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フルーツ・クラッシュ

おまたんたん(●´ω`●)♪




        カ"    ク"


        ア"    オ"


        ア"    オ"


        ア"    オ"


        ア"    オ"


        ア"    オ"


        ア"    オ"


        ッ"    ッ"


        ッ"    ッ"


        ッ"    ッ"



        ■  ■  ■

        ■  ■  ■

        ■  ■  ■

        ■  ■  ■


        ●  ●  ●







 腹の底から震え上がるような声をあげながら、

 光と熱の道を吐く一対の少女たちを見て、

 至高たちは、

 自分たちの表情筋が()()るのを実感した。



 それは、"ドラゴンの一撃"とも、

 "天使の槍"とも(たと)えられたかもしれない。


 ひとつ確かなことは、

 この少女たちは。


 自分たちが、思っているより。


 遥かに。数段飛びで。

 

 常識という枠を、

 超越しきった存在だったという事だ。


 強いのだろうとは、思っていた。


 だが、その予想は。

 段違いのレベルで、

 想像の、遥か彼方を行っていたのである。




聖女:「……、……、……」


姉乳:「……、……、……」




 叫び声と閃光の道が、おさまるまで。

 目を丸く開き、息を、忘れるほどの。


 それほど、皆の中の概念を、

 破壊し尽くすほどの、力だ。


 もちろん、皆の回避は間に合った。

 幻影の猫たちが、随分と前もって、

 光の地図に、"消滅予測エリア"を、

 反映させたからである。




銃侍:「……、……、……」

萌殺:「マジ、かァ……」




 まるで神話のような。

 オトギバナシのような、その双閃は、

 巨大な異形の女神像の、胴と、脚を吹き飛ばす。


 これで、終わらないはずがないと。

 至高も、聖女たちも、思っていた。





金娘:『───、─、─、 ま だ だ ッ ッ !!!』


銀娘:『-----、--、--、 し ん で な い ッ ッ !!! 』





 蟹の、胴も、脚も。


 無くなったはずだ。


 だが、どうだろう。


 残った部分は、女神像のカタチ。


 それは、ヒトガタだと考えれば、


 まるっと、綺麗に残っていた。




幼官:「とまって、ない……」


妹乳:「浮い、てる……」


獣王:「ガォ……」




 およそ、100メルトルテの異形の女神は、

 上空を浮遊し、尚も進んできていた。


 それは、民を思うような、

 祈りのポーズ──。



 ──デッドラインは、近い。




金娘:『──うさ丸ぅぅううううううう!!! 攻撃しろぉおおおおおおおおお!!! 全力でだあぁぁぁあああ!!!』


銀娘:『----銀と雷で、、、焼 き 尽 く す ッ ッ  ッ !!!』



玉兎:『『 にょ──、やぁぁぁあああああああああああ!!! 』』





 恐ろしい攻撃が始まった。

 常識を無視する次元の、怒涛のラッシュが。


 金の少女は、追尾弾を射出し続けながら、

 巨大な黄金の両手で敵を殴り続け、


 銀の少女は、雷の羽根のようなものを、

 吹き上がらせながら、金属槍を撃ち込む。


 豪炎の鎧の兎は、轟音を響かせながら、

 空気が軋むような、ラッシュを叩き込む。


 ──破砕音。


 浮く巨大な甲殻の女神の。

 祈るようなポージングの。

 服の袖口に見える部位が。

 やっと、ひび割れ始める。




白童:「……、……、……」


熊神:「……、……、……」




 至高たちは、やっと理解する。

 軽口を叩いている場合では無かった。

 少なくとも、自分たちは。


 彼女たちのポジティヴに、

 乗っかっていられる立場などない。


 金からは、炎と光が噴き乱れ、

 銀は、体が凍結し始めている。


 あれが、後遺症の類である事を、

 誰もが、分かっている。




金神:『>>>はやく……はやく、テメェらも、攻撃してくれよ……っ! 今、この子らを助けられるのは、お前ら、だけだろうがッッ……!!』




 先ほどまでブチ切れていた神の懇願で、

 皆は、脇目も振らず攻撃を再開した。


 雄叫びなど無い。

 歯を食いしばるように、

 後先の事を考えずに、

 スタミナを無視して攻撃した。


 それは、入魂の奥義、というよりも。

 限界を超えた、作業のようであった。




旧水:〘++++++聞いて、当て込めたわ。敵の体力を表示できる! クラウン、分析して──……!〙


日神:『────:──……、分析完了(アナライジング)。』









  ■■■□□□□□□□□□□□□□□□


   ■■■■■■■■■■■■


    ■■■■■■■■■


     ■■■■■


      ■■






姉乳:「── 、…… 」




 敵のHPバーを見て。

 オシハは、明確に自分の心が折れるのを感じた。


 なんだ? アレは。

 あの……色が濃い所が残存体力、

 なのだとしたら。

 

 まだ、四……三割?

 あと、70パセルも、残っている。


 頭を殴られるような感覚は、

 オシハだけではない。




熊神:「間に合わねェ……」




 理解した。

 進行速度。今までの攻撃蓄積。

 地図上の防衛ラインまでに倒すことは。

 絶対に、不可能だ。


 心が折れても、尚。

 だが、止まる訳にはいかない。




旧水:〘++++++あきらめないで……。体力を削れば、勝機はある〙



白童:「は、は、は、は、は」




 負けると分かっていて攻撃を続けるのは、

 プレミオムズといえど、(こた)えた。


 敵のHPは、

 明らかに金と銀の少女たちが攻撃した時、

 少しずつ、少しずつ、減っていく。


 拡張された外骨格。

 どう見ても、おかしな形の頭髪と砲身。

 攻撃に特化させた、金と銀の、異形。

 人の形を、やめてまで繰り出す未知の攻撃。


 それにくらべ──自分たちは、なんだ?

