あらがえっ! せいじょちゃん!
寝て、起きたら……
ヤバい話かけてる時って、
あるやん……?( '-' )
聖女リビエステラの元に、来客があった。
〈◉〈◉〉〈◉〉◉〉
「ごきげんよう。お元気そうですね」
「……、……」
大司教マザー・レイズ、その人である。
(わぁお……予想だに、してませんでしたわ……)
四ツ目の銀仮面の聖母は、
メイドの淹れた紅茶を傾けながら、
再び、聖女の前へと顕現している。
間髪入れぬ、二度目の来訪。
少し、身構えるリビエステラである。
「おや……いつものような、お行儀のよい御挨拶は無いのですね?」
「い、ぇ……。この前の時が、時でした、ので……」
"国創り"の大司教に向かい、
無礼とも取れる言い回しを、
挨拶もせずに行う聖女。
しかし、見せかけの探りを入れず、
やっと本音で語るようになった幼い聖女に、
大司教は、ニンマリと笑う。
「ふふふ……やはり、一皮むけましたか」
「っ!? そ……その表現は、レディとしては、やめていただきたいのですが……っ!?」
「あら、別に他意はありませんよ? ふふふ……」
「は、はぁ……」
眼前の"貴族殺し"は、実に、落ち着いている。
つい先日、過剰な保護欲の片鱗を見た、
齢13歳の聖女──。
じんわりと、背中に冷や汗をかきながらも、
しかし、友好的に怪物と接することに、
成功していた。
(完全に、油断してましたわぁ……!
ひぃぃぃぃいい……!
街の薬草不足も解消されつつあるから、
今日は、自室で、ゆっくりと……、
"女学院♡準備室"シリーズを、
さいしょっからっ! 読み直そうと、
思っておりましたのにぃぃいいーっ……!?)
内心、悶絶している聖女だが、
やることは、ちゃんと行っていた。
メイドのモナリーは、
すぐに部屋から退室させ、
できれば、エコープルは入室させないように、と、
申し伝えている。
わざわざ、この大司教が再来訪した理由が、
秘匿性の高い内容だと踏んだからである。
( ぃ……いったい、なんでまた、こんなっ、いきなり来たんですのぉお……!? びえ〜〜ん、おねぇさまがたぁあぁぁ〜〜……っ! )
若干ヒヨってもいたが、
この四ツ目の大司教には、
"歯に衣着せぬ"物言いが、
一番だと直感している聖女リビエステラは、
飾らず……そのまま聞くことにする。
聖なる権力同士の、
秘密の会合が始まろうとしていた──。
「そっ、それで……? 思ったより早くの再会となりましたが……本日は、どのような御用件ですの……?」
「んー。そうねぇー」
ドッ、ドッ、ドッ──。
紅茶のカップを、コロコロと弄びながら、
可愛らしく会話を引き伸ばす年齢不詳の聖母に、
聖女リビエステラは、自身の鼓動の大きさを、
実感せねばならない。
だが、じっと、待つ。
目の前の者は──敵では、ない。
「……」
「──ふふふ。そのように身構えなくてもよい。今日うかがったのは、審議局に立ち入り調査を行った、ご報告、ですよ──」
「……!!」
──審議局。
子供たちを人体実験し、
生きた嘘発見器にする、非人道な機関。
つい、先日までは──。
「あの子も、今、古巣がどうなっているかくらいは知りたいでしょう?」
「……、……」
目の前の破壊の聖母によって、あの組織の、
"悪"だけが、病室送りにされたことは、
まだ、記憶に新しい。
今は、穏健派の局員たちが、
組織の在り方を、見直しているはずだが……。
(エコのやつも、同席させたほうが良かったかしら……。いや、でも……まずは私が聞いて……噛み砕いて伝えた方がいいかもしれない……)
リビエステラにとって、
もはや、エコープルは、
唯一の身内と言える存在である。
時に大司教の言葉は、容赦がなく、辛辣だ。
せっかくの妹分を、傷つける可能性は、
できれば……この身で、止めておきたい。
聖女は、複雑な心境で、
話を聞く自分を、整えていった。
