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50話 ひいおじいちゃんと開戦予告

昨日投稿しようとしたら今日になりました。

すいません

書くの難しかったな〜。


いまだに何がこの世界に降りかかろうとしているのかなんてわからない。ただ話を聞かさせて、頷くだけしかできなかった自分に守っていく自信なんてあるのか。



「源一:イマイチ、わしが何をすれば良いのかわからんな」


吉野から手渡されたおぞましい作戦立案書を一徹して読んで見たが頭の中には入ってこず、荒唐無稽な馬鹿話に正直対処なんでできるのかという試しようのない何かがどっしりと乗りかかっている。

梅雨のジメジメのせいではなく、何かもっと重たい





「源一:自分の命に引き換えて止めようというのなら構わないのだが、家族やもっと大きなものが絡むとなると・・・・・」




いくら自分が旧軍が作った究極の人造兵器であったとしても、今回ばかりは相手の格が全く違う。






源一:いくらのわしでも優位に戦えるのか? そもそもヲ式の動力は何だ?






最初この話を聞いて自分の耳がばかになったのかと思っていたが、作戦立案書や優子の父親の顔を見た時に覆そうにない真実を否定できるキャパなんてものはいまの自分には無くなっている。

まさか、自分も知らないところで考えられないような負の遺産が残っているとは思わなかった。

いや、思いたくなどなかった。




「シン:どうしたんだよ? そんなにしけた顔した元大日本帝国陸軍人モトダイニッポンテイコクリクグンジン 田中源一郎さん?」




「源一:ちょ・・!!! おま!! シンジ!! 」




久しぶりに現れた男子高校生のシンジと言われる男。本名は西川真司

ここ最近ずっと学校が忙しくて源一郎とはあえていなかったが、最初に会った頃よりかはさっぱりとしたまだあどけなさが残る青年になっていた。

そのころは、寂しさ・高校生特有の思春期という名の葛藤期ということもあって喧嘩=強さと考えていた時期がある。

だがそんなものは、今のシンジには遠い過去の思い出だ。




「シン:いやぁ、実は雪乃に頼まれてきたんだ。 あとは・・・・その・・・・相談というか。」


「源一:ほぅ? 雪乃が・・・か。 そうか、呼んで来なさい」


「雪乃:もういますよ? ほらひいおじいちゃん!! 早く来てよ!!」




いつの間にか白の半袖シャツに紺色のスカートという出で立ちの女子高生、相川雪乃が源一郎の隣で飲みかけのお茶を勝手にすすっている

というよりも、間接的に口についていますがそれは??





「ハヤスケ:お困りのようだね、田中少尉? というよりも庭に突き刺さっているこれはなんだ? 」


「源一:ハヤスケ!! お前までいつの間に。 そういえば、引き上げてなかったな。」





雪乃のそばを幽霊ながら軍服を着込んだ男が片手に人形焼を持って頬張りながら手を振っていた。

時より、庭に突き刺さる何かを見ながら源一郎の手に持っている立案書に目を細めた。




「ハヤスケ:それ・・・・・・。 源一郎から見たらいびつな存在だわな」


「モクキチ:久々に酒を持って遊びに来てやったらこれか・・・そこの坊主とおんなじしけたツラしてんな」




幽霊ながらモクキチ(戦車兵)・川端の兄貴(飛行兵)・タクヤン(憲兵)・田島(工兵)源一郎の友人たちが現れる。

仲間に会うとどこか心が落ち着いていくはずなのにずっと何かがもやもやしているのは何だ?

