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22話 ひいおじいちゃんと裁判(序段作戦)

ものすごく投稿が遅くなってすいません!!!

私用で投稿できませんでした!!!

そのぶんちゃんと書いていくつもりですので堪忍してつかーさい!!!(なんでもするとは言っていない)


源一郎が倒れたことを知り、田中家は大騒動となった。浩一が持って来た謎の本のようなものを手に取った瞬間、源一郎の目が一瞬だが赤く光りそのまま白目をむいて頭を強く打って気を失ってしまったのだ。


「浩:おじいちゃん!!しっかりしろ!!」

「源:浩一!!お前何をお父さんに渡した!!」

「浩:おじいちゃんがいたおばけ工場から持って来たんだよ!知ってるって思って渡したらこうなったんだって!」

「晶:だってもクソもあるものですか!!」


家の中がやけに騒がしい。用を足していた、源一郎の監視役であった刑事の下川春人や歯磨きをしていた浅野基がその場にきて思わずその場にいた家族全員をはねのけて源一郎が無事かどうか、毒物を摂取したのではないかと観察して見たがそうではない。時より痙攣のようなものを起こしている体を抑え込み、上司である橘に用件を伝えてあらかじめ用意しておいた警察病院の移動が決まる。


その時もしきりにうわごとのように「やめろ」・「来るな」というように聞こえて来る。その言葉を呟くようにしていながらも体の痙攣は体を抑え揉めなくなるほどに強くなっていく


                       親父


そう聞こえた、確かに聞こえたのだ。誰の耳にも聞こえるようだがか細い声で親父というような声が聞こえた。そして痙攣が収まり、身体中の緊張が解けたかのように深く深く眠りについた。

遠くから聞こえて来る救急車の音に花世や創真もあっけにとられていたが事態を知って驚きを隠せない。救急車が到着しそのまま指定された警察病院に向かうためストレッチャーに乗せられていく姿を見て居ても立っても居られないが

それを超えるように呆然というものが支配している。


源一郎が目を覚ましたのはそれから2週間経った日のことだ。夢か現か目を細く開けてあたりを見渡すと白を基調とした清潔感あふれる部屋にふわふわとした掛け布団、全てを包み込んでくれている敷布団というよりもベットの中にいた。


自分が倒れてからの記憶がない、夢の中で自分の血の繋がらない父親と再会したことは覚えていてもそれ以外のことは何も覚えていない


「優:ててててんてんて、てんてんてんてんトゥルトゥートゥルトゥー。トゥルトゥットゥトゥルトゥルトゥー」クワッ!!


ギィィィィィィイィィぃヤァァァァァァァァァぁぁッァァァァあ!!




お昼頃のことだ、外ではセミが大合唱している中でそれを放心状態になったお兄さんが網戸に引っかかった蝉を見ながらなんて日だと呟く。



いとわろす



刑事軍団の親父こと橘が病院の廊下を歩いている時に悲鳴を聞きつけて突入してことが判明した。いくら頭を下げてもじじいは心ここに在らずのまま。


ちょうどいい目覚ましにとグラサンかけて変なBGMを流したのだが、それがこんな結果になった。吉野も深く反省しているがこんな状態のじじいに謝ったところで意味などない。

ぼんやりとする意識が徐々に覚醒して行っていたのは良かったが胸の内が苦しい、何かとてつもなく嫌なことが起こりそうな、むしろもこっているような気がして仕方がない


「源一:優子や、お前さんがわしの近くにいるというのは良からぬことがあったからだな?隠さずに言ってくれないか?」

「吉:一課長お話ししてもよろしいですか?事態は最悪な方へ向かっているようですから」



コクリと頷くとスーツの胸ポケットから一通の封筒を取り出した、最初は何が書かれている封筒なのかわからないが封筒には赤い印字のようなものが書かれている。

橘の顔を見た時に今まであった時とは違う、恨み憎しみそれに似た悔しさを浮かべた顔をしている。左手に作られた握り拳からはじんわりと血のようなものが付着していた。


「源一:橘殿。どうした?何をそんなに怖い顔をしている?」

「橘:落ち着いて聞いてください。あなたに裁判所から出頭命令が・・・・・・起訴状が届いたのです。普通ありえないことで・・・・・不起訴になったはずのあなたを白石は無理やり起訴したのです!」


