おふたり不仲説
たまに鬼連投すると、
心配の声が聞こえるんだよなぁ……(^_^;)(笑)
ま、コミック版2話の公開記念ということで……?
「あのー。昨晩、何やら酒場にて騒ぎがあったと聞いたのですが、お姉様方……何か御存知でしょうか?」
「し、知らんっっ!!」
「ななななんの事かなー?」
「にょきっと、にょんにょんにょ!」
「くゆっくゆくゆゆー♪」
「……」
何じゃい、聖女よ。
義賊の言うことが、信じられぬか。
「──もぅっ! 何故プレミオムズが集結している事を、私に隠すんですかっ!」
「リビ、きさま。試しやがったな」
「知ってるのに聞いたなー!」
「いやっ、私、聖女ですけど、ギルマスでもありますからねっ!?」
そーでした。
水晶球ってやつに、連絡でも来たのかな……??
「そりゃ、お姉様たちには感謝はしておりますよ……? 昨日のアレコレも、それはそれは素晴らしかったですし……ポッ♡」
「……今夜泊まる時は、全ての覗き穴を塞いでやらぁ」
「リビっち! 覗きは、メッ、だよ!」
「──えっ!? じゃあまた、目の前でシて下さるのですかっ──!? ひゃっほぅ♡ わーぃ♡」
「この口かぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!」
聖女のほっぺたをグネグネして、
教会を出た。
「まさか、聖女をシバく立場になろうとは……」
「リビっちと、仲良くなったもんねー!」
ある意味、私らの最大のヒミツがバレとるかんな……。
ま、こちらも最大の性癖を知っとるけんども。
なぁにが、「結婚式はいつですか!?」じゃい。
もう済んでるっつーのっ!!
『────昨晩の件:申し訳ありませんでした……。』
「ん! いやいや、クラウンのせいじゃないっつーか……。うーん、あの神官さんの服、思ったよりヤバいシロモんだったみたいねぇ……」
ヒキ姉に教えてもらった分によると。
あの神官服、えっらい偉い神官さんの部下が、
着るのを許されるモンだとか……。
「なして、マザー・レイズ様はァ、んなレアな服を私たちに……」
「ま、マザーは私たちを助けてくれたよ!?」
「うーん、そうねぇ……。だからこそ、理由が気になんだけど……」
『>>>好意のようなものは、確かにあるんじゃないか? 揉み消してくれてんのは事実なんだし、まぁ……気になるのは分かるけど』
「よく言うわよアンタ、こっちは昨日、プレミオムズ大集合だったのよぅ? よっく信じてくれたもんよ。直接、マザーから貰ったって……」
まさか、全員でホールエルに夏休みに来てるとは……!
エコープルちゃんまで居たじゃないの!
昨日、寝起きで囲まれた時は、
冷や汗ベッタベタだったわ……!
ま、まぁ、個人的には、
ゴウガさんとエコちゃんが、
打ち解けたみたいで良かったけどね?
普段なら肉まんやらハンバーグやら、
投げるガキンチョがいたら、
確実にシバくんだけども。
ゴウガさんはその……ぜったい落とさんし。
「あぁ、そうだ……。シーニャから通信が入ったって、本当なの?」
『────肯定します。
────短い文章なのですが:
────今朝方に受信したようです。』
「見せて見せて!」
──ヴォン。
────────────────
なんか ねむくなって
ちっと 事故ったにゃー
エンジンしゅうりしてから
かえるから ちょっとだけ
おそくなるにゃ
しんぱいしなくて へいきにゃ
くいくいさんも いるにゃ
────────────────
『>>>よくわかんないけど、居眠り運転なんじゃないか……?』
〘#……これは……昨日の"睡眠のジェム"の影響を受けていたのではないか?〙
「あっやー……。マジで私ら、ジェムに弱すぎんじゃない?」
「あんなにすぐ、眠くなっちゃうもんなんだねー!」
『────生存は確認できたので:
────それは良かったのですが……。』
〘------この;くいくいさん;
------ってのが;よく分からんのんなぁ──☆☆☆〙
「私も分からんわーい」
ま、元気そうで良かったわ。
まったく、何処まで旅に出てんのよ、
我が家の可愛い半裸ネコは……。
『────……。』
「……? どっしたクラウン。やっぱりシーニャが心配?」
『────! い:いえ……あの。
────実は:睡眠のジェムの効果は:
────私にも適用されていたのですが……。』
「ほぅおぉー……」
『────その時に……何やら:
────重要な夢を:記録した気がするのです……。』
「ぇ、えーっと……。夢を忘れちゃった、ってこと?」
『────そう:なります……。』
……ふふ。あんたは。
こないだ、義賊サマに抱かれたと思ったら。
やたらと乙女チックになっていくわねぇー!