会いたかったはずの友人がいるのに、快く迎えられない何だろう。





「源一:なんだろうな・・・・お前らに会えたのに何だか・・・・・・。そういえばハヤスケ、お前の後ろにいるのは?」



気が付いたかと笑いハヤスケが振り返り何をじっと見るめていると背の低いあどけなさをどこかに残す少年兵がハヤスケの後ろからひょこっと顔をだした。

見たことのある顔つきですぐに声をかけようとしたが昔あった時よりも何かが異常だ。

首がやけに長い、そして出で立ちを見てなおさら思い出してしまった。




「花:あの? ひいおじいたん、この人は・・・? 少年兵? 」



「源一:そうか・・・・やはり河野・・・いや井ノ部と共闘していたのはタツヒコだったか・・・ ひいおじいたん? 」




タツヒコと呼ばれた少年兵が首をゆっくりと「うん」と言いたばかりに縦に振ったがその首はけして正面を向くことなく前に倒れたままだ。

昔、梅子と散歩をしに行き、休憩した公園で見た変死した男の特徴と一緒でその遺体も首が長くなっている。

首をつって死ぬと首の骨が脱臼あるいは骨折し首そのものが長くなるという。結果なくなってもその影響を受けてしまっているのだ




「タツヒコ:う・・・・・・・・あ・・・・・・た・・・・・・た・・・・・たぁ!!!」


「源一:そうか・・・・・舌も切られたか・・・・・。お前を殺した相手は余程手際がいいと見た。 まぁ見当はついているが」




感極まって泣いているのだろう、下を向いたままだが庭の土が濡れて色が変わっている。

そんな姿にたまらず源一郎はそうっと抱きしめ何度も頭をぽんぽんと叩くがどこか強めに叩いている

パッと顔を上げた瞬間に口を手で覆い、そのまま動かずにニコニコと微笑む




「源一:久しくお前の声を聞いていなかったな。 どれ、ここに来た理由を聞こうか」


「タツヒコ:・・・・た・・・・・な・・・・・・か隊長。田中小隊長!!!! 」


「源一:そうだ、よくぞ帰って来てくれた。大義である・・・・なんていう柄じゃないか 」




泣きじゃくるタツヒコだが体が硬直し再びじっと地面を見つめ源一郎の顔を見なくなっていた。

視線の先にあったのは作戦立案書、それを見つめて何度もため息をつく。





「タツヒコ:そいつ・・・・そうか、自分の願いはちゃんと一等兵どのが然るべき未来へ届けてくださったのですね」


「花:・・・・・え? イットウヘイドノって誰のことですか?」


苦節の末、タツヒコが口を開けて話し始めようとした時だ




「その話、俺たちにも聞かせてもらうぞ!! 」



聞き覚えのある声のする方を見たら、なぜか農家の格好をした吉野刑事たちの上司である橘捜査一課長が睨んでいた。

泥だらけになった手袋と麦わら帽子がなぜかにあっている。ということは置いておいてだ





「橘:悪いがずっとじいちゃんを監視というか・・・・入り浸っていたというか・・・・だがようやく俺の仮説が証明させるんだ。 話せよ」


「タツヒコ:そのつもりで来ました。 ずっとここにくる間、何度も消されそうになり戦いたくもない隊長と戦ったりしましたが」


「源一:なんでもいいから話せ、お前の知っていることを全てだ。 結果次第で何もかもが変わる」





タツヒコ: これは時を戻し、私でもわかるような敗戦の陰りが見えそうになった時のことです。

当時の陸軍少将がある組織にずっと目を光らせていました。隊長もご存知の秘密結社である”闇星社アンセイシャ”です

この時は、全くと言っていいほど放っていても害などない存在として上層部も容認していました。

なんせ予算を使わずともやっていけるくらい、なんというか中堅たちの酒盛り場のような場所だったからです


ですが、そんな彼らも不穏な動きが見え始めていたのです。創設者たちが相次いで戦死する、行方不明となって行き

おかしいと思った上層部ですら飲まれて行くほどいつの間にか大きくなっていったのです。

この時、自分はそんなものを知りませんでした。




満州で、とある将校殿に声をかけていただいた時がありその時に知ったのです

建御雷兵と建御名方兵が存在していることを、当初こんな自分にそんなことをおっしゃられるとは考えられませんでしたが。

その方は、私が子供の頃にやった悪行といいますかそう言ったことを知って、その力を見込んで陸軍省内の監視を頼まれたのです。


そして、見つけてしまった。我が隊長がお持ちになられているその立案書のことを。

これを将校殿にこれを報告した時に、血相を変えられてある人物を呼び出しました。

ですが、将校殿はすぐに行方不明となり、直後戦死の報告を受けました。

私宛に渡された手紙には、なんとかして盗んだ機密事項を死守し封印せしめる様にと書かれていたのです。


そして、私自身にもそれの手が伸びました。いつか消されると思った私はある方お願いをしたのです。

彼は、驚いていましたが泣く泣く了解してくれました。


「未来に残すのは、不憫であるが致し方がない」



といって

その後私は、拷問にかけられ死にました。そして・・・・・




「タツヒコ:この明るい世界に帰って来た次第です。」


「橘:一個だけ気になることがある。 俺の見立てでなんだが君がその情報を渡した相手っていうのは」




高木充タカギミツル一等兵のことだろう??



