46話 ひいおじいちゃんと過去の夢
おっす、おっす!!
お久しぶりの投稿です。最近、無気力な状態が続いていてなんだかな〜
ずっとようつべ見てるか、小説書いているか、絵書いているかのどっちかです
今回は短すぎですがどうぞ
あの騒動の後、その場にいた人間たちの記憶はスコンと抜け落ちていた。部屋に入ったまでは良かったのだが、目の前にいた人物のことに関しては何も覚えていない
源一郎がその時、誰と話していたのか。その隣に似た人物のことも何もかも
「浩一:じいちゃんがみんなを担ぎ込んで家まで帰って来たから驚いたよ・・・」
「源一:おかげでぎっくり腰になってしまった。・・痛い」
仕事終わりでそろそろ寝ようとしていた時に、玄関前で物音がするわなんて冗談半分で玄関開けた瞬間に鬼の形相で何人もの人間抱えて突っ立っていたもんだから流石の浩一でもびびった
いきなり玄関を開けた瞬間になかなか視ない光景にびっくらこいたのだ。それで近所中の灯りという灯りがついたのは本当に申し訳なく存じております
頑張りすぎた結果いつの間にかぎっくり腰になってしまい、いつもの大広間兼座敷で寝転がっていると言うことになった。
腰がお陀仏になって動けない。花世に湿布を貼ってもらっても、創真が腰を揉んでも、涼子がピップエ●キバン貼っても、痛みは引いても根本が治らないのでは元も子もない
慢性ぎっくり腰だったのかもね。なんて孫の浩一に言われ。孫の嫁にも哀れむ姿がなんとも言えなかった。
「源太:お父さん、元気出して。赤まむし飲む?」
「源一:赤まむし・・・いらぬ。なして赤まむしを持って来たんだ?」
「晶子:元気になって欲しいからです!!」
赤まむしいらんわ〜っていっても息子夫婦は笑っているだけだ。源太なんてあげるといっておきながら勝手に飲んでいるし
その隣で息子の嫁の晶子はセロファンテープを鼻と眉間に貼り付けてある有名な芸能人の真似をし出した。
「花:おばあちゃん、そんなことしてもひいおじいちゃんには通じないよ・・・」
微妙な表情を浮かべている晶子だが、死にかけた顔をしている源一郎の背を揉んであげることしかできないのが現実。
左ー。もうちょい上〜。なんていっているがぎっくり腰は治らないようだ。
「梅:お父様・・・・それもしかしたら昔の古傷が原因かと・・・。前に言ってましたよね? 白石さんに刺されたって」
「源一:・・・・・・? ・・・・・・・・! 今時の言葉で言うならば・・・・わんちゃんあるかもな まんじ、まんじぃ」
((創・花:いつの間にその言葉覚えたの?))
「「源一・梅:まじまんじ〜」」
((創・花:だからいつ覚えたんだって!!))
ひ孫たちの心の声をガン無視しながら着ていた白いシャツ越しに刺された古傷を触ろうかと思う。
だが昔、島での激動で自分が死んだとされたあの島でのことを思い出してしまいそうで怖かった。
ぎっくり腰というよりも古傷の方が痛みを発しているのかもしれない。季節のせいなのか、それとも他にあるのかはさておいてとして。
ぽかぽかと暖かくなってきたため、うたた寝しそうになっていた時だ。思い出した。
「源一:・・・・まさか・・・な・・。白石が儂にこだわる理由がわかったような気がするんだ」
「花:ひいおじいちゃん・・・?」
「梅:お父様、何があったのか教えていただいても?」
ポツリポツリと語り出す遠い記憶の中にある、白石とのとある会話。陸軍士官学校にて少しの間手伝いとして、ハヤスケと源一郎に戦車バカのモクキチの3人で教官となった時だ。
自分たちも士官学校を出たばかりで何をすればいいのかわからなったがなんとなくやっていたことがある。その時に、周りの士官候補生よりも異色のオーラを放っていた人物がいた。それが白石だった。
『白:私があなたの夢を叶えてご覧に入れましょう』
『源一:なんだと貴様?もう一度言ってみろ?』
ある日の放課後、源一郎は白石に相談があると言って食堂で話をしたことがあった。それがこの会話。