「……。最大の"敵"であるはずの貴女様が……審議局の本部に、直接、乗り込めた……。それだけで、大きな歴史の一歩ですわね……」
「ふふふ。随分と仰々しいことを言う」
「それで……審議局は、今……どのような状態でしたの?」
「ふむ──」
マザーは、紅茶を一気に飲み干し。
「──ひどい、ありさまでした」
「……ッ!!」
その言葉に聖女は、
刹那、眉をひそめるが──……。
「そこらじゅうで、鬼ごっこが行われています」
「へっ……?」
バカみたいな声が、
聖女の喉から漏れる。
「なかなかに……ひどい状態です。今の審議局は、四六時中、子供が走り回り、元気に遊びまくる空間となっています。ふふふ……食事に混ぜられていた鎮静剤や薬品など、感情を抑制する全ては、撤廃されましたから」
「は、はぁ……」
「ふふ。あぁ、マー・ガーリンは、当初の予定通り、審議局・局長へと就任させました。彼女──……あの、ふとっちょメガネは、『 ほほほ! これ、これですよ! やっぱり子供は、こうでなくては! 』と、子供たちに髪を引っぱられながら、笑っていました」
「……、……。そ、それは……なかなか、胆力のある、ご婦人のようですわね……?」
どうやら、"薬づけ"から解放された、
たくさんの審議官たちは、
本来の子供の姿を、取り戻しつつあるようである。
穏健派の代表であったマー・ガーリンも、
騒ぎたおす子供達を前にして笑っていられるのは、
頼りがいのある母性の持ち主であると、
容易に推察することができた。
「ぉ、驚かせないでくださいまし! なにも問題はないように思えますわ!」
「やれやれ……久しぶりに、あのような騒がしい場面に遭遇しました。幼少組の躾や礼儀作法など、課題は色々と山積みですね」
「もぅ……っ! "ひどいありさま"、などと仰るから……! そのような誤解するような言い回しは、おやめになって……!!」
「ふふふ、これは失礼を。そこまで真摯に怒るとは、思っていなかったわ」
「はぁ……」
どうやら、審議局は、
とても良い方向へと転がっているようである。
リビエステラは、大司教の前で、
ため息をついた。
「良い兆候は多く見られますが、まだ、組織の伝達系統などは……多少の混乱が見受けられます。エコープル・デラ・ベリタは、今しばらく、聖女教会にて匿っておいた方がよろしい。審議官・第一席、という肩書きが、残る局員の、正確な判断を妨げる可能性がありますから」
「……あの子が、自分から出ていきたいと言い出すまでは、教会から追い出すつもりは、毛頭ございませんわ。やっと見つけた……同郷の一雫なんですもの。蔑ろになど、するはずがありません」
「情が移った?」
「ぃ、いけませんか?」
「たいへんよろしい」
マザー・レイズは、空となったカップを、
カタン、と置き、雰囲気を変えた──。
「──さて、明るい話題は以上です。ここからは……少々、デリケートな話題となります」
「……!?」
「"過激派"の研究施設にも、立ち入り調査を行いました」
「……ッ!」
不意打ちのように次の話題を展開するマザーに、
流石のリビエステラも、気持ちの切り替えに、
数秒を要した。
「なに……か、とんでもない……犯罪の証拠でも、出てきたのですか?」
「まぁ、そんな所です。こちらも……なかなかに、ひどい有り様でした。違法な戦略術式の研究や、成長をわざと抑制する薬など……とても、神に赦されるような行いではない証拠が、そこらじゅうに溢れていましたよ」
「……、……」
「物質を崩壊させる魔法や、王都すべてを魔法陣にしてしまうような計画まで、研究されていました。実に穢らわしかったので、その場で、ほとんどを焼き捨ててやりましたが」
「……ご英断かと、存じますわ」
「その中で、唯一 ──。これだけは、燃やさずに残しました」
「……っ!?」
──── ド ン ッ !