ふふと諦めるような、見透かされたというような笑みを浮かべてなんだも頷くタツヒコと豆鉄砲を食らった表情を浮かべる源一郎。

3人のやりとりにきょとんとしていた花世だが、何かを悟ったかのように口が動いた




「花:ひいおじいちゃんの裁判に来た高木一等兵さんのこと」


「源一:そうだ、そいつが高木充だ。 あいつが陸上自衛隊に漏らしたのか」


「タツヒコ:軍は消えて、そのリクジョウジエイタイっていうのがこの国を・・・・。そうだ、まだあったんです機密事項」




タツヒコ: 実は、この立案書にはもう一つの立案書があります。

今その手に持っているのは、旧式に立案書。いまの言葉でおりじなるの立案書ですがもう一つの方が重要なのです

なんせ、新しき立案書を持っているのは白石少尉であり、作成した本人も少尉殿ですから。

それの情報はもう筒抜けだったのです。


それをもとにある兵器を作りました。当初の計画ではなかった兵器 「ヲ式最終決戦熱兵器」 を投入するとのことです

材料は霊的なものであり悪逆非道なのですが人間の死肉、もう事切れそうとなっている兵士たちの肉という肉をつなげて作った魔物なのです

動力はこれは私にも不明ですが、一度叩くと力を蓄え成長し膨張を繰り返します。


そして溜まった熱量は全て・・・・



「タツヒコ:全てを更地に変えてしまう、熱兵器と化すのです」



そして聞かされた作戦文章をリークした人物とヲ式の全て、これが白石が付け加えた死の立案書ということの巻末だった。

作られた材料にも驚いたが、まさか品川の工場地帯ではるか昔に作られていたとは考えようもなかった。

いや考えたくはなかった。





「源一:ようやくわかった、花世が言っていた膨張して成長という意味が。 だがどうしてお前がそれを知っている?」


「タツヒコ:ある大佐殿に命を受けて、諜報していたのですが気づかれて・・・・です」


「橘:それを命令した将校殿は白石幸治シライシユキハルで大佐というのは田中公三郎タナカコウザブロウじゃないのか」





その名前に陸軍団が仰け反るようにその場にへたり込み、源一郎も聞きたくないとばかりに耳を塞いでいた。

まさか、将校が白石の兄がそうで継続して命令していたのは自分の継父だとは聞きたくなかった。






「タツヒコ:言いたくはありませんが、もういつ白石少尉がことを起こしても過言ではないのです。」





田中隊長が目覚めた時からすでに・・・いいえ。 終戦と同時にこれはすでに動いていたのです

平成という時代を超えて行われるのはすでに想定内でしたから。


わけがわからないというよりも絶望と混沌の世界への火蓋がすでに落とされていたことも、もうすでに終戦からこの計画が実は動いていただなんて考えようも付かない





「シン:なぁ、そういうの俺にはあんまりわからないけど。源一郎が前に受けた裁判って意味あったのか?」


「タツヒコ:はぁ? 貴様、我が小隊長のことを軽く名で呼ぼうとは、なまいきだ『ハヤスケ:いいから許してやれって!!』


「シン:聞いた話だからよあんまりわからないけど、源一郎を担当したっていう検事? あれ白石なんとかだって」




嘘だと言ってくれ




タツヒコがポツリと呟きそのまま地に膝をつけ放心してしまっている。

そのまま宙を仰ぐように首を横に振って、うなだれてしまっている。




「タツヒコ:そうか・・・・・等々、実力行使にまで発展したのか。 これはやられた」




何かを悟ったかのようにペラペラと立案書をめくりだす源一郎。何かを見つめケラケラと笑い始めたかと思った瞬く間にそれを叩きつけ、荒い息を肩で切っている。

そのまま小声で『こいつを動かすには2人の人柱が必要となる予定』とぽそりと言い放ってそのまま畳の上でひっくり返ってしまった。




「花:・・・! ねぇそれじゃ、ひいおじいちゃんの裁判って!!」


「タツヒコ:全く意味などありません。 全てはヲ式を動かし彼のいう天変地異を起こすための計画の一つのなです。2人の兵が共闘で動かしようやく動くのがヲ式の絶対条件となります

白石少尉は全てを知って計画していたのです。それを踏まえて新しく作り直したのですから」




得体も知れないないかが、目覚めていた。もう誰にも止められない、もう誰もなす術がない。もう何も考えれない。

狂気がうごめいて、孕んで世に羽ばたこうとしていた。




「源一:だからか・・・・だからわしに止めてくれと・・・言ったのか」


「梅:これ以上、お父様を傷つけないで。傷つけようとしないでよ!!! 」



ラストエンドへ





これより最終戦争 開戦セリ


色々とタツヒコ君が来たので伏線回収できましたが、源一郎自身盲導にもできないと絶望していると思います

(まぁ私がそういう風に書いたっていうのがあれなんですが)

白石自身にも狂気的な面が出て来すぎているということでいいかな?

考えて描くの難しかったぞい!!


次回予告


「??:あのいきなり不躾で申し訳ありませんが私・・・・」


「花:美人だ」


「吉:かわいすぎ、まじ無理。 尊み感じる」


「榛原:・・・・・あなたは神か何かですか?」



「源一・??:え?」



突然の来訪者に謎スイッチを転倒させたバカ三人。

だが本当の目的は源一郎にあったようで。最近、モテ期がきた源一郎を梅子とバカ三人・刑事軍団が見つめる中

突然のカミングアウトが始まる。


「吉:あなた・・・・男性恐怖症ですね?」


「??:そうです」


「榛原:源一郎じいちゃん以外全員、散りやがれ!!!」


((((刑事軍団:女はおっかない))))


次回

ひいおじいちゃんに突然の来訪者


「??:お願いです、どうか・・・・かれを止めてください」


「源一:お嬢さん。まさか、あなたは!!」



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