スピリット・オブ・タネガシ
スイッチの『零』発売、
たのしみやなーっ♪(o^^o)
──朝、サッサァ。
今日の朝ごはんは、
キティラ食堂名物、焼き魚定食だよーっ♪
……なんだけど、おっぱい乳・姉から、
「お肉も、食べたぁい♡」と、
要望があったのでぇぇ……。
(必要なら、お金も払うとまで言われた)
希望者には、辛口ソーセージと、
目玉焼きも、付けています。
(ほぼ、全員たのみよった)
さて、みんなの反応は──?
つーか、妹ちゃんチームが、ヤバす。
銀娘:「見て、アンティ。みんな、
グァングァンしてるよ?」
金娘:「きひひ、ほんとだねっ!」
少し遅れて、
朝ごはんの食卓に並んだ妹ちゃんたちは、
お箸とキャベツみそ汁を持ちながら、
七人みんなで、船を漕いでらっさる。
き、器用だなぁ……?
逢火:「Zzzzz……(カクンッ、コクんっ)」
新火:「むにゅ……Zzzzz……(でべーっ)」
萌殺:「……マジ、疲れてそうだな?」
白童:「こっくり、コックリさんですねぇええええええー!!!」
騒音エルフ、うるさぁーい……!!
そして、それでも、
妹ちゃんチーム、起きない。
ユーくんの大声でも起きないとなると……、
かなり、疲労感が残ってンのかなぁ……??
銅壱:「昨日は、よく動けていました。
致し方ないでしょう」
当然:「……ふーむ」
きひひ♪ メイド部隊からもフォローが入って、
トウゼンロー様も、
小言は言わない様にしたのかな?
それとは別に……ヒナワくんが、
やたらと、ソワソワしている感じだ。
あ、目が合った。
銃侍:「ぁ、アンティ殿……! そ、その──」
あーぃあい! わぁーってるって!
半熟の目玉焼きをモグモグしながら、
私は、オーダーする──!
金娘:「──クラウン!
がんぜるちゃん、排出っ!」
陽神『────レディ☼
────よっこら:せっ☼』
どかっ。
きゅぅぅううううんんん・・・!!
────どぐあしゃっ!!!
異火:『うぶえっ──……!?
──ひいいいいいいい!!!』
銃侍:「──おおっ……!! ガンゼル殿!!!」
……。クラウン、あんた今、
ポイって、捨てなかった……???
姉乳:「モロに、顔からイったけど」
妹乳:「シンプル痛そうですわね……」
開いたバッグ歯車から、
飛び出てきたのは、
昨日までは、ボロボロのボディだった、
"ガンゼルレイン"という名の、
火属性の神さま、天然モノである。
両手がガトリング砲になっている以外は、
ナトリ服を着た、小さな女の子、
という見た目だわ……!
あ、あと角が生えてるわね。
マイスナの仮面のような、シュッとした、
カタナのようなツノじゃなくって、
くねっ、と曲がったようなヤツ。
今、もっくそ顔を床で強打してたけど、
大丈夫……??
異火:『ぶあぁ──!!!
ゆーるーしてー、たーもれーっ!!!』
ブ────ルブルブルブルブル、
ぶるぶるぶるるぅぅ──!!!
箱庭空間から解放されたガンゼルちゃんは、
何故か、お化け屋敷から飛び出た、
泣きじゃくる子供のように、
床で振動しだした。
ぉ、おぃ、やめろや……。
私が、閉じ込めて、
イジメてたみたいに、
なってんでしょーがーっッ……!!
異火:『ひいぃぃぃぃぃぃ……!
あそこはー、まくつじゃーっ!!』
銃侍:「が、ガンゼルどの……!
どうやら、お元気そうで……?
からから♪ お体も、すっかり♪」
異火:『ひ、ひなわあああああー!!!
たーすーけーてぇぇええー!!』
金娘:「い、言っておくけど!!
ゴウモンとかは、
してないンだかんねっ!?
からだ、なおして、
あげただけですっ……!」
銀娘:「んだぞーっ!
もんぐ、もんぐ──うまいっ!」
あっ、マイスナが、
ミソシルにライスを突っ込んでやがる。
私もしよっ。
異火:『あ……あなな、ばしょに、
おるたらなー、われの、
いぶくろがー、つぶれてしまうわー!?』
神のストマックを圧壊させるような空間を、
作り出した奴は、いったい誰なんだろぅか……。
旧火:『──お、お菓子、一緒に❖
──食べただけだよっ!?❖』
火神:< ちょっと着せ替え人形に
しただけですえぇ〜〜♪♪ >
だいたい理解。
主にダイさんが追い討ち。
当然:「ほーぅ……! 此奴が、かの、華音神社に祀られておるという、ヒナワが世話になった、火の神意であるか……!!」
封火:「な、なんか……かわいいね!///」
禍火:「ぅ、うん!/// かわいい……!」
どぉやら、
トウゼンロー様と妹ちゃんチームは、
ヒナワくんの腕をあげた神さまを、
まじまじとは見たことがなかったみたいね?
