表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/1216

スパ────ン!!! さーしーえー

前話の最後、少し書き足しました。

ごめんね。

(*´﹃`*)

 

 え、ちょ、なんで?




「「「捕まえろ────!!!!」」」

「ひっ! ぃいびゃあああああああ!!!」


 ────ドダダダダダダダダダ!!!




 超、武装した人たちに、めっちゃ追いかけられてるんですけど────!!!




「「「「「まぁぁてぇぇええコラァァ!!!」」」」」

「いぎゃぁぁああああああああ!!!」


 待つか、バカあぁぁぁぁあああ!!!


 こわいこわいこわいぃ!!!

 なんでなんでなんでぇ!!?


 私が何したってのさぁぁ!?

 いや、確かに有名な盗賊さんのカッコしてるけども!!!


 うわっ!

 何あの人!

 体、デカっ!!

 顔こわっ!!

 ハンマー持ってるやないの!

 普通のひとじゃないわ!!!


 うーわわ!!

 あの人何!

 両手に石持ってる!

 うわぁ! 投げた!

 ちょ、何すんよの!!

 そんなの当たったら痛いでしょ!!


「くそっ! あいつ、はえーぞ!!」

「仕方ねえ! 弱いの一発当ててやんな!」

「よしきた!!」


 なにがぁ、よしきたじゃああああああ!!!!!

 いたいけな15の乙女を集団で追いかけくさって、あげくに一発当てるだあぁぁぁぁああ!!!?

 お前らに、人を(おも)いやる心はないのかああ!!

 つーかてめぇら、さっきから、すでに石やら枝やら投げてやがんだろがぁぁあ!!!


「──ウィンドブラスト!!」


 うおお! 風の塊がきたっ!

 葉っぱ巻き込んでグルグルしてる!

 ひぃい! 避けても髪が、髪が巻き込まれる!!

 お母さん! 髪切っていいですか!?


「ファイヤーボール!!」


 ば、ばかやらう!!

 弱いの一発っつったって、

 それ、火の塊じゃねぇかぁぁああ!!

 乙女に気安く当てていいモンじゃねぇだろおお!!

 うぁぁばか、連発すんじゃねぇぇええ!!!


「すげぇ……ことごとく避けやがんな……」

「この速さで息が切れないなんて、た、大したモノだわ……」

「こっちの息が持たねぇ! おい、お前あれやっちまえ」

「よ、よしきた!」


 だから、よしきたじゃねぇよ……。

 ちょ、ちょっと! 何、長めの詠唱してんのよ!

 ちょっとカッコイイじゃないの!

 魔法使えない私への当てつけ!?

 おいコラ、こっちに手ぇむけんじゃねぇ!


「──ガイヤウォール!!」


 ────コゴゴゴゴ!!!


 う、うわあああ!!!

 ちょっと先の地面が!

 どんどんせり上がっていくぅぅうう!!

 な、なめんなぁぁあああ!!!


 ぎゅういいいいいい───ん!!!

 しゅぱぁああ───────ん!!!


「「「なにぃ────!!?」」」


 きゃ──きゃっきゃっ!!!

 どぅんなもんだぃ!!

 食堂娘のガッツをナメんなよ!!

 こちとら10メルの崖を飛び越えたりしとんのじゃ!!

 こんな壁、朝飯前なのよ────!!!

 もうお昼ご飯たべたけどね────!!!


 壁を登って、後は着地するだけ!

 けっこう高かったわ!

 今、8メルくらいから落ちてるわね!

 ん? んん? あれ何だ?


 落下地点を囲むように、魔法使いのお姉さんたちが、円を作っている……。


 おわぁ、めっちゃ光って見えてます……。

 もちろん仮面ごしに……

 てことは……。


「「「「「ソーンウィップ」」」」」

「捕まえる気満々だぁぁああ!!!」


 5人の魔女から生み出される、茨の蔦!

 だから15の乙女に茨とか無いから!

 あんた達の道徳心はどうなってんのよ!


「クラウン!! 横回転!!」

『────姿勢制御。』


 片足を横に出し、回転を始める身体。

 マフラーが、風車のようにまわる!

 ブーツには、回転する刃を展開っと!


 地面に降りる頃には……!


