表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
907/1216

気合いだぁ!!




ヒゲイド:

「うむ、帰ったか。ちなみに、なんだが……。野外席が、また無断で増築されていた。お前ら、明日の劇……ホントに大丈夫なんだな?」


キッティ:

「あのアマの連絡を(おこた)っていたのは、すみませんでしたっ……!! わ、私だって、こんな重大な伝言をするのはっ、心苦しかったんですよぅ……!! レイドクエストなんかより、よっぽどですぅ……!! だ、だから、記憶の彼方に忘っ、ゃ……追いやってて! てへっ☆」


ユービー:

「冒険者さん達も、街の人も、すっごく楽しみにしてます!! がんばってくださいね!!」


ゴリル:

「おーぅ! 久しぶりじゃねーか! ごははっ! なぁ、お前らの劇だがな……聞いて驚け! サルサとパンジーのヤツも、バヌヌエルから出張(でば)ってくるぞ! ごはははははッ! いやー、期待してるぜぇい!!」


ヤン:

「お、来たなぁ? キンキラ絵本コンビ! いよいよ明日かぁ! なんか、すっげーウワサ、広がってんなぁー。アタシも、何とか手ぇ空けて見に行くからよぉー!! キバれよォ? ! オィ!」


セッツメイ:

「やぁ!! いつも、ご苦労さま!! ぼくも、カイセッツ兄さんと、妹のミヌフリと一緒に見に行くよ!! いやぁ、君たちが来てから、この街は明るくなったよ!! ありがとう!! はっはっは!! 実に説明のし甲斐が有るなぁ!!」


アンマイのぼり隊:

「われら、旧・クルルカンのぼり隊は、全せいりょくをもって、お祭り会場に侵攻する! お父さんとお母さんの許可は、すべての隊員が、しゅとくずみだっ!!! とうじつは、われらの数の ぼうりょくに、おどろくがいい!! じゃ、がんばってねっ!!!」


果物屋のメニーさん:

「あら、聞いてるわよぉ〜〜!! お客さん、みーんな、あなた達のこと、話してるんだから! ま、あれだけ子供に好かれりゃあねぇー。お母さんグループの中でも、あなた達の評判、すこぶる良いんだから♪ 私も、明日は見に行くわね! ところで、マンゴー買わない? 12ダースあるの!!」


八百屋のじっちゃん:

「がんばれよぉ!! トマト、オマケだぁ!」


カトリーヌさん:

「あんらぁ、もう明日なのねぇ。はやいわねぇ、私が結婚したのも、昨日だったように感じるわぁ。あなた達、子供は早い方が、いいわよぅ。え? 何かしら? 最近、耳が遠くてねぇ」


フィル・ポーカー:

「ふっ……♪ 明日の、キミたちの成功に、500イェル賭けよう。え? 額が少ないって……? ふふ、わかってないなぁ。良い賭博師と言うのは、小さな、確実な成功を、技術で積み重ねるものさ♪」


アマロン:

「あっ!! 明日は……お願い致しますねっ!? もう、グッズ販売の用意は、万端(ばんたん)すぎるほど、万端(ばんたん)ですからっ! 売れなかったら、教会のいくつかは、(つぶ)れますからねっ! 責任重大ですよぅ……!! ほんっとに、お願いしま……っ、──ひょ!? はっ、ごめんははいチョーシ乗りはしは、ほっへ、ははひへふははいィいい……!!!」


うさ丸:

「にょきっとなぁ!」


建設現場のお兄さん:

「やぁ、こんにちは。見ての通りさ。等間隔に打ち込んだ、背の高さくらいの木の(くい)に、それぞれ座席番号が書いてあるんだ。この数だ、中々、壮観だろう! いやぁー、祭りの後に片付けちまうのが、勿体ないなぁ。むっ、ちなみに……あの番号杭(ばんごうくい)の上で、激しい動きをしているのは、君らのトコの、子おおかみくんだろう? アレは……何をしてるんだぃ? 何やら、頭の動きが激しいんだが……」


カンクル:

「くゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆくゆーッッ!!!」


パンデミカル・マリンズ:

「YO・・・! オレたちは下見だぁ。明日はヨロシクな。こんなビッグなステージは、オレたちも初めてだ……! 正直、緊張してる。だがなぁ……オレたちにも、今まで積み上げて来た、確かなソウルがあるのさ……! しっかし……!! あの、ちいせぇウルフのヘッドバンギングは、見事なモンだな!! うおおおお!!! オレたちも負けていられないぜぇ──ええええい!!!!!(うぉおおおあああああああああぁぁぁ!!!!!)」


知り合いの冒険者のお姉さん:

「やほー♪ 何処の酒場にも、あんた達の劇のチラシ、貼ってあんのよ! クランメンバー(さそ)って、みんなで見にいくからねっ!!」


知り合いの冒険者のお兄さん:

「ガハハ!! あの酒場での再現でも、俺は一向に構わんぜ!!! ガハハハハハハ!!!」


通りすがりの子供:

「あちた、がんばってね!」






 ──。


 ドニオスに帰ってきたアンティと私を、

 街の人は、あたたかく迎えました。


 何処に行っても、私たちの話題、

 ばっかりです。


 私は緊張はしますが、

 あの二年間に比べたら、

 死ぬような事ではありません。


 皆の期待に、(こた)えたい様にも感じます。

 でも、アンティは、どうかな……?


 今、アンティは、部屋の中で。

 外を見ながら、ニオウ立ちしています。




「…………」


『────やはり:緊張していますか……?☼』


『>>>ま、無理もないか……。ここまで大規模なイベントになるとはねぇ……!』


『────こらっ:カネト☼』


『>>>あっ……ワリ』


『────むぅ……☼

 ────"当の本人"として:

 ────何か:アドバイスは:

 ────あるのですか☼』


『>>>え"っ……!? は、ハラから声出して、ゆっくりしゃべる……?』


『────むむ……☼

 ────確かに:それは重要ですが:

 ────期待していた内容とは……☼

 ────ギンガ殿にも:意見を:

 ────うかがってみては:どうでしょう☼』


『>>>あっ、そうだ、先生、なんか元気が無いんだよ。ぼーっとしてるっていうか……』


『────そうなのですか?☼』


『>>>うん。ま、声かけたら、大丈夫だ、とは言って、フツーな感じなんだけど……なんか、引っかかるというか……』


『────むぅ☼

 ────自身の劇に:

 ────思う所が:あったのでしょうか☼』


『>>>まぁ……けっこう殺伐とした過去でもあるからね。でも、最近は、かなり乗り越えた感、あったんだけどなぁ?』





 本番の前日に、

 妙な、ソワソワとした気持ちに、

 みんなが、なっています。


 アンティは、まだ、ニオウ立ちしています。


 アンティがイヤなら、

 私は、どこまでも一緒に逃げますが、

 繋がっているココロを感じるに、

 しぬほどでは、ないようです。



「アンティ、いよいよ、明日だね」



 私は、アンティの後ろに近づいて、

 言いました。



「── 」



 アンティは、無言でした。

 やっぱり、心配なのかなぁ……?




 ────と。







 ──── パ ァ ン !!








   ──  し ゃ あ !! 


   や る か ァ ー !!!

                   」






 えへへ。


 アンティは、がんばり屋さんです。







「アンティ、ほっぺたイタイ」


「あっ……! ご、ごめんっ……」






 明日が、ちょっと、楽しみです。






〘------おまえらぁー☆

 ------いーから;さっさと服きて☆

 ------とっとと寝るの──んっ☆☆

 ------本番前に;風邪ひくのんよぉ──☆☆☆〙







 精霊王は、祝福した。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
[気になる点] そういえばドニオスって何人くらい住んでいるんですか? 1000人って人口の何割くらいなのかな、と思ったので。 [一言] アンティ、カッコイイ 相変わらずのイケメンムーブ
[良い点] さすが、なんだかんだで覚悟決めるあたりイケアンである [一言] 脚本はあのままなんだろうか?作中で脚本書けそうなのは…アップル氏、ニョロニョロ、リビたん、さあどれを選ぶ?
[一言] 1.転身だァッ! 2.アニマル浜口かな! と思ってたら素直に気合い入れ。気合い入れるときは全裸だよな!ねーよ!服着ろよ!w
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