ヒナワくんの袖で、
ギャン泣きするガンゼルちゃんの様子を、
しげしげと、覗き込んでいる。
銃侍:「ちょ、ガンゼルどの……?(^_^;)
まだ、食事中でござるに……。
あまり、袖を引っ張るのは、
やめてもろぅて……うぉっ!?」
異火:『ひなわー!! きさまぁー!!
われの、じごくの、いちやを、
あわれもうとは、おもわんのかー!!?』
私のアイテムバッグが、
地獄認定された件について。
銃侍:「うぅむ……! やはり、どこにも、
怪我が残っているようには、
見受けられぬでござるのぅ♪」
うん、かなりバキバキだった、
ガンゼルちゃんのボディは、
カンペキと言えるくらい、
復元されているわねっ!
クラウンや先輩の能力も あるんだろうけど、
キューキューさんや、アップルちゃんの技術も、
かんなり、レベルが高いってことが、
私にでも、よく感じ取れるわ──。
箸を持つ手を、
幼女ガトリングアームで、
もっくそ拘束されたヒナワくんが、
こちらを見て、お礼を言ってくる。
銃侍:「──アンティ殿。マイスナ殿。
お控えになる各々方も。
此度のガンゼル殿の件ふくめ、
このヒナワ、
頭が上がらぬでござるに──」
金娘:「きしし……♪ なんかヒナワくん、
今回、頭を下げてばっかりだね!」
銀娘:「えらいひとの、こどもなのになー」
銃侍:「……そのような事は、いま、関係ござらんっ」
あらま。
素直な若様には、好感が持てるかな?
だけど、ひとつ、大切なことを言い忘れている。
金娘:「えと──よく聞いて。
ガンゼルちゃんの、
身体のことだけれど──、
ひとつだけ、問題があるの」
銃侍:「……! 問題、で、ござるか……?」
ヒナワくんの表情が、
分かりやすく曇る。
銃侍:「……どの、ような──……?」
金娘:「彼女の身体構成パーツの一部に、
"コチラ側"のデバイスを、
複数、流用したの」
銀娘:「今、その小さな神様の"動力"は、
私たちに"依存"しています」
銃侍:「──……!」
──……うん。
ヒナワくんも、察したみたい。
銃侍:「……では。ガンゼル殿が、
アンティ殿と、マイスナ殿から、
離れ過ぎれば──……?」
金娘:「──ええ。
停止する可能性が高いわ」
銀娘:「いくつかの体内のパーツが、
動かなくなってしまいます」
銃侍:「……っ!! ……、……」
若様は、何とも言えない表情だ……。
無理もないや。
つまり、今、ガンゼルちゃんの"生命"は、
私たちが、管理してしまっているのだ。
銃侍:「………。
恥の上塗りを承知で、
お頼み申し上げるが──……」
金娘:「──"この子、ウチで預かって"、ってか?」
銃侍:「──! ……」
ヒナワくんは深刻な顔をするけど、
──私たち、明るい笑顔で返す。
金娘:「──ふ、ふ。ま、ちょっと待って?
もちろん……どうしようもなくなったら、
箱庭で引き取るのも、
やぶさかじゃあ、ないんだけどサ──?」
銀娘:「実は、こちらも、けっこうな、
大所帯なんです。
なので、もうひとつの方法を、
提案したいです」
銃侍:「──!
もうひとつの、案、
でござるか──……?」
私とマイスナは、顔を見合わせて、
少し微笑む。
金娘:「今、ガンゼルちゃんの"動力"は、
私たちが、肩代わりしちゃっている。
だけど──」
銀娘:「その"動力"を、肩代わりできる、
"外部デバイス"が、実は、
もうひとつ、あるんです」
銃侍:「──!
"代わりとなる、動力"……!?」
私とマイスナは、しっかりと頷いた。
銃侍:「む、ぅ……? ……。
アンティ殿とマイスナ殿に、
ご迷惑を かけぬのなら、
その、"代わりの動力"とやらに、
ぜひ、頼りたい所でござるが……。
御二人の御業は、まさに神秘。
そのような、不思議な代用品が、
いったい、何処に……?」
金娘:「きひひ……♪」
銀娘:「えへへ……♪」
私とマイスナは、
少し、ニヤニヤしてしまっていた。
でも、私たちは、
そんなにイジワルじゃないので、
すぐに、ヒントを出してあげる事にする。
私は、自分の右手を。
マイスナは、彼女の左手を指さして、
チョンチョンと、アピールする。
銃侍:「……? ……、──っ!!!