四ツ目の聖母の、神官服の袖口から、
とても、大きな、大きなビンが、
ティー・テーブルの上へと、出現する。
恐らく大司教の袖裏には、
大量の時限石が、縫い込まれているのだろう。
武装やら、悪を焼き殺す魔具など、
この女傑は、常に隠し持っているはずである。
「……、……?」
「ああ、重かった。ガラスの巨大なビンなど、持ち運ぶものではありませんね」
「こ、これは……?」
ジャラァ──……。
いや、わかる。
リビエステラには、わかった。
この、自分の胴回りよりも太い、
巨大な、透明のビンの中にある、
白い……砂糖菓子のような──" 錠剤 "。
「……" 薬 "、です、わね……?」
「ええ。エコープル・デラ・ベリタが13歳になったら、処方される予定だった薬剤です」
「──……!!!!!」
──ぐにゃ、り……。
聖女の視界が、わずかに、ぐらついた。
「な……」
「これだけは、貴女に判断を任そうと思ってね。ここまで、お持ちしました」
リビエステラは、悪夢を見るような目で、
巨大なビンに詰まる、
同じ形をした、白い錠剤たちを、
にらみつけた。
「こ、こんな、ものッ……!!!
す、すぐ、燃やし、ッ──……!」
──いや、待て……!
リビエステラの、冷静な部分が、
感情に、待ったをかける!
目の前の大司教も、この手の薬品は、
心より、穢らわしく思っているはずである。
その彼女がなぜ、この薬品を、
処分せず、わざわざ持参したのだろうか……?
13歳から、あの子に処方されるはずだった……?
……、……!
これは、まさか……。
「……、……」
知らず知らずのうちに、
立ち上がっていた聖女は、
ゆっくり、ガクガクと……、
ソファへと、腰を下ろした。
「この、薬……は」
リビエステラは、思考する。
齢10歳のエコープルも、
今まで、多くの投薬実験を、
経験してきたはずである。
年齢の割に低すぎる身長……!
笑顔の下に隠された、抑圧された感情……!
歪んだ、一番の期待を背負って。
聖女を脅かす存在として、
無理やり、つくりなおされるために……!
「13歳から、これを、あの子に……?」
「少なくとも、過激派の連中は、そのつもりだったようね」
様々な推察が、
リビエステラの脳裏を過ぎった。
まさか……。
薬物の依存等の理由で、
この薬を飲まないと、体調を崩すのだろうか……?
そんな……。
13歳から、いつまで……?
これを飲み続けないと、
あの子は大人にも、なれない、などと……?
かなり、大量にある白い錠剤も、
そう思えば、数に不安さえ、感じてくる。
……。
マザー・レイズは、声をかけた。
「……リビエステラ?」
「私は……」
聖女リビエステラは、悲しく、語る。
紡がれる言葉は、ただただ、
本心であった。
「私は……あの子に、こんなものを、ずっと飲んで生きていくような、そんなことは、させたくありません……。今まで、あの子は私のせいで、たくさんの薬や、人の醜さに侵されてきました……。せっかく、せっかく……今は、本来の明るさを取り戻してきているのに……。このような、こんな、薬を、ずっと、飲ませなくてはいけないなんて……心が、痛みます……」
「ふむ……」
マザー・レイズは、
本心から語る彼女を見て、
やがて、小さな笑みを漏らした。
「──ふふ。どうやら、早合点させてしまったようですね」
「へっ……?」
「この薬の効果について、貴女に説明するわ」
大司教は、神官服の下で足を組み、
その上に、両手を重ねる。
「まず、この錠剤ですが──安心なさい。基本的に、飲まなくても健康に影響はありません」
「ぇッ……!?」
「私の話を聞いて、必要ないと思うならば、即刻・処分すればよろしい」
「ほ、ほんとう、ですの……ッ!?」
「──ただ。これは貴女の未来にも関係する薬です。今からの話……心して聞きなさい」
「……ッ!?」
リビエステラは、内心、混乱したが、
この大司教が……今さら、
こちらを試すようなマネをするとは思えない。
今から開示されることは、
紛うことなき、真実であろう。
いや、しかし……。
コレは……本当に、
あの子の生命に、必要な物では、ないのか……?