「あんたのそゆとこ好きだけど、夢って、そーいうもんよ?」
『────は:はぃ……。』
『>>>夢か……。記憶にバックアップは、されないのかな?』
ホールエルの街を歩いていると、
目の前に、山脈が見えた。
「はーぁい♪」
「奇遇ですね」
「……」
「……」
おっぱい山脈である。
効果音でいうなら──。
──どどぉおん!! ──どどどぉんん!!!
である。
周りの男の人が、全員、見てるわ。
でやんでぇ、ちくしょーめ。
「星の重みに抗うがいい」
「……狂銀ちゃん。それ、挨拶?」
マイスナ、やめぃ。
昨日、一緒にハンバーグ投げた仲でしょう。
しばらく、山脈と共に歩く。
「じゃ、オシハさん達も、薬草の調査に?」
「つ──ん!」
「な、なんすか……」
「ほ、ほら……"オシ姉"って呼んでほしいんですのよ……」
「ぬなっ……」
「お姉さんおっぱいは、わがままだなぁ」
「あら、おっぱいはワガママなものよ?」
「何の話してんすか……」
「アンティのは、そんなワガママじゃないよ!」
「マイスナ、シャラップ」
「ははは……。アンティ、盗賊団とやらと、接触はしたのですか」
「えっ、ま、まさかぁ! まだ南東の森は調べてないのよ……」
銅の刑死者の皆さんには、
ガッツリ会いましたけどねぇ……。
「んじゃ、いちおー私たちも、別々に調べてみっか!」
「──! オシハさん達も、森に入るんですか?」
「つ────ん」
「えぇ──……」
「ワガママおっぱいめ」
「お姉ちゃん……。ベア殿以外は、聞き込みと森への探索を行うつもりだと言っておりましたわ」
「? ベアさんは、どしたの?」
「……昨日のお酒が、まだ抜けないんですのよ」
あぁ……。けっこう飲んでたような気が。
しまった……私らも途中から楽しくなっちゃって、
迷惑かけてたかも、だかんなぁ……。
「エコープルは、ユユユとマジカと留守番よ。護衛も兼ねてね」
「護衛……ですか。エコちゃんって……もしかして偉い人?」
「そりゃー、審議官の中では優秀だからねー。あの子も色々大変なのよ」
へぇー……、そうなんだ。
……審議官って、どんな仕事すんだろ。
可愛い女の子にゃ変わりないのに。
あ、だから大変なのか……。
「今夜も一度はリスクの爺さんの薬屋に集まるわ。てか、聖女の教会に泊まってるって、本当なの?」
「──!! なんで知ってるんですか!?」
「いや……そこらじゅうで噂になっていましたよ……」
「リビっち、有名だなー」
いやだぁぁぁ……。
私はただ、性癖を知っただけなのにぃぃぃ。
「よく、泊めてもらえたわねぇ……。私たちじゃ、絶対ムリだわ」
「? そうですか……? 二人で行ったら、会ってはくれると思いますよ……」
「……? そうなの?」
「……? 何でですか?」
……百合性女だってことは、言えにゃいかんなぁ……。
「まぁ……ダメだと思うわよ? マザーと仲が、あんまりよろしくないからねー、あの聖女ちゃんは」
「私たちの、育ての親ですからね。マザー・レイズは。私たち姉妹が嫌われるのは、その件もあるのですよ」
「「──!!」」
……、……そう、なんだ。
「……なんで、リビっちは……マザー・レイズが嫌いなんですか?」
「ちょ、ちょと、マイスナ……」
「「 ! 」」
あんまり、突っ込んで聞かない方が、
いい話題じゃなーぃ……?
「ふふ……。まぁ、マザーが"国造りの偉人"だって所はあるんじゃない? 位は、正確には聖女ちゃんの方が高いけど……実際の信用度とかは、マザーがダントツだもん」
「それに、あの二つ名もあるんじゃないでしょうか。モロ被りですし──……」
「「……? もろかぶり?」」
「あれねー! はん、マザーの若い頃の二つ名のひとつは、"幻影聖女"って言うのよ」
「「 ! 」」
「それに対して──聖女リビエステラの引きこもり癖についた二つ名が、"幻の聖女"ですわ──」
「ぁ、あー……」
「……なん?」
「ほら、モロ被り。だけど──」
「ふふふ。似てるけど、片方は……かっこ悪いでしょう?」
そりゃあ……、引きこもりのあだ名が、
大司教さまと比較されりゃーねぇ……。
「べっくしょーい!!! な、何かしら……夏風邪かしら?」
「にょきっとにょんにょん!!」
「くゆー!!!!!」
うさ丸、しぶきくらったんじゃ……(´^ω^`;)