まさか──……ッ!」
ヒナワくんが、"自分の両腕"を見る。
今は、機械化していない、
"軽技職"のプレミオム・アーツが光る、
"神秘の両腕"──。
──そう、大正解・・・!!
金娘:「ガンゼルちゃんの動力を、
その"マシン・アーム"で、
まさしく、"肩代わり"できるわ♪
そうよね? クラウン?」
陽神:『────肯定します☼
────新型の"トリイガン"には:
────こちら側のデバイス技術が:
────豊富に組み込まれています☼
────彼女程度の無線動力供給は:
────造作も:ありません☼』
銃侍:「なんと……!!!」
ヒナワくんのガンアームは、
彼の生体エネルギーを利用して、
流路を活性化させることで、
熱量を生み出している。
金娘:「ヒナワくんが無事なら、
ガンゼルちゃんは、大丈夫ってこと!」
銀娘:「その代わり、あなた達ふたりは、
あまり、離れられなくなりますが──」
銃侍:「む……!」
異火:『むー? つねにー、ひなわと、
ともにある、ということ、かー……?』
私たちは、ふかく頷く。
クラウンが、付け加える。
陽神:『────ヒナワ・タネガシ☼
────あなたが:決めてください☼
────私たちと同じく──☼
────"一蓮托生"と:
────なるのか:どうかを──☼』
銃侍:「──……! むむ……、──」
ヒナワくんは、少し、
迷っているみたいだった。
まぁ……いきなり、
"神さまの命を肩代わりしてね?"
とか言われたら、
どうしていっか、わっかんないよな……。
めっちゃ、気持ち分かるわー。
銃侍:「……クラウン殿。
ちなみに、某が、断れば──……?」
陽神:『────今すぐ:箱庭に:
────ブチ込み直すことに:
────なりますね(ニッコリ)☼』
あんらーっ! クラウンさんったら、
言葉使いが、よろしくなくってよ!
いったい、誰に似たのかしら!
ホホホホホホ……!
異火:『いっ、いやじゃああああああああああ』
耳、キーッン・・・!
ち、中級神、きさま……!?
ガンゼルちゃん、
ヒナワくんに、ガバっと抱きつく!!
異火:『──ひ、ひなわーっ!!
われは、あそこにはー、
もどりとうないいいいいい!!!
しろくじちゅう、
しちようの、さいこうしんどもに、
きを、つかっていられるかーっ!!!』
陽神:『────今:"ども"って:言いました?☼』
月神:〘------あー☆ "ども"って言ったのーん?☆〙
火神:< "ども"って、言いよったなァ〜〜♪♪ >
水神:〘#……くく。これは、再教育が必要か?〙
金神:『>>>ははは、お尻ペンペンでもしますかね?』
旧火:『──はぁー……❖
──我が眷属ながら、情けない……❖』
旧水:〘++++++パパ……木刀で・お尻ペンペンは・
++++++やっちゃあ・ダメよ……〙
旧木:『──うえっへっへっへ◎▽◎♪
なんだぁ?▽ セーブしますか?▽』
異火:『ぶえぇえええええええ!!!』
楽しそうな神さまチームは他所に、
ガンゼルちゃんは、マジでギャン泣きである。
つーか、さらっと、えっれぇネタバレを、
ブチまけられ、ちゃってるよーな……???
異火:『ひ"な"わ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"。
た"の"む"う"う"う"う"う"う"。』
銃侍:「よ、よろしいのでござるか……!?
某の命と、連動するなど……、
某が死ねば、どうなるか、
わからんでござるぞ……!?」
異火:『あ"ん"し"ん"あ"ん"せ"ん"の"、
す"と"れ"す"ふ"り"ーが、
よ"い"の"じゃあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"』
旧水:〘++++++絶叫してるじゃないの……〙
旧木:『──草ぁ!!((◎▽◎))』
金神:『>>>この中級神、よく、
>>>ストレスフリーなんて言葉を、
>>>知っていますね』
水神:〘#……クックック……!
#……何が、そんなに恐ろしいのか、
#……さっぱり、分からんなぁ──……?〙
センセー。わっるい顔になってますよー。
その一方で、ヒナワくんは……、
──覚悟が決まったみたい。
そんな、顔してる──。
銃侍:「お願い、できるでござるか」
陽神:『────本当に:よろしいのですね?☼』
銃侍:「人として、恩を返せぬような者に、
成り下がり、とうはない──……!!」
ヒナワくんは、しっかりと言い切った!
封火:「えっ……!? つまり、それって、
ガンゼルちゃんが、うちに住むって、
ことですかっ──!?♪♪」
当然:「ほう!! それは良い!!