わけがわからなかった、起訴だの裁判所だの何を言っているのかわからない。頭がついていかない


「吉:花世ちゃんには・・・・・みんなにはもういいました。それでもあなたと共に暮らしていきたいと」

「源一:わけがわからん。もっと噛み砕いてだな」


吉野も泣いていた、時々じいちゃんは悪くないのにと言っているのがさらに源一郎の頭を混乱させていた。


「吉:単刀直入にいうよ。この裁判であなたがもし有罪となったら前科がつく。犯罪者になってしまうんだよ」


前科?


犯罪者?


そう聞こえたのだろうか?


ベットに寝ている時間が遠く感じる、何分・何十分いくら経ったのかそれ以上に源一郎の頭の中が真っ白で空っぽになっていた。ゆっくりと体を起こして、封が切られていた封筒の中の訴状を見せてもらってからようやく頭が働き始めていく。確かにそこには自分の名前と罪状が書かれている。


銃刀法違反・暴行罪・脅迫・そして殺人


当たっている部分もあれば全く身に覚えがないこともつらつらと書かれている。拳銃に軍刀はこの時代いらないからわかる、高校生たちに関していえば被害届自体出されていない、花世を襲った痴漢魔に関してもそれを裏付ける物的証拠がない、殺人なんてこともしていない。当てはまるというのは源一郎を担当した検事が襲れ、それを助けようとして戦闘行為をしたことがそうなのだろうか?


「橘:すいません、あなたのことを守れなかった。それにもう一つあなたのことが世間にバレてしまったんです。国民にではなくこの国の政府にあなたのことが知られたようです」

「源一:そんなことはどうでもいい。儂が裁判に呼ばれたという以上は出向かなければな。その前に橘殿。その左手を出して見なさい」


悔しそうな顔をしていた橘だがベットから体を乗り出してベットの端に座る源一郎に歩みようるように左手を出して見た。橘は気がつかないようだったがたらりと出ていて黒く変色し始めていたがまだ出ているようだ


それを見て源一郎も橘の手を両手で包むようにぎゅっと握りしめる。ヒリヒリとする痛みがだんだんと引いていくのを感じながら源一郎の手をまじまじと見ていた。ごつごつとした手だがどこか暖かい感覚が伝わってくるのが気持ちが良かった。不意に目をつむり再び目を開けた時そこにいたのは源一郎ではなく大きな鹿のようなツノが生え軍服をきっかりと着込み鎧のようなものを身につけて、大きすぎる両手で橘体を優しく包みながら橘の方を暖かく見つめている巨人の様な神様がいる


(橘:優子が言っていた神様っていうのはあなたのことなのか?あなたは一体?)


ニッコリと笑う姿は消え再び開けるとそこには優しく笑う源一郎がいる。ぽかんとする橘だがなんとなくわかるような気がした。この人は普通の人ではない、俗にいう化け物と言われるのだろうがこの人は人の生皮を被った化け物なのかもしれないが一番人間そのものなのかもしれない。だが次に気がついたのは手の傷が消えていたと思えば源一郎の手が今度は血がついていた。



「橘:一体これは!さっきまでの傷がない?!」

「源一:傷は儂が受け入れたさ。ところで儂の担当しようとしている検察官は無論白石だろう?弁護士は誰ですかな?」




同時刻 東京某所


東京の一等地にたつ雑居ビルの一角に、同じ裁判所からの封筒が届いていた、宛先は弁護士事務所と言うように書かれている。封筒の中身を見て、じっと睨んでいたのは源一郎に命を助けられ傷の手当てを受けて検察官を最悪な形で定年退職をした男。竹田一だった。

