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下僕とセールスお断り さーしーえーまーつーりー

※さーしーえーを三枚追加。

※ちびっとオチを修正(*´ч ` *)




 今日はアンティと買い物に行きました。

 もうすぐ、夏も終わりです。

 通りすがりの露店の服屋さんに、

 少しずつ、長袖の服が飾られています。

 夏の最後には、お祭りがあるようです。

 アンティに、美味しいもの、

 いっぱい食べようね、と言われました。

 アンティが好きです。


 この一週間、アンティと私は、

 そんなに忙しくはありませんでした。

 それをヒゲイドさんに言うと、

 「いや……祭り用の資材を、こんなに、

  運搬しておいて、何を言ってる……」

 と、変な顔をされました。


 王都には金属を、まぁまぁ配達しました。

 ドニオスには、大人くらいの高さの、

 丸太の束を、まぁまぁ配達しました。

 後は、いつも通り、まぁまぁな量でした。

 そんなにたいへんだとは思いませんが、

 人の役にたっているなら、嬉しいです。


 少なくとも、数ヶ月前の私のように、

 なんで生きているのか、わからないような、

 そんな無意味な毎日では、ありません。

 世界がキラキラしていて、楽しいです。


 でも、私は、まだまだなので、

 頑張ってるアンティには、申し訳ないです。

 それをアンティに言うと、

 いやいや、すげぇ助かってるから、と、

 おべっかを言われます。

 アンティが好きです。


 旧い水の神様が起きるのは、

 ずいぶんと、延期になっています。

 ローザが、珍しく、

 心配そうな顔をしていました。

 身体を全て、つくりかえる必要があるそうです。

 たいへんなことです。

 中でも、血に該当する部分を、

 全て入れ替える作業が、

 ゆっくりやる必要があるために、

 予定より、かなり遅れています。

 でも、失敗する確率は、ほぼ無いそうです。

 なら、ゆっくりやった方がいいです。

 急いで失敗するなら、

 そんな悲しいことはありません。


 アンティは、今日もサラダに、

 砕いたクルミをかけます。

 カリコリして、美味しいです。

 アンティは、オニオンとキャロットの、

 おしょーゆが入ったドレッシングが好きです。

 私は、アンティが好きです。


 頑張って働いていると、

 丸一日、お休みがとれる日があります。

 そんな日は、アンティと一緒に、

 お昼まで寝てしまう時があります。

 そのような日の朝食は、

 アンティは私で、

 私はアンティで、済ませます。

 アンティが、好きです。




挿絵(By みてみん)


「にょんやぁー♡」

「くゆっ! くゆゆゆぅ!」

『 がるがるがるぅー♪♪♪ 』


「「……」」




 たまに、襲撃を受けます。

 何故、この子たちは、

 わたし達のまわりで遊ぶのでしょうか。

 まぁ、良いでしょう。

 今日は、ぷにぷにのガルンにお尻を登られ、

 カンクルは、背中をコショコショしてきました。

 アンティと私は、感覚が繋がっているので、

 腰が、ビクゥッ、と同時になってしまって、

 したたかに、ぶつけ合いました。

 ()()を、とは言いませんが。


 うさ丸は、尻尾に赤い歯車がついているので、

 たまに、背中のそばを通られた時に、

 それが当たって、ゾゾゾ、となります。

 なかなか、蛮勇な勇者です。

 足の方に来た時に、

 アンティと協力して、

 足で(はさ)んで、ベッドの下に転がします。

 アンティと私のチームワークは凄いので、

 片足ずつでも、お(はし)のようです。


 がしっ。

 すぅ──。

 ぽーんっ。



「にょんやぁああああああ♪」



 うさ丸は、これが好きなようです。

 困ります。


 すっかり、目が冴えてしまいました。

 目の前のアンティと、

 バッチリ、目が合います。

 今の私たちの間に、

 ヨロイも、仮面も、服も、空間もありません。

 ゼロ距離、防御ナシです。

 これは、戦争の予感です。

 実は、相討ちが大好きです。

 アンティが好きです。

 

 髪の毛が繋がってるので、

 呼吸のように、心を理解し合います。

 アンティの意思は、私の意思です。

 とても、安心します。

 他の恋人さんは、どうしているのでしょうか?

 言葉で、心を伝え合うのでしょうか。

 凄いです。

 私たちは、少し……反則です。

 たまに、本当に境い目が、

 分からなくなる時があります。 

 そのような時は、たいがい、

 ふたりとも、失神しています。

 神様が頭の上にいるのに、

 なんか、変な感じです。



 コンコン、コンコン。



 部屋が、ノックされたので、

 実は二人で、かなり驚きました。

 ここは、40メルトルテの高さの家で、

 誰か近づいてきたら、

 索敵デバイスで、必ず、わかります。


 クルルンベルが鳴っていないので、

 キッティではありませんし、

 ズシズシな足音が無かったので、

 ヒゲイドさんでもありません。



「「……」」



 コンコン、コンコン。


 アンティと私は、

 少しそのまま硬直しましたが、

 仕方がないので、

 戦争を回避することにしました。

 私たちが、渋々はなれると、

 透明の橋が、何本かできて、崩壊します。



「……どう思う?」

「ギルドの……誰か?」



 身体中の汗を素早く格納し、

 ヨロイを、出来るだけ音を立てないように、

 着込みます。



「「 チッ 」」



 同時に舌打ちをしたので、

 アンティと私は、顔を見合わせました。

 二人だけの、いい香りが格納されて、

 とても勿体無いからだと、

 私には、当然わかります。



「「……ふふ」」



 微笑み合い、キスをして、

 もう一度、透明な橋を崩壊させます。



 コンコン、コンコン。



 なんですか。

 なんなんですか。ぷんぷん。




「……はぁーい」

「……どなたですかー」




 アンティと私。

 フル装備。



 聖域の扉を、開放せしめん────!






 ガチャ、ぁ────、、、!













挿絵(By みてみん)


「「「「「「 ── 」」」」」」


「「  ──  」」





  う お ぁ 。





「──ご無沙汰しております。

 我ら、ブロンズ・ワークス 6名、

 貴女様方の下僕となるべく、馳せ参じました」







挿絵(By みてみん)


「「 ……、……、………… 」」








 ……?









────────────────────


  ドアを・・・とじますか? ◉▼◉


  ▼ はい

    いいえ

    


────────────────────







「「 ……、…… 」」





 ・・・パタ、ン……。








挿絵(By みてみん)


「「「「「「 …… 」」」」」」












いい天気(*´﹃`*).*・゜

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― 新着の感想 ―
[良い点] アンマイうらやま [気になる点] いらないなら僕にください。 [一言] 40メートルか…結構長いな。 よく躾の行き届いた下僕だ。 ホントにアンマイうらやま。 くださいくださいください…
[一言] ノッペラボー6人は寝起きに見るとキツイかもしれんねw
[一言] 役たたずみ塔の外観って初めてかな? 想像よりかなりそのまんま小屋が乗ってた
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