9 自白?白状?
冒険者組合から出て、魔の森に急ぐ1時間位は掛かる。全速力で走れば直ぐに着くが。
男爵邸の裏山方面は、関係者以外は入れないから走れたけれど。
此方は、沢山の人がいる。はやる心を押さえて速足で目的地に急行する。
良く考えたら、狼は夜行性ではないのか?
原住民は、冒険者の経験が少なく知識も無い。アルテナに聞いてみる。
「お姉様、狼は昼間でも活動していますか?」
「今の季節は、子育てしているから乳を出す為に、獲物探しに昼夜は関係無い」
は〜い♪、良い子の皆さん、お元気ですか。夏休みの○HKで子供の質問に答える模範解答です。
もし、間に合わなくてもいいや。もう一度ケント成形外科を開業しょう。
慌てても碌な事は無い。それよりも、狼とどう戦うのか。
アルテミア様ならドラゴンでも手懐けていて、怒らせたら多分瞬殺だろうテレビの電源を、
リモコンでプチだろうな。
そうだ、生き物でも元は魔素だから、魔素に戻したらいいかも。
麻酔で寝て貰っても良いね、なるべく魔法らしく無い方法で倒そう。保護者同伴なので、何度も記憶を消して居たら。心理カウンセラーを開業する羽目になる。
早速、兎が居た、ゆっくり走って逃げて行く頭蓋内の脳を魔素に返すイメージをする。
すると、2〜3m位走ってパッタリと倒れる。ヨシ出来る、俺最強だね。
《魔防御出来る、魔物には効きませんよ。色々な攻撃パターンを考えてね》
早速、アドバイス有難う御座います。
《小鬼のオッパイ成形なんて面白い事をするわね。イアンナ様も貴重な人材を送ってくれたわフフフ》
前世の管理者は、イアンナ様と言うのか? しかし、名前は教えてくれなかったが
情報漏洩は、大丈夫ですか?
《大丈夫よ、貴方は、向こうには帰れないからね》
もし帰る方法が分かっても、もう帰りませんよ。何でも出来る世界、何にでも成れる世界楽しいですよ。
前世でも、履歴書表面に書き切れなくて裏面にも書く位仕事も会社も変えました。
これからも、経験と知識で楽しみますよ。
《色々、楽しみにしていますよ》
それより、死にそうになったら救出お願いします。
そうこう、しているうちに、小鬼の村に着いた。狼は来ていた。唸り声を上げながら小鬼達に襲い掛かっている。数は、30頭位で小鬼と同じだ。
狼達が来てまだ間が無い様だ。小鬼が何匹か、食い千切られて息絶えている。
「お姉様、今日は、狼討伐依頼なので小鬼の牝は見逃してくれませんか?」
とお願いしてみる。
「ケント! お前は、私より小鬼の牝が好きなのか!」と怒っている。
本当の事は言えない。ここで、言い争っても無駄だ小鬼の掘っ立て小屋の陰に隠れて、
コッソリ魔法を使う。多分、患者は子供だろうから小屋の中で保護されているだろう。
目に付いた、狼から順番に脳を消していく。面白いように動きを止めて倒れる。
小鬼達も、襲い掛かられて死の寸前だったものが、目の前で狼がパタパタと死んで行く。
ポカンとした顔で呆然として立ち尽くしている。
小鬼達にとって今日は、大変な日になった。狼より恐ろしい悪魔が居るのだ。
アルテナが剣を抜き狼を、一刀両断に切り伏せて行く。早い、早すぎるよ。あの剣舞を見たら普通の男なら嫁に貰いたいとは思わない。
剣を振るう度に、ヒュンヒュンと風を切る音がする。音を聞く度に背中はゾクゾクするし、股間のボールがチジミ上がっている。脂汗も出て来た。
冒険者組合に加入されていらっしゃる、男性陣の気持ちが良く分かります。
多分、スミルナ領やこの男爵領に在籍している兵士達も同じだろう。
だから、父は、厄介払いも兼ねて、俺の警護に押し付けたのだろう。
俺が、狼を10頭位倒す内にアルテナが狼を15頭と。小鬼でアルテナに攻撃を仕掛けた物や、
邪魔になる物を切り殺している。
狼の中で1頭だけ毛色が違う物が居る、他の個体より一回り大きいボスだろう。
脳を消そうとしたが、変化が無い。魔法の防御が出来る様だ。
今の、攻撃を感知したのか、ウオ〜ンと一鳴きして生き残った物を連れて逃げた。
狼が逃げて、静かになったので周りを見回す。小鬼達も、アルテナに歯向かえば殺されると理解できる位の脳はお持ちの様だ。
アルテナは、ナイフを取り出して狼の討伐証明の牙を取っている。
小鬼の耳も採取する、俺は、見つからない様にナイフを使うふりをしながら牙の付け根の骨を消して牙だけ抜き取る。血も付かないし綺麗だ。
今日は、歯医者さんも開業です。受け付けも居ないし、次の方どうぞと心の中で言いながら、患者さんを待っても来ないので。こちらから、往診に向かう。
アルテナも、終わった様だ。小鬼達も小屋の中から出て来た。いた!俺の患者だ。
雄の、小鬼達に守られている女王様みたいになっている。豊胸手術がもたらした結果なのか?
