王国側
ーーーーー…
シェガンゾフ帝国、某レストラン。
「ごちそうさま。おいしかったよ♪」
食べ終わった泉美。感激してテンションが上がっている。
「こう美味しい料理は久しぶりね。アタシの居た宮廷は、ここまで美味しくなかったわ…」
智歌も食べ終わり、テンションが上がっている。
「…それじゃあ、ちょっとだけ私達の集合場所に招待するわ♪」
上機嫌なニェンテ。しかし、ニヒツは…
(…2人とも、可愛い…)
と、泉美と智歌に惚れ、頬を赤らめていた。
ーーーー…そして、集合場所に着く。
「初めまして、私はシヴォ。ニェンテとニヒツの母親よ。よろしく」
そこにはシヴォがいて、ニェンテとニヒツは引き下がった。
客人の泉美と智歌は、シヴォの前に出る。
「よろしくお願いしますね? 私は高良 泉美。魔源域から来た者です」
丁寧に挨拶を交わす。
「アタシは羽多浜 智歌と申します。歌聖神と呼ばれていて、出身は“絶世森海”です。よろしくお願いします」
智歌も、最強として宮廷に住んでいたからか、礼儀作法は心掛けているそうだ。
「ここに来た理由は、このシェガンゾフ帝国から不穏な空気を感じたから、だったわね?」
ニヒツは既にシヴォに連絡していたため、目的は知っていた。
「その通りです。でも、それは他国の人が入国することを恐れていたからで、別に私たちには恨みは無い…。だから戦闘態勢も解かれている。これで合ってますよね?」
この帝国のことを把握している泉美。
「その通りよ」
とシヴォは肯定した。
「…ただ、気がかりなのは別の案件なのよ…」
2つの違和感を同時に察知したシヴォは、姿勢を改め、4人に向けて頼み事を始める。
「どうやら、ここに“王国側”の追っ手が向かってきてるし…“全世界最強”も、何やら動き始めてて…何が起きるか分からないのよ、今…」
「そこで、2人に頼みがあって呼んだんだ…」
と、シヴォだけでなく、ニヒツの口からも伝えられた。
「この2つを解決するために、どちらかに協力してほしいんだ…」
“全世界最強”の相手をするか、“王国側”の相手をするか…
それを頼まれ、泉美と智歌は悩む。
「…智歌は、どっちがいい?」
「そういう泉美こそ、どっちがいいの?」
悩んでいて決まらない2人に、シヴォは提案した。
「だったら“王国側”に対抗するのは、私と智歌とニヒツ。“全世界最強”から帝王を取り戻すのは、泉美とニェンテ。でいいかしら?」
ここまで言った時、耳を疑った泉美は、すかさず聞く。
「えっ? 帝王を取り戻す…?」
ーー……シヴォは、泉美に事の詳細を伝え、それに泉美は納得した。
「…なるほど、分かりました!」
「了解だよ、シヴォ」
泉美とニェンテは、禍々しいオーラを辿り、全世界最強である夢芽に対抗するべく、動き始めた。
ーーーーー…某世界、某所。
「…あれ? 予想外…。イズミンと、もう対峙することになるなんて…」
予想外の展開に戸惑いを隠せず、動きを止める夢芽。
「…でも、いずれ戦う運命だったし、少し早まったってだけで捉えよっと♪」
ポジティブ思考になる夢芽だった。
ーーーーー…
シェガンゾフ帝国に着いたバルミ一行。
「…ここが、シェガンゾフ帝国…」
真っ先に言葉を放ったのは、亜久未だった。
「…予想してたより平和だね。本当に荒れてる帝国なの…?」
疑問を抱く円。そこにバルミが口を挟む。
「他国を拒絶し続け、最強の座に辿り着いた国…それがシェガンゾフ帝国よ? 国内は平和だけど、国外との外交は全く平和じゃなく、武力行使で潰しているの。それが“平和な国”って言える?」
「…確かに」
怒りを露わにしながら、バルミに共感する。
…そしてついに、バルミはシュロナ(シヴォ)と対峙した。
「ようこそ、バルミッフェ…いや、王女様…♪」
「久しぶりね。シヴォ…いや、シュロナ姉さん♪」




