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トリイカノン さーしーえー

おまたんたん(●´ω`●)♪

(^_^;)なぜか能やら狂言みたいなノリ。





           ⛩


        ⛩  炎  ⛩

           武

        ⛩  聴  ⛩

           命

        ⛩     ⛩

           無

        ⛩  知  ⛩

           成

        ⛩  侍  ⛩       


           ⛩


 


       



「ぅ……、ぐすっ、ぇ……」





  



           ⛩



 夕 の 陽 沈 む   日 が 燃 ゆ る


 連 な る 鳥 居   照 り 揺 ら ぐ



 潜 り 登 り て   そ の 頂 に て


 童 は 今 宵 も   泣 き に け り



 朱 の 賽 銭 箱   背 も た れ に


 幼 き 震 え は   鈴 音 の 如 く 


        

 子 の 泣 く 姿   耐 え 難 き に


 と う と う 主   い で に け り

    




「ずずっ……、ぐすん……」


『── そこな なれー 』


「ふぐぅ……ぅ?」


『 そこな なれー これー 』


「……? だれ……?」


『 よこみろ よこー 』


「……? ──わっ!!」





           ⛩



 逢 魔 が 刻 に   現 る 怪 異 に


 嘆 き を 忘 れ   驚 き 見 上 ぐ

 


 声 は 確 か に   女 の 様 だ が


 異 形 の 姿 が   混 ざ り け り





『 なれは なんじゃー まいにち まいにち めしどきに ひとの いえさきで なきよってー てまえが どれだけ ぽでぃしぶ しんきんぐ でも さすがに きーが めーいーりーよーるーわー 』


「い、家先……? あなたは、この華音神社に住んでおられるのか……?」


『 なごうなる とうぜんじゃー 』


「な、なんと罰当たりなっ! 神社は神の御座す場所ぞ!」


『 こっちの せりふじゃー ばかたれー なれ なは なんというー 』


「た……種貸(タネガシ)火縄(ヒナワ)と申す……」


『 ひなわ となー かわいい なまえー 』


「ぬぬっ!」


『 ひなわ とやらよー おまえの おんまえは " がんぜる " なりー 』


「が……がんぜる?」





           ⛩



 異 形 の 火 姫   隣 に 腰 掛 け


 童 の 駄 々 事   聞 き に け り



 髪 長 の 子 の   両 の 腕 に は


 傷 を 隠 せ し   白 き 巻 き 布





「馬が暴れて……腕が……事故だったのじゃ……。この様な子の時に、両の腕を傷めては……もう、刀はあきらめろ、と……そう、言われたのじゃ……!」


『 そのようなー ちいさき からだでー いさかいごとの なやみを するかー 』


「この身は、種貸家の跡取りなり……! 武を取れぬ子に……誰も見向きなどせぬ……。うぅぅ……」


『 なくな なくなー ちいさき ものよー なにを きにする ことがあろうぞー かたな が すべてで あろうはずなしー よは ひろくー ことわりは あまたー 』


「そのような……なぐさみは要りませぬ……」


『 きかんかー かたななんて しるかー おんみ たてまつらるるはなー かたな つかわず ぶこう にてなりー 』


「武功……!? で、では──!! そなたは、華音神社に祀られし、武神の一であられたか……!」


『 さようじゃー ふっふーん ちくしょう ひめ でー がくなど ないがー いくたの えがおを まもりけりー 』


「おおっ……!」




           ⛩



 語 る 炎 武 は   胸 を 張 り て


 慎 ま し く は   あ っ た と も


 怪 異 の 如 く   恐 れ は 失 せ


 童 は 武 神 に   頼 み け る や





「お、お頼み申す……"がんぜる"殿! そなたは武の神の一であろう! この腕でも使うるような、戦力(いくさぢから)を与えてたもれ!」


『 ぬぬー かみ とは いうがー それほど でもないー まことの ひかみ しを つかさどる ものなりー 』


「よっ、よう、わからぬ! 後生一生のお願いじゃあぁ……! このまま、哀れられ行く日々……もはや耐えられぬのじゃ! 武神姫様のお力、どうか、与えたもれ……! うわぁああんん……!」


