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24 婚約



 スミルナ辺境伯領に急いで帰る事にする。1度王城に行きアリスにスミルナに

帰ると言うと、私も行きたいと言ったが。危険地帯になる場所だ。

関係者だからこそ、関係者以外立ち入り禁止にしたい。

いや、待てよ、ドレルが、アリスを見て幻滅に思う様にしたらどうだろうか?

そして、姉のマーガレット王女様をもっと綺麗にしたら、元の鞘に収まらないだろうか?

それが、一番良いかもしれません。親戚関係に罅も入らずに皆が丸く収まります。


 アリスを連れて駅に行き新幹線に乗り。南に下がってからトンネルを掘り直す。

R1,000でカーブさせてポイントを設置して、スミルナ王都間の路線の線路と接続する。

又、アリスと2人で、交代しながら連続運転をする。

今回は、2,000kmだから10時間足らずでスミルナ駅に着いた。

急いで辺境伯邸に行く、道中面倒くさいのでステルスと空間魔法で包み込み一気に城まで飛ぶ。

玄関から入り、アリスと一緒に父に会いに行く。


 父は執務室にいた、ノックもせずにいきなり入ったから、父とアスカロンがビックリしている。


「お前達は!一体何処に居たのだ!」


 父が慌てて聞いて来る。


「王都から、2人でペルシス男爵領を廻って歩いて旅をしていました」


 俺は、直ぐバレル嘘をつく。

案の定、父が。


「ほう、ケントは、王都から此処スミルナまで、隼より早く飛べるのか? 昨日、王都から、

隼便が先程来てな。今手紙を読んでいた所だ」


 あちゃー、やっぱり。兄さんが、連絡していたよ。皆が探していたのだ、

見つけたら連絡するよな。

もう、あれから数か月過ぎているから。父達も、知っている事だろうから、説明をする。

家族を全員集めて、応接室で家族会議を開く。

俺は、王都で起きた出来事を時系列で話して行く事にする。

カルディア姫が、俺に興味を持って、父である王に俺に合わせる様に懇願したから。

面倒になった王が、影の者達を使って俺の捕縛抹殺を命じた。


 俺も、ただ殺されるのは嫌なので。王に、忠告に行って第2王女で有る。

アリスを人質に貰って来た。その時に、アルテミア様、の使徒である事を示す為に王城内に女神像を

設置した事を説明した。

そこで、これからの事を配役を決めて演技して貰う事にして説明をする。

アリスが、嫌そうに。


「ケント様、これが終わったら私と結婚してくださいね、嫌ならしませんからね、こんな役」


 と言ってぐずっている。俺も、両親が居る手前無下にも出来ずに。


「アリス様、分かりました結婚させて頂きます」


 と言って婚約成立です。

母が。


「ケント、良かったじゃないの、王女様よ」


 と嬉しそうだ。

後は、上手く行く様に準備をする。デイトナ伯爵へ使者を送り話し合いをする用意が有ると伝える。

アリス王女が同席すると餌を撒く事も忘れない。

話し合いの場所は、お互いの領境に有る小さな村の村長宅で行うと連絡する。

1週間程してから、連絡が有り同意すると、言って来た。

1週間後に村で合う事になった。



  ・・・・・・・・・・



 ドレル・デイトナ 視点


 王城で、ケント・スミルナ辺境伯の5男が、アリス王女を拉致して連れ去ったと聞いたのは、

事件が有ってから随分経ってからの事だった。

俺は、王都の伯爵邸で過ごしながら、毎日王城へ日参してアリス様を見るのが仕事だったのだ。

ストーカー行為をしていた。あの美しい顔、体を俺の物にして毎夜抱きしめて。あんなことやこんな事を、するのだと思いながら何時も真ん中の足を大きくしていたが。ある日を境に、ぷっつりと。

アリス様を見かけなくなった。暫く様子を伺っていたが見えない。

心配になり病気になって床に臥せって居るのかも知れないと思って、見舞いの品を持って城内の侍女に聞

いて見た。


「あら、貴方知らないの、もう随分前に、スミルナ辺境伯の5番目の息子に拉致されて連れて行かれたわよ。あの子、領内でも、若い娘を捕まえては婦女暴行等をして、父親に勘当されていたから。今頃、