しかも聖女にも、関係がある、とは……?
湧き上がる疑問は、尽きることがない。
マザー・レイズは、淡々と続ける。
「この薬を発見した後、病院送りにした老害たちを使って、効果を試しました」
「っ!」
さらりと、恐ろしいことを言う大司教である。
「……死にかけの過激派たちで、この薬の……人体実験をした、と?」
「き、ひ、ひ──。あんな事を、し続けてきた奴らですよ? あんなモノに、まっとうな人権などありません」
「……」
とても、国創りの聖母が、
言ってよいセリフではないが……。
リビエステラは、それは、今はよい、と、
聞く姿勢を作る。
「結果から申し上げると、この薬は、高い"聖属性"を持つ者にしか、効果がありません。いえ……エコープルを基準に調整されていますから、"聖女の力を持った者"にしか効果が無い、と言った方が正しいですね」
「……!!」
「この薬が完全に作用するのは、恐らく……現在の世の中では──貴女と、エコープル。あなたたち、ふたりだけです」
「わ、わたしと……エコープルにしか、効かない……くすり?」
「──はい。常人がコレを服用しても、なんの効果も得られません。また、この薬の副作用はなく、服用した後も健康面での不具合は、見受けられないと判断しました」
「……」
リビエステラは、
今いち、要点を理解することができなかった。
自分と……エコープルにしか、効果がない薬剤……?
使っても、使わなくても、
健康面に被害は出ないと言う……。
いよいよ……わからない。
この薬は、なんなのだろうか?
戸惑う聖女に、
ひとつの問いかけが投げられた。
「──聖女リビエステラ。審議局が……審議官の研究を行っていた、大きな理由のひとつ──分かりますか?」
「……!」
リビエステラは、即座に返答した。
「……"聖女の複製"ですわね」
「いかにも。これは、そのための薬です」
「え……?」
「これは、身体改造薬の一種ですよ」
「なっ……!?」
「簡単な話です、リビエステラ。聖女の複製計画は、大きく二つの方針で進められていました」
「なんっ……」
「ひとつは、優れた人材を薬品で調合する方法。もうひとつは、繁殖させる方法です」
「!」
「この薬は、研究途中の性転換薬ですよ」
「……ッッ!!」
察しの良い聖女は、即座に理解する。
「ぇ……。エコープルを……男に、しようとしていたという事ですか?」
「憶測の域は出ませんが……例えば、聖属性の高い男性とエコープルを掛け合わせるより……男性化した審議官と、聖属性の高い"複数"の女性を掛け合わせた方が──」
──── ダ ン っ ・・・ !!!
「 け が ら わ し い っ ・・・!! 」
聖女は、憤慨した。
生産性だ……!
生産性のみが、優先されたのだ……ッ!!!
次世代の"都合のよい権力者"を生み出すために、
エコープルひとりが孕むよりも、
エコープル"が"複数を孕ますほうが、
効率がいい・・・!
そんな考えが、以前の審議局では、
平然と横行していたのだ……!!
リビエステラは、怒りで震える!
「な・・・なんて、身勝手なッ!!!」
審議局の過激派どもは、やぱり、クソ共だ。
聖女は、確信した。
ヤツらに、同情の余地など、ひとかけらもない。
幼児退行したとはいえ、
まだ息をしているのが、許せないほどである。
「正しく、理解したようね」
「ふー……っ!/// ふー……っ!///」
聖女リビエステラは、
怒りを何とか抑えながら、
マザー・レイズへと問いかける。
「そ、それで……? このようなモノを、ここに持ち込んだのは……私に、ゴミクズ処理をさせようという腹づもりで、オーケー?」
「落ち着きなさい。怒りに当てられて、可能性を見失っていますよ」
「……はぁ?」
感情的になる聖女に、
大司教は、穏やかに言う。
いまいち……大司教の目的が分からない。
なにを、言いたいのだ?
