表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
911/1216

ゆるしがたき罪にジョークを。

ごめぬ、挿し絵かく前に、

こっち出来たから投げるわ(笑)


前話は、難産やったぬぁー(^ω^;);););)






「#……──ふんッッッ……!」





 何もかもが、無駄だ。


 実に本質が無く。


 面白みが無く。


 努力が無い。


 大衆演劇とは、教育である。


 指導方針があるべきであり、


 道徳を教える格好の機会であろうに──。


 ここには、この街の子供連れが、


 ほとんど、集まっているという。


 クハハは……!! バぁカぁな、


 いい加減に、するといい。


 ここで見せるは、


 決して、男二人の、


 傷の舐め合い、などでは無い。


 ハッ……、まず、


 舞台装置が、気に食わん。


 絵本は、白く終わるのだ。


 なァんだ……この、黒い空は。



 (ユル)(ガタ)シ。


 (ユル)(ガタ)シ。


 (ユル)(ガタ)シ。




 教育が、必要だ。


 まずは、形から、始めよう。




 クククククククク・・・!!!







 この夜の黒は、死ぬべきである────。




 やれ、ローザよ。






〘------し;知らんのんよぉ──……☆〙






 時の結晶の刃、双の構えとなりて。


 水流舞い、左右に()ぎ払う。


 氷斬、空に(みぞれ)を食わせ、


 闇黒(やみくろ)(あわ)みを持ち(はじ)む──。




 無粋(ぶすい)な丸太どもに、


 (しも)は降りだし、


 夏が、白く染まっていた。







「>>>正気じゃ、ねぇぞ……」






 わたしは、歩きだしている。



 んーん、じつに、良い色になりつつ、


 凍る、柱どもを。




「お、おかあさん……! 隣の(ぼう)、こ、こおってるよ……!」

「ぇ、ええ……」

「なんだよ、今のワザ……。きゅ、急に、(ひや)こくなったぞ……!」

「二刀流か……? ()(けん)を構えてやがる……!」

「なんか、表情、ヤバくね?」

「オイオィ、歩いてるぞ……建てられた、柱の上をよォ……!!」

「ま、マイスナ……お姉ちゃん……?」





 ふ、ふ、ク、くはははははは……!


 そうだ、やっと、分かり始めた。


 頭から、歓声など上げるものではない。


 なぜ、わざわざ作り物の、"(アク)"が、あるのか。


 それ(ごと)きには、すぐに気づいてもらおう。


 "必要悪"とは、いつだって。


 "教育"に、必要なのである。




 さぁ、まつりが、はじまるぞ。



 愚民どもよ、私を、見ろ────。






「#…… な ぜ 、恐 怖 し な い の だ ──」






 私は、氷の粗末な柱の上を、


 ガギン、ガギンと歩きつつ、


 声を、響かせてやろう。


 笑顔は()け、


 愉悦(ゆえつ)は止まらない・・・!





「#……200年だ・・・。遥かな時を経て、幾多の運命をねじ曲げ、とうとう・・・! 私は、ここに復活した・・・! 」




 観客と、かつての生徒が、


 ドン引いている。


 私は、よく笑い、


 刀を持った両腕を上げ、


 皆の視線の上を、冷気と共に歩いた。





「#……何故、考えなかったのか・・・!? さぁ、凍りだすぞ・・・!! 私は、だれだ・・・!? あの、キミ達が読み伝えた物語で、なぜ、世界は白いのか・・・!!」





 私が大きな歩幅で踏んだ柱は、


 バキバキと凍り、結晶の花が咲く。





「#……この街が、白の世界に沈むのが、なァぜ……、私の気分次第だと、理解が、 で き な い ・・・ !?」


〘------せんせぇー☆

 ------今のカオ;アウトのんよぉ──……☆〙





 やっと、、、


 恐怖を感じ始めてくれたであろう、


 足元の、震え上がっている様子の子供に、


 問いかけてやった。





「#……おい! そこの、半ズボンの子供よ・・・!!」



「・・・!? ひ、ひぁい・・・!?」



「#……キミは、今日、ちゃんと、イエの、お手伝いをしたか・・・!?」



「ひっ・・・!? ちょ、ちょっとだけ・・・ぉさらあらぃの、てつだいを、しまし、た・・・」



「#……な ァ ぜ 、 ちょっとだけ、なのだ・・・! キミは、ごはんを、食べさせてもらって、いるのでは、ないのかね・・・!?」




 氷と共に、ねり歩く。




「#……おい・・・! そこの、少女よ・・・! キミは、ちゃんと、ニンジンを、残さず、食べたのかね・・・!?」



「いぃ・・・っ!? ぁ、の……、今日ッ……のこしッ、ましたァ・・・!」



「#……な ァ ぜ 、 残して、しまったのだね・・・!! 誰かの思いが、無駄になってしまったのかね・・・!?」




「ははは、やべぇ……こえぇー……!」

「ホントにアレ……マイスナちゃんか?」

「顔はガチで、こえーけど……言ってることは説教じゃね?」

「いやいや、チョット待って……あの、歩いた所から凍るの、どうなってんの……」




「#……やれやれ・・・! 数百年が経っても、ヒトの本質は、何も、変わってはおらん・・・! 私は、ガッカリしたぞ・・・! これでは、この街は・・・凍らしてしまったほうが、良いかも、しれんなぁ・・・♪」




 私は、わざとらしく、


 刀を握ったまま、


 (ひたい)を手で、おさえてやった。




「#……さぁて・・・ここは、私と同じく、悪い子が、いっっっぱいの街だ・・・! ククククク・・・♪♪♪ これは、街ごと、氷漬けになってもらおうかなぁ・・・? なァ────・・・? クルルカンよ・・・!」



「>>>ぃゃ……なぁ、じゃねぇよ……」





 ほぉー。


 カネトキは、今までに見せなかった表情で、


 少女の見た目ごしに、私を見つめている。


 ククク、いいのかね……?