アリス王女様も大変な事をされて生きているのかどうか分からないわ」


 なっ、何と言う事だ、アリス様が拉致されて連れ去られていたとは。5番目と言えば、

ケントとか言う奴だな。そう言えば、妹の婚約者だったな。日頃の行いが悪くて、スミルナ辺境伯が

勘当して、妹の婚約も解消したのだったな。

ア〜〜、アリス様お可哀そうに。極悪非道なケントの奴に捕まって、あんなことやこんなことをされているのか。


 嫌々、アリス様は清廉潔白な方だ。純潔は守られているはずだ。

俺が、ケントの悪魔の手の中から助け出してやるぞ。居ても立っても居られない。

部下に命じて、ケントとアリス様の行方を探すが用として分からず、悶々とした日々を過ごしていた。

ある夜の事、とうとう我慢出来ずに、召使の女に手を出してしまった。

事後、しまったと思ったが後の祭りである。女は側室の権利を手に入れた。

自分の失態を、嫌悪感をばねに、辺境伯領に攻め込もうとしたが。

兵は集まらない。まだ親父が、伯爵で家督も継いで居ないのだ誰も付いて来ない。

所が、運が向いて来た。辺境伯の方から、話し合いがしたいと連絡が来たのだ。

アリス様も同席されるとの事だ。行かなくちゃ、行かなくちゃ喜んで行きますよ。


 会合が開かれる当日です。馬車に乗って行きましたよ。

村に着き、村長宅の前で馬車から降りて門を潜り庭に入ります。

今日は、天気が良いので庭で会合を行う様に準備がして有ります。

父とスミルナ辺境伯が挨拶をしています。和気藹々とした雰囲気ですが、私は騙されませんよ。

沸々と怒りが沸き上がっています。


 しかし、アリス王女様が居ません、同席されると聞いていたので何処かなと見

回します。ガーン、ガーン、2回も頭を大ハンマーで殴られた様な光景が目に入

ります。もう、この会合に意味は無い廻れ右して帰ろうとした。


「ドレル君、どうした座りなさい。今日の主賓は君だからね」


 スミルナ辺境伯が、呼び止めます。

しかし、どうしたら、あのように変われるものなのか。豹変、激変、どれも当

てはまる言葉も無い位変わっている。何と言う変わり様だ。


ブクブクと太り、三段腹、妊婦?アリス王女様の面影は微かに有るが全くの別人の様だ。

横に居るのがケントか? 此方も酷い、前に見たのは、7年程まえだ、多分10

歳位の時だった、笑いもしない小憎らしいガキだったな。

姉の、婚約が成立してお互いの家族が集まった時に見ただけだった。

あれから、7年変わる物なのか? 背は高くなったが、ガリガリにやせ細って

目は落ち窪み、頬は細り骸骨の様な顔だ。母親に似てイケメンだと言う事だったが、

何と言う変わり様だ。妹も、此れでは諦めるだろう。


 スミルナ辺境伯が、父に。


「デイトナ伯爵、アーリア嬢には悪い事をした。慰謝料と言う事でも無いが、納めてくれ」


 と言って大量の金貨らしき物を袋に入れて差し出している。

俺も。


「スミルナ辺境伯様、この度は、失礼な事を致しまして申し訳ございませんでした」


 と頭をさげる。


「これで、お互いに恨みを残さない様にしましょう」


 スミルナ辺境伯が言う。


「ドレル・デイトナ、これからは、わらわを、追い回すで無いぞ」


 アリス王女様に釘を刺されます。

あんな豚を2度と追い回す物か。あれなら、まだ姉の方が100倍美しい。

話も纏まったので、帰り支度をする。アリス王女様は


「ケント、早く帰って子作りをするのじゃ」


と言ってケントの手を引っ張って馬車に乗る、馬車も軋みながら傾く。もう見たくも無いので、

早々に馬車に乗って帰る。早く帰ってアーリアに知らせてやらないといけない。



 何とか、上手く行った様だ。馬車に乗って暫く走ってから、2人共の変装を解く。


「ケント様、子作りなんて恥ずかしくて」


 と言ってアリスが顔を真っ赤にしている。


「アリス様、良い演技でしたよ、あれなら気が付かないでしょう」


 俺は、褒めてやる。

辺境伯の城に帰ってから。改めて、アリスを家族に紹介する。

結婚する為にはアリスの父である、王様に挨拶をしなければならない。

1度、王都へ行かないといけないな。

王都へ、行く方法が問題です。父は俺が隼並みの速度で移動出来る事を知っている。

記憶を消しても辻褄の合わない事で、アルテナの時に困った。

どうするか?


 父と母だけなら問題も少ないが、辺境伯夫妻が、2人で、王都まで来たとなれば。王都の兄や執事、

家臣達も、怪しむだろう。警護の者や世話係も連れずに来る事は無い。

団体で新幹線に乗せる訳にはいかない。

やっぱり、父にだけ話して。馬車で王都に行った方が問題は少ない。

この世界に来て、移動速度を解消しようと作ったけど宝の持ち腐れだな。

まあ、時間はたっぷりと有るのだ。あれから、2年経ったから俺17歳だ、後98年だよ。

この世界この国で、後98年生活しないといけない。後98年分の人生設計を考えよう。


 アリスを娶ったから。王様か、父に言って、領地を貰うか買い取って俺の国を作るか。

そこで、子供を育てて生活すればあっという間に、爺さんになって98年なんて直ぐだよ。

この国の事は、余り分からない。原住民も記憶の中で詳しく無い。

安易にアルテミア様に、聞いても面白く無いな。

前世でも、日本で一番自然災害の少ない県をネットで調べたら、岡山県だったな。

火山活動が無い、地震は日本中どこでも有る。津波は瀬戸内海だから少ないのだろう。

台風は、四国山脈で勢力が落ちやすい。


 この世界は、地震が無い様だ。火山もこの国にも南の国でも見なかった。

帝国には有るのかな? トンネルを掘っていても火成岩を見なかったし、ダイヤモ

ンドや鉱石も無かったから。火山も無くて、造山活動も無い。不思議な星だ。

地球の様な、太陽系が出来た様な作り方では無い。別の作り方で出来た惑星なのかな?

まあ、俺1人で決めても行けないから後で相談してみよう。

夕食後に、父と相談する。


「アリス様と、結婚するには、王様の許しが必要でしょう。1度王都へ行きますが、お父様はどうされますか?」


 父は。


「リリーと1緒に儂たちも行くつもりだ。王都までは1か月半程掛かる。お前がどうやって来たかは聞かぬがな」


「アリス様と暮らす領地が欲しいのですが。どこか良い所を教えて下さい」


「王都に行ってから、宰相に聞いたら良いだろう」


 と教えてくれた。

次の日から、王都への旅の準備を始めた。勿論、馬車の魔改造は常識です。


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