「いったい、どういう……?」
「──ねぇ。なぜ、貴女とエコープルの故郷は、滅ぼされたのだと思う?」
「!」
不躾な問いだったが、
別に含むところなく、聖女は答えた。
「……。"聖女"が、発生しやすい人種が集まっていたから」
「ええ。私も、そう思っています。貴女たちの村は、恐らく、神に祝福されていた」
「……」
軽薄とさえ思える台詞だが、
自身も、エコープルも聖女の適性が高いという事実。
大司教の比喩が、
ある程度の重みがあると思えてしまう。
だが、わからない。
「何を……仰りたいの?」
「これは、不完全な性転換薬ゆえ、体に害が残りません。見つけ出した実験記録簿によると、効果は……約2日。完全に男性化はせず、一部しか変化しません。効果が切れると元の状態に戻ります」
「……。……?? ……???」
「──さて。
貴女とあの子は、あの村の、唯一の生き残りですね?」
……。
…………。
………………んぅ?
「……、……。……」
「この薬は、もちろん貴女にも効果があります」
「……」
「仮にですが……あなたとエコープルが、別々に、他の一般男性と結婚する、よりもですねぇ──」
「──あッッ!! 私っ、所用を思い出しました!! それではっ、またっ!!」
──ジュダっっっ・・・!!
聖女が逃げようとすると、
ドアのヘリに、剣が刺さった。
──ドグォン!!
「まぁー、お待ちなさい! 健康被害が無い分、これは貴女たちに、非常に面白……ひとつの選択肢を与えます」
「今、おもしろいって言いました?」
「♪~(◉◉ε◉◉ )ピューぷー」
聖女は……。
なんか……大体、予想ついたが……、
一応、聞いてやることにした。
「ぁ……。ぁの……。 こ、コレ……/// 私が、ひと粒、飲んだら……どうなるんですの?」
「チンコが生えますね。二日間、限定で」
……。
聞き間違いかなー?
「チンコが生えますね」
「…………」
「チンコ薬ですね」
聖女は思った。
コイツを大司教にしちゃ、いけなかったと。
「ぁの……帰ってもらっていいです?」
「例えばです。数年後に、貴女と、あの子の身長差が、ほぼ無くなった時に……するとするじゃない? じゃあ、ほらっ! お互い、血が濃いもの同士で繁殖できるワケじゃん? ほんじゃあ次世代の聖女も、どっちかからは生まれるでしょうし、頑張れば一族の再興も夢じゃないし? 非常に生産性のある明るい未来ですし、何より話題として個人的にウケ──」
──聖女リビエステラは、
── 杖 を 展 開 し た !!!
「 ── こ の 、 ド ク サ レ が ァ ア あぁああああああああああああああああああああああああぁぁぁ──/////////!?!?!? 」
──聖女 リビエステラ の シャインブラスト!▼
──大司教 マザーレイズ は
──手元の剣 で 弾いている!◉▼◉.*・゜
──ドォン! ドォン!! ドォオオン!!!
──しゃきんシャキンしゃきんシャキンしゃきん!!!