アルテナも、ガン見している。可笑しいと思うだろう、俺が牝に手を出さないでと言った意味が分かった様だ。
「ケッ!ケント!お前! あれに何をした?」
それは、それは。聞くだろう普通にあり得ない光景なのです。
俺も、色々な女性の胸は見ましたよ。前世のパソコンの中には、数十ギガのデータとして保存していました。息子達が、遺産としているかも。
小鬼の娘さんの胸は異常ですよ、右と左の大きさが極端に違います。
アルテナも、マジマジと見ています。そろそろ、助け船を出します。
「お姉様は、右と左どちらが好みですか?」
問いかける。
……
「ケ、ケント、お前がしたのか?」
ここは、もう白状する事にする。
「したと、言うか。出来ますと言った方が良いでしょうか」
「お姉様の、胸を大きくして。良い伴侶を見つけて幸せになって貰いたくて。研究対象として、小鬼の牝に豊胸を施しました」
と説明する。
「す、すぐに出来るのか!」
大物が食いついて来ましたよ。
「出来ない事は無いのですが、暫く様子を見てからやりましょう」
「な、な、何故だ!どうして待たなくてはいけないのだ!」
食いついた餌を離しません、リールの道糸が軋みながら引っ張れます。
「なにぶん、難しい話になりますから。ここでは無く、落ち着ける所でお話をしませんか?」
周りは、小鬼達が、取り巻いていますが。あの恐ろしい女騎士が何か興奮した様子で、若い男の冒険者と言い合っている状況です。
アルテナも、周りの空気感に気が付きます。
「分かった」
と言って気持ちを静めていく。
俺は、もう一度、小鬼の娘に近づき詳細に確認する。手術した訳では無いので傷も無く綺麗だ。変色も無く異常は見られない、ただ大きさが違うだけだ。
本当は、触診をしたかったが、女王様状態なので辞めて置きます。
ただ、心配事が有る、地球でも未開地の住民が変な風習を取り込んでしまう事だ。
この村の牝の胸が大きくなる前に、左胸のみ、さらしを巻いて片方だけ発育を遅らせて左右の乳房の大きさが違う程美人とか女王候補なるとかの風習が定着する事だ。(心配は、現実のものとなりました、それも、この大陸全土にわたり。それを、俺が知るのは随分先であった)
アルテナと一緒に、アジトに行く。入り口周辺に異常は無い、入り口を解除して入ってから復旧する。
トンネルを抜け、部屋部分に入り応接セットを魔素で作る。
アルテナは、薄々分かっている様だ、確信が無かっただけだ。俺が座る様に進めて、お互いに対面で座る。
「俺は、この世界の人間では無い。別の世界で死に、神様に魂の状態で送られて。偶々、死んだ、
ケント・スミルナに転生させられた。だから、ケントの記憶が分かる。俺は、前世では、君の3倍以上生きていた。だから、色々な知識や経験が多いいから、小鬼の胸も変える事が出来るが。これも、神様に能力を与えられた為だ。多くの人に知られると困る事になるから、君が黙っていてくれたら問題が無いのだが。君が、この秘密を他の人に話すとその時点で多分、神様に、消されるね。何か、質問は有りますか?」
お読み下さり有難う御座います。