「「「な……!」」」

「「そんな……!」」


 ────茨はバラバラですよ──だ!!


「ばいば────い♪」

「「「「「ふんぬぬぬ……!」」」」」




 きゅいいいい────……

 ドドドドドド……


「しかし、しつこいわね!」

『────敵対勢力:84を突破』

「うぎゃああ! なんで、こんなに! というか、なんで私、追われてるのよぉ……」


 あ、まさか……。

 バレたのか(・・・・・)……?

 "時限結晶"のことが……!


「そんな……! そんなはずない!」

『────……。』

「私、ちゃんと気を付けてた! そんな……もう、ばれちゃったっていうの……」


 わからない。

 わからない。

 わからない。


 でも、それ以外に、追われる理由が思いつかない。

 あの人達は、"時限結晶"を狙う、貴族かなにかが雇った人達かもしれない!


「そんな……そんな!」


 まだ、冒険者にも、なっていないのに!

 まだ、夢の入り口にも立っていないのに!

 まだ、この手紙たちを……


「届けてすら、いないのに……」

『────アンティ。 前方に、反応:1。』

「! ────あれは!」


 きゅううううん……


「! おまえ!」

「……ゴリルさん……」


 ゴリルさんが、いた。

 昨日見た、焦げ茶色の革鎧を着ている。

 大剣と、小槌? みたいなものを、腰に装備している。


 よかった……。

 会うことができた……。


 そう思った時。


「おまえら……」

「「「ハァ、ハァ……」」」

「!」


 ゴリルさんと私の、すぐ後ろ。

 息を切らした集団が、集まっていた。

 この人数は、マズい。

 ゴリルさんが、どれほど強いか、わからないけれど、流石に無傷では済まないだろう。


 ……ふざけんな。

 ……ふざけんなよ。




「おい……」

「「「「?」」」」

「お前ら、私を追いかけまわして、なんのつもりだ……」

「「「「は?」」」」


 は? じゃねぇよ……まったく。


「この人、娘さんが生まれたばっかなんだぞ……」

「「「「ええ! マジか!!!」」」」

「マジだよ……」


 なんでそんな息あってんだよ……。


 もう、我慢の限界だ。


「お前ら、いい加減にしねぇと、ぶっ飛ばすぞ」

挿絵(By みてみん)

 ちょうど、雲の切れ目から、太陽が覗いた。


 私のギラギラした輝きに、拍車がかかった。








 ──スパァァ─────────ン!!

挿絵(By みてみん)





 …………。

 ………………。





 い……


「ぃたあぃ……」

「…………はぁ」


 ゴリルさん……。


 なんでわっちの後頭部、どつくんのですか。




「ぅう……?」

「おぃ……お前」

「はい……?」

「俺の、娘って、何だ?」

「え……生まれました」

「はぁ……?」

「昨日、生まれました、ぱんじーちゃん……」

「おま……! その名前……!」

「はぃ……?」

「……マジなのか?」

「は、はい、もちろん」


 そんな嘘、言わないわよ……


「バヌヌエルに、行けた、のか?」


 …………。


 ガサゴソ。

 きゅいいん。


「サルサさんの手紙と、シマおばさん特製バナナチップス」

「…………」

「…………」


 動いて下さい、ゴリルさん……。


「「「おい、ゴリルてめぇ! マジか!」」」

「「「「「おめでとうございます〜!」」」」」


 え!?

 このならず者達、ゴリルさんの知り合い!?

 どゆこと!?


「……はぁ、お前ら、帰んぞ」

「「「「ひゅ〜ひゅ〜!!」」」」

「「「「「お祝いですね」」」」」

「「「「今日は飲み会だぁぁい!!!」」」」


「え? え?」


 帰る? 飲み会? 何のこと??


「ホラ、お前もだ、クルルカンの嬢ちゃん……」

「あ? え?」

「ったく……ギルドについたら、話きかせてもらうぜ?」


 ズルズルズル〜〜……


 ゴリルさんに、引きずられて、帰った。




 えぅえええ〜〜???






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『今回の目次絵』

『ピクシブ百科事典』 『XTwitter』 『オーバーラップ特設サイト』 『勝手に小説ランキングに投票する!』
『はぐるまどらいぶ。はじめから読む』
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