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梅じそとポテトチップス ② さーしーえー

あけおめびゃー!!!

\\\(۶•̀ᴗ•́)۶////




 ……。




 挿絵(By みてみん)


『>>>それは……確かな事なのかぃ?』


〘+++どういう意味?〙


『>>>彼女が……例え、記憶を失う前だとしても、誰かに……』


〘+++……〙


『>>>誰かに、全てを押し付けるとは思えない』


挿絵(By みてみん)

〘+++……。クラウンは、機械でありながら、確実に感情を理解していた。だからこそ、彼女は私達の中で、いち早く、NPCたちが独自に進化していけると予測した〙


『>>>……全てを任せられる"人格者"を……"精製"できると?』


〘+++彼女自身が、"マシンに生まれる感情"の可能性を、証明していたもの。だからこそ……あの子は確信し、自ら地上に降りた〙




 すぐ、目と鼻の先で。

 クラウンちゃんは、演劇の練習を手伝っている。




『>>>……すまない。あなたは(そら)から、全てを観測してきたんだよな。だったら……ぼくの願望なんて、太刀打ちできない真実だよな……。昔のクラウンちゃんが……"神様の代わりになるNPC"を作る計画を立てた。そして、実行した』


〘+++ひとつ、誤解を()いておきたいわ。私たち"残留組(ざんりゅうぐみ)"が、全てを把握(はあく)してる訳ではないの〙


『>>>──? どういう意味だぃ? アップルってヒトが作った"聖樹ネットワーク"を使って、地上のことは観測できた。そうだろ?』


〘+++ふたつ……大きな欠点があったわ。ひとつは、"聖樹ネットワーク"は、相応(ふさわ)しい植物マテリアルがないフィールドでは、まったく役に立たないこと。もうひとつは……膨大な観測データを保管するような余裕は、私たちのサーバーには無かった〙


『>>>──!』


〘+++降下したクラウンは……植物の少ない、"砂岩帯"地方を旅していた。私たちは(はる)か上空のサーバー・ステーションから、(ちょう)の口のような望遠レンズで、何とか観測していた〙


『>>>データは保管されず、"たれながし"、だった……?』


〘+++全てのリソースは、私たちの生命維持に優先された。死んだら、元も子も無いのよ……? 地下や洞窟に入られたら、お手上げ。ずいぶん、歯がゆい思いをしたわ〙


『>>>でも、観測はし続けた……』


〘+++二度と直接、会えないかもしれない友達を、ソラから、ずっと見つめる気持ち……あなたにわかる? 心が折れて、数十年間、下を見れない時もあった。私を何でも知ってる神様なんて思わないで〙


『>>>……ぼくなんかには想像できない、極限状態だと思う』


〘+++アップルには……感謝してる。聖樹ネットワークは、NPCたちの生活や物語を、まるで物語や喜劇のように、私たちに届けてくれた。人らしい営み、愛情、残酷さ……確かに生きている者たちの、今、そこで起こっているストーリー……。アレがなければ……とっくに発狂してたわ。冗談でも……なんでもなく、ね〙


『>>>……生きて、いたさ……。みんな、みんなね』


〘+++ふふ、あなたが言うと……説得力を感じるわね。クラウンが、私たち七人全員のアバターにふれたアンティ・キティラの身体データを、"特別なモノ"に書き換えるプログラムを(ほどこ)したのは、間違いないわ〙


『>>>……』


〘+++でも……私は、彼女は、"(まよ)った"のだと思う〙


『>>>──! まよった……?』


〘+++誰かに全てを押し付ける残酷(ざんこく)さを、彼女も、頭では分かっていたはず。何かを守るために、何かを犠牲にすることも。そして、降りた。そこで……彼女は見たのよ〙


『>>>……、……』


〘+++あの子は、"機械式"のボディで降り立った。すぐに事が成せるとは、思っていなかったけど……、それにしたって、ずいぶんと時間が……かかっていた。オンボロ・ロボットが、砂漠を旅していたのよ? いつ、スクラップになっても、おかしくないわ。死んだら、()の光が無くなるというのに〙


『>>>……。何を、迷ったと思う?』


〘+++本当に……これでいいのか。自分のやろうとしている事は、間違っていないのか。彼女の計画の最初の一歩は……まず、精神が強い……責任感もあり、愛情も知っているような……そんな、人格者を育てること〙


『>>>そんなヤツは……いない』


〘+++降りる前は、無理やりにでも……押し付けるつもりだった。それが私たちのためになるなら、彼女は残酷になる必要があると理解した。でも……地上で、彼女は"現実"を見た〙


『>>>……』


〘+++(はかな)く、(もろ)い、でも、(とうと)い者たち〙


『>>>そして……悩みはじめた彼女の、相談にのれる者など、いない……』


〘+++ずっとね……彷徨(さまよ)うように、旅をしてたわ。それを、私たちは……ずっと見てた。明らかに……迷っていたわ。歩き回って……答えを、探していた〙


『>>>……』


〘+++その後は……知らない。ごめんなさい、私が知っているのは、それくらいよ……。でも、彼女は死んでしまう前に、自分を"分解"して、"再構成"できるようにした。そう、香桜子ちゃんみたいに──〙


『>>>……!! "スキル"と、"宝石"……"アナライズ・カード"……!!』


〘+++どうやって、それが、"アンティ・キティラ"に集結するようになっていたのか……それは、分からない事。でも、私を含めた、みんなが……確信した。"彼女"こそが──"クラウン"が選んだ、最後の可能性なんだって〙


『>>>……』


〘+++初めて無理をして……会いに行った。運命なんかじゃないわ。あれは……正確に"分析"、"予測"されていた未来。サンドマンだって……シゼツだって、あの時の、ジュンヤだってね〙


『>>>……"おもわく、どおり"……』


〘+++私たち全員に接触し──、アンティ・キティラは、"特別(トクベツ)(ナニ)か"になった〙


『>>>……ポテチ食いながら話す内容じゃ、ないよな……ったくさぁ』






パソコンが新しくなっても

色塗りはテケトーなんだぁԅ(¯﹃¯ԅ).*・゜

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― 新着の感想 ―
[一言] あけおめことよろですー!
[良い点] ボロボロに朽ちながらも大地を彷徨い答えを探す初代クラウンなんかエモいな( ノω-、) 最期、未来に託して自身を分解する時ナニを想ったのか… >心が折れて、数十年間、下を見れない時もあった。…
2021/01/06 08:20 ズブロッカ
[良い点]  あらやだ、ジャンクフードで美男と美女が談笑しているわ。(遠目に見た場合) [気になる点]  実態は、最近色々あって食傷気味の嫁さん大好き新婚男と、大任をやりとげたもののちょっと自分の立場…
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