EとSの祝福 しゃーしーえー
ほんとうに、おめがてぇ(*´ω`*).*・゜
彼女たち6人は、
不思議な感覚で、歩く。
強烈な、目標があり、
それが、奇跡のように、
叶えられた。
もう、悪に染まる必要はなく、
ヨロイに覆われた身体は、
フワフワとし、
あの笑顔が戻ったことと、
最期に見た、あの人たちの幻が、
忘れられない。
西の街の、大通りから外れ、
地図に従い、それた道を行く。
ひっそりとしていたが、
よく、陽は射し込む場所で、
美しくすらある。
人通りは、ほぼ無く、
全身を、祝福された銅で覆われ、
6人は、少し、場違いな気がする。
心が、穏やかだ。
子供が、走って遊んでいてもいい。
そんな、素敵な道だ。
生きがいが溶けていき、
新しい、強烈な、想いが残る。
奮い立つようだが、
それは、滲む血の様ではない。
空が青く見えることが、
その事を、証明している。
不思議な感覚で、6人は、歩いた。
──前から、誰か来る。
平和な街の裏通りに、
全身甲冑の女が6人も歩いていたら、
それは、びっくりさせてしまう。
今まで、誰にも、
すれ違わなかったのが、奇妙なくらいだ。
銅色の乙女たちは、
近づく前に、姿隠しのジェムを噛む。
ハチミツのような、甘さ。
前から歩いてきたのは、
白いジャケットを着た、大男だった。
──……。
サングラスをかけ、
うねった長髪を肩に流す男は、
上半身は裸で、直接、ネクタイを巻いている。
6人は奇妙に思ったが、
靴を見ると、上等なものを履いており、
輝くような、ジャケットとズボンは、
白く、汚れひとつない。
何やら、浮世離れしているとさえ思う。
6人の姉妹は、身を隠しながらも、
少々、悪癖で警戒したが、
男は、そんな事など気にとめず、
道端にあった、
出版ギルドの掲示を見ている。
「 ふぉはは──…… 」
男は、サングラスをかけ、
怪しくはあったが、
その漏れた笑みは、
ずいぶんと優しく感じる。
男は、スタスタと通り過ぎて、
去りつつある。
6人の姉妹も気になり、
その掲示に貼りだされている、
ニュース・ぺーパーの紙面を目にする──。
" 審議局に芽生えていた、正義のココロ! "
" 月末の お祭りの野外演劇について "
" 臨時 王都行き 街道馬車のお知らせ "
トピックスは、これだけである。
……男は、なにに、笑ったのだろう?
だが──。
6人の姉妹は、同時に思う。
かの……子供たちを利用する大悪が
とうとう、斬り込まれた、と──。
それは、彼女たちの常識では、
成し難い、懲悪であった。
しかし、成された。
正義が……思いやりが、
心の温かさが、
ついに、やったのである。
銅の心が、思う。
( 悪に染まれば……滅びは届けられる )
決まって、いるのだと。
身が、引き締まる思いがした。
彼女たちは今まで、
金を集めるためには、何でもやった。
これは、この前までの自分たちに、
いつか、起こりえた、未来。
思う。
私たちは……悪だった。
かえりみぬ、がむしゃらで、おろかな──……。
( そして……すくいあげて、いただいた )
もう、悪を為す事は無い。
いや、為したとしても。
その全ては、
あの方たちの、ために────……!
「 よく、聞くんだ 」
((((((……ッッ──!!?))))))
いきなり、背中ごしに、
さきの男に話しかけられ、驚く!
彼女たちの姿が、
見えているはずはなく、
だが──……!
「
きみ達は、もう ──
シャイニングを、歩いている
」
「「「「「「 ──…… 」」」」」」
──……。
白いジャケットの男は、
静かに去っていく。
6人は、驚きに言葉が出ない。
──が。
奇妙な、気持ちだ。
その男の言葉は、まるで──、
──" 光 " の、ようだった。
─■-■─
= ✧
彼女たちは、不思議な感覚で歩く……!
この、温かい光のある、秘密の道のりを……!
地図は、正確だ。
間違える、はずがなく。
着いた先に、多数の人影を見た。
いや、人ではない。
マネキンだ。
装備を、着込んでいる。
" 戦闘メイドさんシリーズ・七割引フェア!!! "
" ビキニアーマー・お買い得ブーツセット!! "
" 萌えキュンチャイナ・半額セール!! "
…………。
本当に、ここか?
……???
地図を見ると……、……ここだ。
入ってみる。
「 せくすぅぅぅううういいいいいいいいいい 」
「「「「「「 」」」」」」
変態っ、宙に 浮いてるぅーッ──!!!
((((;゜Д゜)))
つ、ついにッ、重力をッッ……!?