その傍らには、竹田が検察官時代に助手をしていた新庄もいる。背広には検察官バッチをつけているがその心は竹田とともにありと言うことだ


「竹:いいのかい?僕のところに来ても。君の一番上の上司は白石くんだろう?」

「新:僕の上司はあくまで白石さんですが、尊敬には値しません。僕の目指すべき人は竹田元検事です。それに僕は・・・・・あの人のように強くなりたいです」

「竹:田中源一郎さん・・・・・かい?」

「新:僕は今まで冷静で常に正しい人であればいいとだけ思っていました。でもそれだけではないって気がついたんです、誰かを本気で守れるくらい強い人間になりたいって。それを目指したいと・・・・」


国選弁護人として選べられたことを通知する書類に目を通しつつ入れ立てのコーヒーが入ったカップを口につける。訴状に目を通しながら弁護を担当する源一郎についてのありとあらゆる資料を探していた。


この事務所に移動してあまり時間が経っていないためかダンボールに詰められた荷物が片付いていないのだがそれも今はどうでも良かった。なんとかして彼を無実にしないといけないと言うが無実にできるような方法が思いつかない。


「新:それにしても、どうして白石さんはここまでして田中さんにこだわるのでしょうか?・・・・・・あのそもそも竹田さん、どうして田中さんは起訴されたんですか?田中さんは不起訴なはずなのに」

「竹:・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・これは?・・・・・・そう言うことか!!白石くんはもともと裁判なんてする気なんてないんだ!もっと別な意味があるはずだ!」

「新:まさか・・・・・・・・そんなことをしたら!。いや、そうでもしないと白石さんは・・・・」





再び警察病院の一室


軍服に着替え終えた源一郎はきっちりとベットのシーツや毛布をきっちりとたたんで置いておく。軍人時代の名残なのか身の回りのことをきっちりとしておかないと気が済まない。

水平・直角・一直線が体に染み付いている。看護師がこの部屋に入って来た時は驚くだろうなと苦笑いを浮かべているが、こればかりはどうしても譲れないのが源一郎だ。


「晶:お義父さん、迎えに来ましたよ。検査の結果も別に異常事態はないってお医者様も言っていましたから大丈夫ですし」


「源一:そうですか・・・・ならば帰りま・・・・・・・・ッ!こんな時にまた頭痛か!」


うずくまりながらきっと地面を睨みつけていた。源一郎の目が怪しく金色に光っているがそれと同時に体に違和感を感じる。橘に触れた時何かが流れ込んで来たのだがそれが今になって現れかけている。


それと同時に脳裏に何かが浮かんで来ている。



それは源一郎がある時大本営に行った時のことだ、この時源一郎は日本国内にいてちょうど憲兵として働いていた時だ。夜遅くに巡回として歩いていた時、一瞬何か光っているのを見て見て驚いてしまった。


白い仮面をつけた軍人がじっとこっちを見ていた。再び気がついた時には誰もいなかったが廊下の向こう側から微妙に明かりが漏れている。その先を見た時に驚いた、白い仮面をつけた軍人が部屋にポツンと立っている

そして仮面を外し次に服を脱ぎ始めた、顕著ながら筋肉質な体。色白の肌に引き込まれているのだが源一郎はそれについて驚いているわけではない。身体中にあざが沢山ある。


そして白い仮面をつけてそいつが振り返る。白い仮面に黒いうねうねとしたラインが書かれいていて、その中心には閉じた大きな目を模した模様が施されている。そして眉間には当時旧陸軍のトレードマークである五芒星のようなものがついていた。ここは秘密結社の集まりだったようだと気がついたが時すでに遅しと言うことだ。目の前に対峙してはならない人間がいたが、気がついたら自分はその場から逃げていた。だが視界を上げた瞬間次は別の場所にいる。