何が言いたいかわからない、ただ聞いて見たところ唐突に言われたのがこれだった。
話にならないと突っぱねた時に抱きつかれ、泣きわめかれどうしようもなくなってハヤスケに相談したこともある。
ただの戯言と思い込んでいたがあの激戦を経てようやく思い出してきた白石との因縁
源一郎が考えていた夢、それはとてもちっぽけなものだという。荒れ狂ったあの時代に生まれた小さな願いだった。叶うはずのないちっぽけなもの
「源一:簡単なことだ。今のように幸せに暮らしていきたいということだ。今ようやく叶ったところだよ」
「源太:お父さん?叶ったってまさか・・・・・」
「源一:そうだよ・・・こうやって家族でありふれた日常の生活を送り笑って生きていたいな。戦争で家族が、散り散りになることもなく・・・雪かきしない日々」
(晶子:そう言えば雪かき嫌だって言ってたね)
「源一:創真とげえむしたり、涼子さんと仕事したり、浩一と家計簿つけたり、花世とのんびりしたり、源太と釣り堀行って寝たり、
晶子さんと生花したり、恵美と写真加工したり、紗栄子さんと福島の桃食べたり、貴俊と酔っ払ったり。もちろんしん坊たちや、優子たちと遊ぶのもだ
だが一番は、梅子と一緒にのんびりすることかな・・・あれ?」
だんだんと声が震え始めていた。溢れていた何かがどっと音を立てて源一郎の心の中から外にへと動いていたのだ。
止まらない、止めたくてもなかなか止まってくれない。声がボロボロになるまで泣き始めている。
「源一:なんでだべ? 涙が止まらねぇんだ。なしてだ?病気が、何ががな? おらは、どうしたら」
田中家と高校生軍団、さらに刑事軍団は泣きちびるはめになっていた、つられ泣き泣きなのか?一番泣いていたのは梅子本人だった。
「梅:お父様・・・そんな夢を・・・」
「源一:今ようやくこの夢は叶ったようだよ、どんな形であってもね・・・・。 あ・・・・マサ・・あき・・正明・・兄貴!!・・・」
源一郎の枕元に透けた姿の亡き兄が笑ってあぐらをかいていた。ケラケラと笑う姿が源一郎以外の人間は部屋の隅の方にと逃げようとしていた。
相手はお化けだ、なんかされたら怖い
「正明:なんだよ、お前。男のくせに泣いていたのか・・でもなぁもう俺が心配することはないんだな。兄貴としてホッとしてるよ」
「梅子:どうして、急に・・・」
「正明:・・・白石が、あるものを使ってこの国をめちゃくちゃにする気だ。・・・源一郎、俺たちでもなんとかする、正直俺たちの力でも足りぬ」
お前の能力と『浄化炎』を使って止めてくれ
今回は短いですが、最後の最後で意味深発言しましたね。お兄さん
ちなみに主人公である源一郎と兄である正明は血は繋がっていません。
血の繋がらない兄弟ですが仲よかったみたいです(そう言ったところ小説で書いていきたい)
次回予告
「梅:・・・・・・この気配」
田中邸宅の一番奥にある剣術道場にてただならぬ気配を感じた梅子
その時と同じ時間、刑事軍団と羊羹を食べていた晶子と源太。この二人も良からぬ気を感じていた。
「源太:・・・・あきちゃん、これってまさか」
「晶:緊急招集ね・・・・あいつが出たわ」
「創:なんだろう、誰かに見られているこの感覚・・・春先だし・・・まさか!!」
春先、田中家の屋敷にてあいつと接触することになってしまった。
次回
ひいおじいちゃんとG
「源太:覚悟しろ!!!」 グサ・・
「晶子:お義父さん!! 何やっているのよお義父さん!!」
「源一:まさか・・情が移るとは・・・でも源太、晶子さん」
止まるんじゃねぇぞ
「源太:おとうサー〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ー〜ーーーー!!!」
「島:あの・・Gジェット買ってきましたよ?」
「源一:ありがとう、みんなに配って撃退オナシャス」
「白:私の出番は?」