 渾身の威力のスキルを放っても、

 1ドットも体力を減らせやしない。


 彼女たちの捨て身の攻撃だけが、

 怪異の体力と、至高の心に、

 少しずつダメージを蓄積させる。




熊神:「ぐ、お、お、お、お、お、── 」




 ──心の戦いであった。


 ベアマックスは、

 大地より限界を超える盾を召喚し、

 壁は、怪異の女神の前に立ちはだかる。




熊神:「も、もたねぇ。へし割られる──」


花狼:『『 ────クルォオオオオオオオオオオオオンンンンンン!!!!! 』』




 花の狼の王が咆哮すると、

 巨大な盾は結晶化し、強化され、

 異形は束の間、進行を停止する。




熊神:「──ここまで、おんぶにだっこ、なのかよ……!!」




 無力を噛み締めるという、

 久しぶりの感覚。


 失敗を、取り返せるならいい。

 だが、わかっている。

 背後の街。その先には──王都。


 今の敗北は、やり直せないのだ──。




 バキン、という、音がして。


 何かと見たら、


 異形の女神の袖口(そでぐち)が、割れていた。


 大きなダメージが、通ったのか?


 ──いや、違う。


 女神は、両手を広げはじめたのだ。




萌殺:「デビジョンが、くる」




 自分たちがクソだと痛感しているのに、

 そのチカラが半分になってしまったら、

 何ができるって、いうんだ?


 それに、唯一の活路である金と銀の少女が、

 チカラを半分に落としてしまったら?


 二回目には、四分の一?

 そして、八分の一?


 考えなきゃいけない。

 金と銀の少女の、チカラを、

 どうやったら、守れるか。



萌殺:「ディ、ディスペルを……!」

魔王:{{ ──ちがうだろ!! 攻撃しろ!!! }}


熊神:「くそおおおおおおおおおおおおおお!!!」




 黄金の義賊と、花の狂銀が、

 墜落していくのが見えた。




金娘:『 か、、、はぁ……  』


銀娘:『  ぐ、、ぅぁ、、…… 』




 炎と氷に(おお)われた小さな身体は、

 とうに、限界を超えている。

 崩れるように、堕ちていく──。





妹乳:「アンティぃい……!!! マイスナアァァ……ッッ!!!」





 甲殻の異形が、巨大な手をひろげ。


 さも、女神のようなフリをして、


 詠唱を開始する。



 ──もう、ラインは超えているのだ。






熊神:「とめろぉおおおおおおおおおおおおお!!!」


獣王:「ガオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」






 巨神の胸の中央に、


 オレンジ色の、光の玉が形成される。


 わかる。


 アレが、弾けると、


 勝機は、無くなるのだ。




 まだ、敵の体力は、六割はある。


 弱体化した自分たちに、希望は無くなる。





銃侍:「うおおおおおおおおおおお!!!」


萌殺:「あ"あ"あ"あ"ああああぁぁぁ!!!」





 (だいだい)の、膨れ上がる魔力。


 今にも破裂しそうな、誰も見た事のない魔術。


 それは──禁断の果実のようで。





 ────もう、遅いと、直感する。







幼官:「……、……」


聖女:「……ダメなの…………?」








 ────そして、すべてのピースはそろう。









兄猿:「ウッキイイイイイイイイイイイイイイイイ──!!!!!!!!!!!!!!!!!!」







 ──エックス。


 エックスのメガネの、アニキ猿。





 誰も、予想だにしない、援軍。



 巨大な、解き放たれた、バール。








兄猿:「──キエエエエエエエエエエエエエエエエエッッッ!!!!!!!」







 エックスのバルニキは、


 大きな(だいだい)の魔術を、


 殴り飛ばす。







 その、かっとばされた、魔術は。


 まるで大きな、


 " 柿 " に、見えた──。







 ──ぐぉぉおおおおおおおおんんん・・・!!!




 怪異の体力が、大きく変化する・・・!!







  □□□□□□□□□□□□□□□□□□


   □□□□□□□□□□□□


    ■■■■■■□□□


     ■■■■■


      ■■








姉乳:「大幅に……減ったわ!!」


熊神:「あのサルっ、デビジョンを……!! 敵に打ち返しやがったのかッッッ──!!?」





兄猿:「キアアアアアアアアアアアアアアアア──ッッッ!!!」





 神秘の魔法の初撃を、


 敵に打ち返すという荒業・・・!!!



 光を反射する、エックスのメガネ・・・!!



 六割の体力は、三割まで大きく減った・・・!!




 ここに来て、イチバンのダメージが、


 勇敢なサルの手によって、


 ぶち込まれたのだ──ッッ!!!






熊神:「だが……!! まだ、三割も、ある……!!」





 弱体化は、まぬがれた。


 だが、次は……!?



 次の詠唱までに、


 残りを、削り取れるのか────……!?






 そして、水の旧神は、


 だれも、意味の分からない事を、


 言うのである──────────。










旧水:〘++++++ ── 勝  っ  た  !!! 〙

 






 

バルニキやるやんけええええええええええええぇぇぇ!!!


(ง°`ロ°)งふおおおおおおおおおおお!!!

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― 新着の感想 ―
アルティメット★猿かに合戦!!!!!✨www
[良い点] バルニキイケメン杉 もっとだ、もっとカコイくなれ・・・ [一言] 脳内でくいくいさんの「勝った」が榊原良子さんの声で再生されましたねぇ! OVAデビルマン妖鳥死麗濡編のwww
[一言] ああ・・・ヒゲイドさんがハゲイドさんになっておられる(ないない
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