないのはあまりにも师叔の顔を潰(つぶ)すことになります。师叔が先ほど約束された条件を確かに守っていただけるなら…この师侄の築基丹一粒は、お孫弟子様にお譲りしましょう。どうかその方が築基に成功されますように」


老人はこの言葉を聞くや、大喜びで声を弾ませ、保証(ほしょう)を連発した:

「师侄、どうかご安心あれ!师叔の言葉に偽(いつわ)りはない!ただし、これから掌门にお目通り(めどおり)する際、表向きの取引については話しても構わんが、密約(みつやく)の部分については…やはり口外(こうがい)しない方が賢明(けんめい)じゃろうな!」


韓立はそれを聞き、了承(りょうしょう)したように微笑(ほほえ)み、非常に如才(じょさい)なく承諾した:

「その点はどうか师叔ご安心ください。晚辈にも心得(こころえ)はあります。そんな愚行(ぐこう)は致しません!」


老人はそれを聞いて、満面(まんめん)に笑みを浮かべ、韓立の如才なさに大いに満足した。


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