広い広い法廷のような場所。自分の左隣には白い仮面を被ってスーツを着た男が立っている。



そこで映像のようなものは途切れたが源一郎の体は熱くなっていた、まるで血が滾って来るかのような感覚。


「晶:お義父さん!それは一体どうなっているのですか!」


自分の体を見た時に違和感があった、足元の影がぐるぐると回っている。ただ回っていると言うよりも源一郎の間合いを示すように大きく円を描くよにして動いている。


「源一:この前の鉤爪といい、この影のようなものといい。儂を作り変えた人間は一体何をしたのだろうか・・・な」


金色に光る目の中にある縦に長いひし形の周りを囲うようなひし形の模様の形が変化していた。小さなひし形がさらに一つ増えたと言うこと今までひし形の模様は四つしかなかったのだが一つ増えたようだ。鏡を見ていないのにそれがわかる、体がそう言うように言っているのだ、体が熱くなって頭が冴えていくのも今まで変な技ができていたのも

橘からもらった左手の傷も跡形がなく消えている。化け物じみた力も怖くはなかった。


今その胸の内にあるのは裁判、いや白石からのお誘いということだ。国選弁護人として選出された人物もなんとなく察しはもうすでについている


「源一:竹田殿、どうやらもうここからが正念場らしいですな・・・・・むっ!!傀儡の気配か!」


源一郎が病室の窓から見た景色には黒い緒のようなものがある場所を指すように伸びている、その方向を晶子に聞いてみれば最悪だった


「晶:あっちには・・・高等裁判所があるはずですよ・・・・・お義父さんあなたには一体何が見えているのですか?」

「源一:聞いただけだ。・・・・・白石め。」




高等裁判所、一室


大量に机に置かれた裁判記録に嫌気がさしながらも仕事をする人物かいる。壁にかけられた黒いローブのようなものを気だるさそうに手にとってハンガーにかけておく。


「着崩れはしないか・・・・・」


ちょうどその時だ、視線を感じ取って入り口側を見た時にちょうどドアが開きっぱなしの状態であった。そこににこやかに男が立っている


「白石検察官どうしましたか」


ふっとだけ笑った可能ように見えた、むしろそこにいたのだろうか?廊下に出て気がついたのはそこに誰も人がいない。さっきまで走る人の靴音が聞こえたり話し声が聞こえたように感じたのだがいなかった

だがあたり一帯に腐った何かの匂いが立ち込めている。たまらず自分の部屋に戻った時だ、今まで机になかったはずの起訴状が置かれている。その記載されていた名前はもちろん田中源一郎だ

だがこの裁判官は気がついてしまった、読んでいくうちにおかしなことに気がついてしまった


「白石検察官・・・・一体君はなんてことを!この人は無罪じゃないか!!」


だが起訴されたことは引っ繰り返えらない、直接対決の時



今回はわりかし短いです。

何人もの人間が出てきましたがなんとなくでいいので

とりあえずひいおじいちゃんは裁判に行く事になりそうですね

裁判所に一度見学で行ったことがあります、結構広かった思い出があります

とりあえず次回もよろしくです


次回予告

「源一:儂が赴く・・・・ならば本気で行くか」

源一郎が裁判所で見た光景は気持ちが悪いものだった

「花:ひいおじいちゃんは悪くない!!!どうしてよ」

泣いても無駄だよ

「梅:これが裁判なの!?どうなっているの!!」

傍聴席が埋まっているのだがそのほとんどは・・・・

「竹:噂では聞いたことがありますがこれほどまでに気持ちが悪いものだとは」

竹田の感じる気持ち悪さ、そこにあることは?

「白:田中さんの命は私がいただきます」


次回ひいおじいちゃんと裁判(前段)

「源一:白石・・・・・お前は間違っている!!」


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