アンマイプロデュース さーしーえー
まーた変な話かいた(✽︎´ཫ`✽︎)
……。
えー……。
アンティです。
横に、嫁もいます。
木の上から、見守っています。
隙あらば、狩ろっかなーとか思ってた、
おサルさんの、魔物くんですけんども──。
どうして、こうなったのでせぅか……。
「が、がんばれ……、がんばれ……!」
「ま、まけるな……、まけるな……!」
「ゥッキ……、ウッキキ……ウッキャー!?」
ズルッ、────でーっん!!
「「あぁーっ……!?」」
また、木ぃから、落ちちゃった……!
「ゥ、ウッキキぃ……」
「ま、また木に向かっていく……!」
「ぜんぜん、あきらめないよ……!」
さっきから、
ずっと木登りの練習してらっさるわ……。
な、なんだ、
このキモチはぁぁ……!
『────むぅ……。
────私のデータ=ライブラリには:
────バールモンキーという魔物は:
────身体に─1本:ないし2本の:
────金属硬化部位があると:
────記載されています。
────なのですが……。』
『>>>左手、右手、尻尾……。
>>>スロットなら大当たりだな……。
>>>全部バールになっちゃってるのは、
>>>かなり珍しい個体だろーねぇー』
〘------おサルの木登りムリゲーとか;
------中々;泣ける話のんなぁ……☆〙
〘#……いや、そのムリゲーを、
#……開発した一人が、キミだろう……。
#……うーむ。実に健気だな……〙
「ウッキィ……!」
「ま、まだやる気だわ……!」
「私、サルなめてました……」
もうコレ、子を見守る母の心境っすわ……。
あきらめん魂が、すげぇっす。
正直、泣けてくるっす……。
「私も学校じゃ、落ちこぼれだったかんなぁ……なんか、共感がヤバいわぁ……」
「こんな風に生まれた自分を呪わず、あきらめない者に……神の祝福を」
「ゥ、ウッキキ……!」
あぁ……木の幹に、
上手く右手バールが刺さらねぇ……!
『>>>バールの先のトンガリが、なんっか丸いんだよなぁ……』
〘#……うーむ。まだ子供なので、成長していないのではないか?〙
2メルくらいまでは、
頑張って登りよるんだけどなぁー……!!
3つのバールを使って、
必死に、木の肌にしがみつく……!
「ウッ、ウッキキ……! ウッキキ……!」
「いけ……! アンタなら、やれるわ……!」
「えぐるように、木に突き刺すべし……!」
──……ガッ、ズルっ……!!
「──ウッキャーッッ!?」
「「──ああっ……!?」」
──ガッツンッッ!!
うわ……っ!?
頭から落ちたっ……!?
「だ、ダメだ──……!」
「……──見守り中止ーっ!」
こりぁーもう、ほっとけんっ・・・!!
木の上から、マイスナと飛び降りる──……!!
キィィィィィイインン──・・・!!!
ギィィィィィイインン──・・・!!!
「ゥキ……、──ッ……!? ゥ、ウキャッ……!?」
ピカピカの娘二人を見たチビザルちゃんは、
そーれはそれは、めっちゃ驚く。
「ゥ、ウギャ──ッッ!?」
「待て。怪しい者ではないっっ」
「逃げるでない。傷を見せよー!」
ザッ……!?
──────キィィイン──!!
──────ギィィイン──!!
おサルの逃げ道に瞬時に先回りし、
両腕のバールを私が。
尻尾のバールをマイスナが、
それぞれ持って宙に持ち上げる。
バンザイおサル、ゲッチュだぜ──。
「──ゥ、ウッキャアアアア!!?」
こりゃ、ジタバタすんにゃ……!
うわっ、ホントにバールだ、かたーい……。
「だ、だいじょぶだから……マイスナ、やっちゃいなさいっ!」
「安心せよ……痛みなど感じぬうちに、終わらせてやる!」
『>>>まーたー。魔物とか助けちゃってぇー……』
〘#……マイスナよ。それでは、まるでトドメのようだ……〙
ローザの体流から精製された、
小さな、輝く白い羽根たち──。
まるで、聖なる蝶々みたい。
「ゥ……ウッキャ……!?」
おサルのスリ傷とたんこぶは、
あっという間に、完治する……!
〘------終わったのんよぉ──☆
------あんまり情を移さん方が;
------いいと思うけどのんなぁ──☆☆〙
うっしぇーぞ、せいれいおーぅ。
頑張ったヤツにゃ、救いをお届けするっ!
それが、見届けた義賊の、
心意気……!! ってもんよぉ……!!
「ゥ……ウッキャー?」
「お前はがんばった。リンゴを食べろ」
「ふっ……釣りはいらないぜ?」
「……ウッキキ?」
チビおサルは、
まだ警戒していたようだけんども。
コガネリンゴは、かなり好きなようで。
私たちを見ながらも、
プレゼントしたリンゴを食べ始めた。
──ブッシュー。
──シャクシャクシャク……!
おぉ……なるほどぉ。
尻尾のバールで突き刺して、
口に運んで食べるのか……。
よかった……。
両手がバールでも、
お食事の作法は器用にこなすみたい。
「がんばった。アンタはえらい!」
「いつか、貴殿が天下人じゃ!」
「シャクシャク、ごくん。ゥ、ウッキ……?」
しかし……ふーむぅ。
エルの字に曲がった、金属の両腕、か──。
「クラウン。この子の両手、調べてくんなぃ」
『────ふふ:言うと思いました。』
クラウンがスキャンすると、
両腕のバールの先には、
神経や流路が通ってない事が分かった。
という事は──ですねぇ……。
カスタマイズしても、痛くないよね??
