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真相?


「ルナ!こちらに居ましたのね!?」

 公爵令嬢にあるまじき叫びに今度はルナが呆気に取られてしまった。

 ミラはカインに抱き上げられ、涙ぐんでいるルナを見つけると、ルナに向かって大きく手を広げた。

「まぁ、またカイン様に苛めてられたのね?早くこちらにいらっしゃい!」

「ミラ〜〜〜!!」

(さすが、私の親友!早く、人を苛めて楽しんでいる魔王様から助けて〜)

 ミラの元に行きたくて、両腕を伸ばしているのにカインの拘束が更に強固になっていく。

「・・・苛めている?ミラ嬢、まさか貴方?」

「ふふ、ルナは私の言う事を聞くとても良い子ですわよ」


 苛つきを多いに含んだ聞いた事がない程低い声で話すカイン。

 何故かカインに向けて勝ち誇った顔で優雅に微笑んでいるミラ。

 こめかみに手を当て、険しい顔をしているギルバート。


(何なの?何でこんなに空気が重いの!?3人が怖いです!誰かこの状況に説明をして下さい!!)


 一言も話してはいけない雰囲気を察してルナは、自然とカインの服にしがみついてしまった。

 しがみついて来たルナを見て、カインはフッと笑い、ルナの額に軽く口付けた。


 チュッ


(きゃぁぁぁぁあああ〜〜〜〜!!チュッって!?チュッって言った〜〜〜)


 もう限界点突破と言っていい程、ルナの顔は真っ赤になる。

 自分が元凶のカインの腕の中にいる事も幼馴染がいる事、何もかも忘れてしまう程に、ルナの神経は限界になった。


「ギル」 

 先程よりはいくらかマシになったカインはギルバートの名前を呼んだ。

「ああ、分かってる。俺の監督不行き届きだ。悪かったな」

 はぁーと大きなため息を吐いて、ギルバートは迷わずカインを睨んでいるミラを捕まえて抱きしめる。

「ちょっ!?何を!ギル、放して下さい!!」

 いきなり抱き締められたミラは離れようともがいたが、それよりも強い力で抵抗を塞がれる。

「だから、早く捕まえてしまえと言ったんだ。ルナに余計な事を吹き込むなんて」

「悪かったって、逃げ回ってるミラが面白くてな。でもコレはやり過ぎだ。甘やかし過ぎたな」

「何を言ってるのよ!?放して!」

 ギルバートに拘束されたミラは少しずつ執務室の奥に移動させられ、カインに完全に抱き上げられたルナは反対に執務室の扉に移動させられた。


ここまで読んで頂いてありがとうございました。

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