──すごい 攻防だ !!▼
──攻撃を さばきながら
──マザー は 笑っている!!●▼≦.*・゜
「きっ、ひゃっ、ひゃっ、ひゃっ!! なぁに? もしかして照れたの? ねぇーっ♪♪♪」
「わっ!/// わわわっ、わっ、わわッ……!? わわわわたくしぃにぃい……ッ!?/// しょ、将来ッッ! アッ、あの子と……!? こここっ、子作りに!? 励めとでも!!! おっしゃりたいのおおおおおおおおおおおおおおおッッ!?!?!?/////////」
「やーねぇー。そんな断定的なこと、言ってないじゃないのよぉー♪ あ・く・ま・で♡ ひとつの可能性として、そゆことも、できますよーっ♪ って話じゃないのぉーっ♪」
「ここここここここここ、こんな穢らわしい薬、教会に持ち込まないでぇえええええええええええええぇぇえ!?!?!?//////」
室内には、性こ……じゃなかった、
聖光の弾丸が、無数に鳴り響き!!
しかし……大司教の剣さばきは滑らかだ!!
すごいぞっ! 大司教ッ!!
「あぁぁぁぁッ、あなたはッ、間違っていますわぁぁああああ!?///////// そそそそそそそ、そもそも女同士というのは将来に生産性がないなかではぐくまれるじゅんあいまでのかていがとうといのであってけっしてそんなはんそくじみたぶすいなふようぶつをおいそれとつごうよくとってつけたところでそもそもわたしははたから見守りたい派というかけっして自分が当事者にはならなくててててててもですねぇえええええ──!?!?!?/////////」
「なーにを言ってんのアンタは」
──ガチャっ。
「?? ね、ねぇ、リビお姉ちゃん……? お姉ちゃんの部屋から爆音と閃光が止まらないから、モナリーさんに見てきてって頼まれたんだけど……」
「──うわあああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?///////////////」
── バ カ っ 、 ド ッ ゴ オ !!!
──リビエステラは あわてて
ゆかした の
だいさん ゆり ほかんこ に
ヤバい ヤク を かくした!▼
──ずいぶん ファインプレイ だった!≧▼≦.*・゜
「お、お姉ちゃん……? 床に寝転んで、なにしてるの……?」
「なななななななななななんデモ!? ナンデモナイノヨッッ──!?////// はあっッ、はぁッ……!!」
「あら、エコープル。ごきげんよう♪」
「ご、ごきげんようです、マザー・レイズ……。この部屋、なんでこんなに煙が出てるんですか……?」
「エエエエエエエコープル!? あなたは何も気にしなくてもいいの!? お部屋に戻っておりなさいなっ……!?」
「もー、また子供あつかいしてー……! ……リビお姉ちゃん、なんか隠した?」
「なんもカクシテナイ、ナンモかくしてない」
「えー!! うそだぁー!! なによぉー!!」
「うわっ、バカ……/// こっ……こっちくんなっ///」
「? 床に何かあるの?」
「ほほえましいわねぇー♪」
聖女は、この時のことを回想する。
あんなに心の中で舌打ちしたのは、
生まれて初めてだったと……。
「審議局は滅びた……。次は……、このオンナ、か・・・!!」
「ねーぇ、エコープル? あなた、聖女ちゃんのこと、好き?」
「えっ……?///」
大司教が、いらんこと聞いた。
「/// ……ぅ、うんっ! わたし……リビお姉ちゃんのこと、だーいっすきっ……!!///」
「ぐ、ぐああああああああああああぁぁぁ!!!//////」
「ききききゃきゃきゃ♪ よかったわねぇー♪ リビお姉ちゃーん!!!」
「かぁぁあああ、えぇぇぇええ、れぇええええええええええええええええ!!! この、仮面を被った、売女がぁああああああああ!!!!!」
「りっ、リビ、お姉ちゃん……? 仲良くなったのはいいけど、流石にそれは失礼だよ……」
「きゃっきゃっきゃっきゃっきゃっ♪♪♪」
かくして。
運命へと反逆する、
聖女の戦いが、始まった。
「で? なに隠したの? ねーってばー!」
「ゃ、ひぃィぅうぅ〜〜……ッ//////」
=3
読A「あ"ーッ!? かばが逃げたぞーッ!!?」
読B「ぜったいに逃がすなぁああああ"あ"!!!!!」