「──マイスナ、やっておしまい」
「──がってんしょうちのすけ」
『>>>さっきから、なんのノリなのさ……』
〘#……箱庭の居間にある昭和テレビで、時代劇モドキでも見たのではないか……?〙
おサルさんの、魔改造を開始する。
とりあえず、エッジ効かそう。
──ジャキーン。
「ゥ、ウッキャー!?」
ええやんけ。
「おーし、それで登ってみな」
「先、ちょっと危ないかな?」
私が後ろから抱きかかえて木に近づけると、
おサルも意図を理解したみたいだ。
「──! ゥ、ウッキキィー!」
「そうだ、いい目をしておる」
「さっきより、ちゃんと木に刺さってるよ!」
──ガッ! ガッ!
──ズルッ!
「──ウキャッ……!?」
「「──おっとと……!」」
受け止めた。
ええぞ、これが第一歩じゃい。
ここから、三人で力を合わせ、
さらなる両腕の改良を試みる。
子ザルが地面の砂にデザインを描き、
それに私とマイスナがイチャモンつける形だ。
「ウッキキー、ウッキキウッキキキ!」
「なるほどぉ。つーか、も、バールじゃなくてよくなぃ?」
「キバみたいなカタチの方がいいかなぁー!」
「ウッキキ……! ウッキキキ……」
「いや、それは……ちょっと細すぎだわ、針じゃん」
「爪、もっと増やしてみよっかー!」
『────マジックハンドの設計図を試作。』
『>>>ツルハシとかどうよ』
〘------チェーン発射機構とか;つけたらどーのん☆〙
〘#……ワイヤーで巻き上げる形など趣がある〙
『C2:仕込み刀とか、どーですかみゃ!?』
『C7:にゃーに言ってるにゃ……そこは隠し銃にゃろ!』
ミャーツとニャーナは、
お互いに張り手、食らわしとくよーに。
紆余曲折の末に、
とうとう、一つの集大成へと、
私たちはたどり着くのであった。
「ウキィー?」
「ええやないの」
「わー! かっこいいねー!!」
合金両手クロー装備の、
イカしたおサルが爆誕した。
『>>>……これ、大丈夫か?』
〘#……小猿の可愛らしさとの、ギャップが何とも言えぬ……〙
刃物を扱う先人として、
小さな挑戦者に教えを解く。
「いいか、サルよ……それは人を傷つけるクローじゃねぇ……」
「未来へと進むための、ココロの武器だー!」
あっ、マイスナ! 私がせっかく……!
カッコイイこと、言う気だったのにぃー!
「ウッキィ?」
「ふ、ふん……! あとは、じっせんあるのみ!」
「いけっ! クロウザル!! あの木は、おまえの最初のエモノだー!」
マイスナさん?
苦労猿って……可哀想じゃね?
「ウキッ! ──ウキャァ!!」
──ザッシュ……!!
──ザッシュ……!!
「ぉっ、おっ! ええぞ、サル! いけてるわよ!?」
「振りかざして、刺すべし、刺すべし……ッ!!」
「ウッキキー!」
ズシュゥウアアア・・・!!
・・・よじよじ。
おっ……おっ!
いける、いけてるわよ……!
10メルは登ったわよねっ……!?
ふっ……。
これで、お前はもう、
一人前のサル──「ウキャー!?」
──あっ、落ちたわ。
──ガッシィ。
二人で受け止める。
「ふっ……あとは、練習あるのみよ!」
「おヌシの"登り道"は、今、はじまったー!」
「ぅ、ウッキャぁ……♪」
──ぐてーん。
「「 えぁっ……!? 」」
私とマイスナの腕の中のおサルが、
急にダランとなった……!?
どっ、どうした、おサル……!?
「ウッキィぃ……Zzz」
「……寝とんな」
「疲れたんだねー」
うーん。
この寝サル、どうしよか……。
『────:一応:指摘しておきますが:
────バールモンキーが単体で行動するのは:
────珍しい現象だと予測します。』
「えっ、迷子かもしんないってこと?」
「お母さんザルとか、どこにいるのかなー」
こ、こまったな……。
今から、サルファミリー探すか……?
〘------だから言ったの──ん☆
------あんまり干渉しちゃダメダメのんっ☆〙
「んー! ンなこと言ったってねぇ……! もう、ガッツリ手ぇ出しとるし……」
「お手手、改造したったし」
「ウキーぃ……Zzz」
「「 ど、どうしよぅ…… 」」
寝ぼすけクロウザルを抱っこしたまま、
あたふたしていると────……、
──── ザ ン っ ・・・ !!
「「 ── わ っ ── ッ !? 」」
誰 か が 、
近 く に 、
着 地 し た …… !?
「「 び っ ── 」」
──── く り 、
し た ぁ ぁ ──・・・ !
「ぇ、ええと……?」
「だ、だれ……?」
「…………」
数メルトルテ先に、
いっきなし、着地したのは。
どうやら……男性の冒険者みたいだ。
長い、武器みたいなのを持っている。
長ズボンをはいていて──上半身は裸……?
鍛えられた筋肉が、ここからでも見えた。
頭に、バンダナみたいなのを巻いてるわ。
背ぇ、けっこう高いな……。
「…………」
「えっ……と、アンティ……?」
「あ、あの……! あっ、このサルは、ちょっとワルいヤツじゃないというか……」
「ウキャー……Zzz」
突然、現れた、男の人──。
そして──、
『────……アンティ。』
この後の、黄金夫妻の語るセリフに、
私たちは────……。
『────アンティ……。
────目の前の対象は:
────人間では:ありません。』
『>>>──ッ……!!
>>>" ナガモノ "の──武器だ………ッ!!』
「「 え……? 」」
────少々、キモを冷やすのだった。
∑(๑ºдº๑)!!?