 この場で、私を止められるのは、


 おまえしか、おらぬのだぞ────……?





「#……やぁ、やぁ、やぁ♪ クルルカン・・・! 貴様(キサマ)も、少女の肉を()()け、よみがえったか・・・!」



「>>>あんたなぁ……」



「#……どうだ! この世界は・・・! 私たちが生きた時代から、なぁ────んにも、変わっては、いない・・・!」



「>>>……そうでも、ないだろ?」





 ふククククク・・・!


 私の教え子は、やはり、胆力(たんりょく)がある。


 あきれながらも、


 この、予想外の舞台の上で、


 平気で、言い返してくるのだから────。





「>>>……エルフと人は仲良くなり、皆が協力し、誰もが傷つきにくい世界になった。どうだ? 今なら、笑って許してやるが・・・、この後、ごはんでも、どうだぃ?」




「──ぎゃははははははは!!! アンティちゃんが、マイスナちゃんを、メシに、さそってんぞーっ!!!」

「はっはー!!! そんなの、いつもじゃねーかぁ!!!」

「今のセリフ、さいしょはカッコ良かったのに、台無しじゃない!!!」

「よっ!!! イケメン女子ぃ!! どんどん言ってやれぇー!!!」




 私たちの睨み合いは、続いている。


 金は、立ち、


 私は、歩いている。


 距離は、まだ、縮まらない。





「#……私は、もう、うんざりだなぁ・・・! どの時代にも、悪は のさばり・・・温かな愛は、ぬるい風呂のように世界を溶かしている・・・!」



「>>>……正解を、自分で言ったじゃないか、狂銀(きょうぎん)。いつも、人が誰かを愛する気持ちは、変わらないんだろぅ?」



「#……ククク・・・、誰かが裏切り、誰かが取り残される愛が、今日も悪を産む」



「>>>……子供がニンジンを残しただけで、街を凍らすヤツを、悪って言うのか。はは、それは勉強になったよ、ずいぶんとメンタルが狂ってるんだな?」





 私が、感情を凍らせ。

 彼が、心情を照らす。


 は! は! そうでなくては・・・!

 良い減らず口は、いつだって、

 絶望の反対側にある────。





「>>>……なぁ、頼むぜ。後ろの斬撃の跡を見ろよ。あんなバカでかい氷は夏場に見るもんじゃないし、さっきアンタに話しかけられた子供は、今日、夢に出るアンタに、チビりそうになんだぜ?」



「#……なるほど、それは悪い子だ・・・♪」



「>>>悪ノリは──ホドホドに、しろっつってんだよ」





「おおっ! か、かけあぃ、やべーッ……♪♪」

「なんなの、コイツら……? 雰囲気、まるで別モンじゃん……!」

「アンティちゃん!! かっこいぃ──っ♪♪♪」

「つか、あの氷って、マジで、どゆこと……?」





「#……あぁ・・・つまらん・・・」



「>>>──あぁ……?」



「#……いいか・・・クルルカン・・・? 人生において、" つまらん "というコトは、死よりも重い、"(つみ)"の証だ・・・。楽しくも、面白くもないのなら、ソイツは、死んでいるより、罪深い・・・・・・」



「>>>屁理屈(ヘリクツ)でコネられたヒト様の持論(じろん)は、夜、寝る前には聞かないことにしててね?」



「#……ククク・・・やれやれ・・・。私たちが、せっかく、よみがえった、夜なのだぞ・・・? ほぅら・・・! あの時の、ようであろう・・・!!?」



「>>>……!」





 気づくと、すでに会場の表情は、


 実に・・・きれいなホワイトに染まっている。





「わぁ……♪♪ パパ、きれいーっ♪」

「白い……これ、氷なのかな……?」

「夏なのが、ウソみたいね……!」




 ピキ、キ・・・!





 柱の上には、ゆっくりと、


 氷のオブジェクトが、


 植物のように、成長している──。





 バキキ。  パリ・・・ガギギ・・・!





 さぁ。


 しろいぞ、しろいなァ・・・!!!





「>>>……ッ、」




「#……クルルカン・・・! 200年ぶりに、わたしが・・・" おもしろさ "、というのを、


 教 え て や ろ う ・・・── 」




「>>>冗談じゃ、ないぜ・・・!」






 二刀を構え、ながらッ──・・・!






「#……時に、クルルカン・・・!」







 最高に、ニヤついてやる。







「#……いつ、楽しい冗談(ジョーク)だと、


  わ か っ た の だ ね  !!!  」






 ────ギィィぃいウ"ウ"ウ"ウウウンンン!!!






 私の ()()みは、




 白を(くだ)き、残身とした。








(; ^∀^)ハッハー♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
[一言] 演劇がヒーローショーになってるうう…
[良い点]  やっぱり先生でよかったと思う。マイちゃん頑張ってたし、「狂銀」と呼ばれても大丈夫っていうけど、観客の心無い囃し立てで不安定になる危険性があったし。シャンティちゃんの誕生会の時なんか……。…
2021/02/27 15:55 電悩過敏症
[一言] これは神父さんがぐるぐるぐるぐる周囲を周回しながら喋ってるやつですね。Fateで見ました、ええ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