『 なくな あほー こまったなー むむむー 』





           ⛩



 炎 武 の 姫 は   思 い に け り


 こ の ま ま 童   毎 夕 夜 泣 き



 堪 ら ぬ 御 身   溜 め 息 吐 息


 致 し 方 無 く   決 め に け り





『 わかったー " とりいじゅう " を かしてやろうー 』


「と……、" 鳥居……じゅう "?」


『 さようじゃー じんの ちからやどり いのち もやし たてまつる だん となすー 』


「暖と茄子……??? よ、ようわからんのぅ……」


『 ときに ひなわー なれの いのちは なんじゃぞいー 』


「が、がんぜる殿! よう、わからん!」


『 なれの もやす いのちを きめよー なければ とりいは つかえぬぞー 』


「む、むむむ……? よう、わからん。ようわからんが……母上は、"髪は女の命"と言うておったぞ!」


『 な なんとー それは はつみみ なりー 』


「まだ、この髪は削いではおらぬ……これでは、いかんのか?」


『 ふむー うつくしき あめくろの かみよー かみもゆ かー ひびきもよいなー よかろうぞー 』




           ⛩



 無 知 な る 姫   幼 な 子 信 じ


 炎 砲 二 丁 を   授 け た も う



 御 社 の 鳥 居   ゆ ら ゆ ら と


 ま る で 笑 う   煌 め き か な




『 ひなわ よー とりいの みちは かみの みちー ちからなき うで とおしたならー ひづつみ となり ちからと なろうー でもなー とりい すべてを こえては ならぬぞー かみが ふえては おこられるー 』


「ち……宙に、小さな鳥居がふたつ、浮いておるっ!? こ、こ、ここに、両の腕を突っ込めばよいのか!?」


『 そのとおりじゃー ふふふー ひなわ よー てまえ と おなじく ぶの ひめと なるやも しれんなー 』


「む……?」


『 せいぜい きばれよー それは いのち つかう ひの ことわり の ちから なりー ちいさな ひめよー ゆめ わすれるでないぞー 』


「そ……それは、かしこまったのだが……。がんぜる殿よ……」


『 なんじゃ ひなわー 』


(それがし)は……男子(おのこ)であるぞ?」


『 ・・・ 』


「・・・」


『 ば  ば か な あ あ あ あ あ ー 』


「ばっ、馬鹿ではない!」


『 そ そのような かわいい かおでー 』


「か、可愛くなどあらぬぞっ……!?」


『 そ そ そんなにも ながき かみ で なんと ほざくかー せめて ことば に ござる を つけよー 』


「ご、ござる……とな?」


『 あ なれー おなご で ないならー いのち は かみ では ないでは ないかー 』


「!!」


『 おのこ の いのち は なんじゃぞいー そこに ついとる またんき かー 』


「 わ────っ!! 」


『 ま まてー にげるな あほー 』





           ⛩


 炎 武 の 導 き   無 知 相 成 や


 火 縄 は 砲 を   賜 り 受 け る



 子 の 力 見 た   当 主 は 歓 喜


 社 を 壱 よ り   磨 き 祈 ら ん

 


 無 知 の 炎 姫   文 句 募 る が


 清 き 住 処 に   飲 み 込 め り







 火 縄 の 若 は   か み も ゆ ぞ


 女 子 の 様 に   伸 ば し け り


 鳥 居 潜 れ ば   火 炎 の 御 腕


 悪 鬼 を 貫 く   武 と 成 れ り 





「髪を……髪を伸ばさねばならぬで、ござる……!! まるで、女子おなごのように……! ながく……!!」

           








  ⛩  ⛩  ⛩  ⛩  ⛩  ⛩  ⛩








「──たまには短く、切りそろえたくも、なるでござるが──……」


[ GHHHAAAAAAAAAA──!!! ]



「──敵様が、千の化け蟹とあらばなぁ」





 十重ねを生きた若。


 御身、疾風の如く。



 舞草、軌跡を描き。


 突、炎は顕現せり。



 左の腕前、鳥居有り。


 右の腕前、鳥居有り。




 筋の切れし腕、鳥居に通らば、


 若の髪尾は、発火せり。


 砲は、一体なりや────。






[ GTTTHGGG・KHHHAAAAAAAAAA──!! ]


「 ── 御免 」






  ガチャアアアんん・・・!!!


  ダ ダ ァ ン ン──・・・!!!





 ──怪異、


 炎髪の前に、穿(うが)たれり。





「……まだ、ボウズには成りとうないが、致し方あるまい」





           髪

           燃

           ノ

           若

            `

           銃

           ノ

           化

           身

           ト

            `

           成

           ラ

           レ

           タ

           リ

            ゜






挿絵(By みてみん)


「 ヒナワ・タネガシ、、、推して参るッッ!! 」







((o(。>ω<。)o))

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『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
[良い点] ヒナワさん、坊主になりそうなら金玉捧げなさい。 アンティも確か、命の代わりにソルギアの炎を捧げてたような… [気になる点] ヒナワのTS物語 [一言] 男の娘ヒナワににこやかに引かれなが…
[良い点] こんな可愛い子が女の子のはずがない!…ついてるか確認しなきゃ(*⊙д⊙*)ハァハァ 火姫、まことのひかみ、しをつかさどるもの…。がんぜるって、もうあのプリン大好きっ子じゃん ライトランの戦…
2020/05/10 10:06 ズブロッカ
[良い点] タネガシヒナワ、種貸火縄…火縄銃だ(•'-'•) 銃の弾とかは貰ったけど、撃つ為の火は髪で代用してるんだ。(それって、なんてゲ○ゲの鬼太郎 いつかハゲ坊主を見る時が来るのかな?
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