聖樹の勇者と盃の魔女 さーしーえー
やっぶぇぇ……。
ポケットWiFi、電池寿命かもしんねぇ……
((((;゜Д゜))))
※ちっと短しごめぬよ。
「にょぉおおおおわぁああああああ──っ!!!???」
シュポォオオオオオオオオ────ン!!!
──勇者は、跳躍した。
汁まみれの夢の世界から、
帰還せし、白き御身は。
その衝動を、抑えきれなかったのである。
カバンから発射されし それは、
瞬く間に、空へと消え──。
────やがて、星となった。
✧
「「 ……、…… 」」
〘------ご;ゴメンのん……☆〙
【悲報】お昼ご飯、延期のお知らせ。
「……クラウン。いま跳んでった、白玉肉の所在、つかめる?」
『────申し訳ありません……☼
────かなりの遠距離なので:
────詳細な位置までは……☼』
「よくとんだなーっ」
〘------ほっ;方角は;
------分かるのんからぁー……!!☆〙
『>>>なーに、やってんだ……』
〘#……くっく……やれやれ──〙
「ぐあああああっ、私の、お刺身ツアーがあぁぁぁぁあ。。。追うわよッ、クラウンっ! アイツのしっぽ! "ほのおどらいぶ"、ついてんでしょっ!!! 探知!!」
『────れ:レディ☼
────探索を開始☼』
▲
◀ 転 ▶
▼
──とある、魔女がいた。
いや、魔女と呼ぶには、
その者は、幼なすぎた。
腰くらいまである、くすんだ、赤茶の髪に、
切りそろえられた、パッツンの前髪。
ツギハギだらけの、薄汚れたローブ。
そして、その身体には大きすぎる、
特異な見た目の、装飾杖──。
なに、煌びやかでない、シンプルなものだ。
────" 盃 "。
その杖の、てっぺんには。
酒を継げば、絵にもなりそうな、
大きな、器の如く形状が、成されている。
そう、それは、" 盃の杖 "。
それを携えしは、即ち。
" 盃の魔女 "である──。
「…………はぁ」
ナトリの中央に位置する、大池の畔で。
少女は、たそがれていた。
座り込み、まぶしい昼の空を、見上げている。
「なんで……うまく、いかないんだろぅな……」
ひとりごとを、風に溶かし。
まだ来ぬ秋を感じる、その風は心地よく。
ただ、それは少女の心を、
明るくは、照らさなかった。
「……ご飯代、稼がなきゃ」
少女は、よたよたと、立つ。
その体躯は、辛うじて、
まだ、痩せ細ってはいない。
今日は……少し落ち込んでいただけだ。
そう、自分に言い聞かせ。
足に、力を入れ──、
──────刹那。
「──ょぉおおおおんやぁあああああ──ぃ!!!」
──ズトォオオオオオオオオ──ンンンっっっ!!!!!
「う、うわぁぁあ──・・・!?」
── ゴ ロ ン っっ ・・・!!
突如、響きわたる轟音……!!
あまりの衝撃に、幼き盃の魔女は、
スッテンコロリンする!
魔女は思う!
なんだ!? 爆発か!?
今日は……魔法は失敗してないはずだが。
「な、なに……? なにか……落ちてきたのっ……?」
ドクン、ドくんっ。
心臓が、大きく身体を揺らし、
まだ、もくもくと立ちのぼる、
砂煙の中を、凝視する──。
────そして、現れい出るは。
"∩ ∩"
( ˙꒳˙ )
「にょきっと」
「──っ!?」
──すなわち、勇者である!
「……にょきにょき?」
「か、かわいい!」
盃は、擦りむいた傷さえ忘れ、
白き球体に、近寄るのであった。
えいせいへーぇいいいいい!!!
。゜(´∩ω∩`)゜。