神格が我が家の守護につけば、
タネガシの名にも、箔が付こうぞ!!!」
おお、領主様と御家族も、
乗り気っぽいわね!!
萌殺:「けけーっ♪ マジけったいな事に、
なりやがったなぁーっ!
こんで、ヒナワのそばには、
ザシキワラシみてーに、マジずっと、
そんのマジ泣き神さんが、いんだろ?
けけけ……♪ ヒナワのヨメになるヤツも、
マジ、たまったもんじゃねーなぁー!
マジ、タネガシ家のショーライが、
マージ、楽しみだぜーっ♪♪♪」
異火:『おお、こけしが、しゃべっておる』
萌殺:「マジぶっとばすぞ泣きムが(ピキピキ)」
ははは……。でも、たしかに、
ずっとそばに居るなら、
将来、ガンゼルちゃんは、
ヒナワくんの奥さんとか……子供とかにも、
深ァーく、関係してくるかもしんないわね?
うーんむむ、思うところもあるけど──。
ヒナワくんの目を見るに、
決意は、とってもカタいみたい……!
陽神:『────接続処理をするにあたって:
──── 一度:両腕を機械化します☼』
銃侍:「どうか、よしなに」
──ぐぉおおおおんんん・・・!
──ピィぃぃぃいい──・・・!!
ヒナワくんの腕に、
"鳥居"のマークが浮き上がり、
紅い装甲を持つ、カラクリ仕掛けのアームが、
ガチャン、ガチャンと、変形していく・・・!
うーん、いい出来ね!
さすが、私らの髪の毛、
超・編み込んだだけはあるわ!!
金神:『>>>今、IPアドレスを取得してる……』
陽神:『────パスワードを:設定しました☼』
ヒナワくんのガンアームと、
ガンゼルちゃんの体が、
所々、チカチカと光っている──。
当然:「ふ、このような事に、なろうとは──。
ハイ姫も、魂消るじゃろうて……!」
ぉー。
そーいや、ハイ姫さんには、
少し、やり過ぎちゃったなぁ……。
正直、ちょと楽しんじゃってたかんなぁ……あはは。
ま、こっちも色々、
サービスしている自覚はある!
大目に見て、もらいましょう!
陽神:『────接続:完了です☼
────つつがなく:終わりました☼』
異火:『ひなわー! こっから、よろしくなー!!
おやつは、いちにち、
さんかいでよいぞー!』
銃侍:「こちらこそ、よろしくお頼み申す!
あ……しかし、
あまり離れられぬのなら、
某が任務の時など、
どうすれば良いのでござろぅ……???」
封火:「不思議……!
本当に、お人形さんが、
動いているようです……!」
禍火:「この、頭の左上にあるのは、
割れたお面ですか……!?」
妹ちゃんチームは、
朝ごはんを食べ終えたメンツから、
さっそく、ガンゼルちゃんに駆け寄っている。
異火:『なんじゃー。おなじかおじゃー。
かげぶんしんかー!』
封火:「え、ええーっ、ちがうよぅー!」
禍火:「ほう……それを見抜くとは、やりますね」
きひひ、これなら多分、
何とかなるでしょう。
これで──ガンゼルちゃんは、
ヒナワくんの腕に宿る、
"火の守護神"──となったワケね……!!
銃化したヒナワくんと、
隣に立つガンゼルちゃんは、
どうして中々、良いパートナーに見える。
陽神:『────ふふ☼
────私たちほどでは:
────ありませんが☼』
金娘:「きひひ♪ そりゃそーよ♪」
クラウンが、楽しいことを言った。
ふぅ──食後のお茶が、美味しい♪
姉乳:「──ハイっ!!
ねぇ……この辛口ソーセージ、
お酒、ほしくなんだけど。モグモグ」
金娘:「朝から出すワケがないでしょッ……!」
カラになった、お皿たちを、
次々とバッグ歯車に格納していく。
さて、今日も、頑張らないと──!
当然:「……世話になりっぱなしの所、済まぬ。
アンティ・クルルよ、
実は、提案があるのじゃが──」
金娘:「──?」
トウゼンロー様に話しかけられた所で、
お腹に響く音が、
御屋敷の外から、
轟いてきた──!!
──ガルルルルルォオオオオオオンンン!!!
金娘:「──おっ!」
当然:「──この音は……!!」
私は手をあげて、
みんなに、"敵ではない"事を示す。
金娘:「イニィさんとガルンが、
先行調査から、帰ってきたわ──……!」
キン、キン、キン、
──ガチャ────。
私が、すぐそばの窓を開けて、
外を見ると。
魔王:{{ ──ふうぅ── }}
イニィさんがヘルメットを解放し、
ガルンツァーから降りる所だった。
朝帰りの魔王!((o(*゜▽゜*)o))










