近づく全滅
………魔源域。
まだ生きていた高良夫妻と、二輝幻将の彩夏と志乃美。
「…まさか、泉美ちゃんが破壊神になるとは予測できなかった……」
志乃美は自身のオーラを解放し、いつ来てもいいように戦闘態勢。
「王国も帝国も、呆気なく2人に壊されてしまったみたいだ…」
あまりの強さに焦りを覚える彩夏。
「…泉美は、夢芽と同じ素質あるから…」
母親の天世は、誰よりも泉美の強さを知っていた。
「夢芽と泉美に共通してるのは、人間でも人造人間でもないこと。そして、羽多浜 智歌のように神でもないのよ…」
未知の存在である、と語る。
「私も人造人間であり、人間を超えた存在。だが、泉美や夢芽、そして羽多浜のような未知の存在では無い。あの3人は、この世に存在するハズの無かった者…」
そこまで羅宇が語ったが、同時に夢芽と泉美が辿り着いていた。
「私は“混在人間”…人間と人造人間の間に生まれた謎の存在…」
と、まず泉美。そして、
「私は、自分でも正体の分からない“神聖宝”…誰も知ることの出来ない存在だよっ♪」
夢芽も語り、全員の前に立ちはだかる。
「姉妹そろって…っ」
彩夏は言いかけたが、夢芽は訂正した。
「はいは~い、それ実は違うからね~?」
と、真実を語る。
「魔源域が出来たとき、まずは創世主の羅宇が現れた。そして、超能力を作り、たくさんの人類に分け与えた。
そうした結果、善と悪が生まれ、破壊神と、その悪から世界を守る正義が生まれた。
その時、私は意識が生まれた。
能力と能力がぶつかり合うごとに飛散する塊が意志を持って集まり始め、人間の形を作り始めたの。
実は、能力と能力の間に生まれた
飛散歪曲
…それが集まって出来た集合体なんだ~♪」
…そう。夢芽は
“形の存在しない人間”
だったのだ。
「…なるほど。実体が無いんだな…」
彩夏は納得したが、その真実に唖然とし、立ち尽くしていた。
「…とりあえず、魔源域は破壊の対象だから壊す…」
無表情で破壊宣言をする泉美。
2対4。さすがに天世や羅宇がいるから無理かと思われていた状況下。だが………
何をしたか見えず、何されたか分からないまま4人とも瞬殺されてしまう。
「はい、ミッションクリア♪」
夢芽がまず満足し、
「あとは地球を“破砕の詠”で全壊に追い込むだけだ…」
と、泉美は最後の仕上げに取りかかろうとする。
…だが、泉美の心に変化が現れる。
(…あれ? なんで地球を破壊してるんだ…?)
しかし、夢芽には心を読まれる事は無かった。
常に読心妨害していたからである。
………それを感知した智歌が、2人の近くに辿り着こうとしていた。
「その自我、アタシが覚まさせてあげる…」
なんと智歌は神の力を借り、泉美の心を見透かしていた。
読心妨害ですら役に立たないよう、その妨害をすり抜けて読んでいたようだ。
「待っててよ、泉美…! 壊さなくてもいいんだから、壊す前に止めてあげる…!」




