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おしゃかのゆくえ 中

目次下のレイアウトを変更しました!

文庫ページとか見やすくなっとぅ(笑)(*´艸`*)


『ピクシブ百科事典』がすげぇよ……

なんだよこの鬼編集、既にwikiレベルじゃねぇか……!

((((;゜Д゜))))感謝!!




 その球体の研究室(ラボラトリ)は、


 数多(あまた)のモニターから発せられる、


 青緑の光だけで照らし出されていた。




 薄暗く、しかし、どこか幻想な。


 黒と、電子光のコントラストは。


 酒のグラスと、ねじれ髪の女神を投影する。





『────……。』


〘------ほら……;登ってきなさい──☪︎.*・゜〙





 発光する文字情報が、


 ディスプレイを落ちていく。


 グラスの氷は溶け、酒を薄めていた。




 ──ちゃぷ、ん……!




〘------;……んしょ……☪︎.*・゜〙


『────:っと……。』




 ──ばちゃぁ・・。




 秘密の場所を守る聖水から、

 陰の神は、陽の神を、引っ張りあげる。


 夜のプールサイドのように。

 水は黒に溶け合った。

 



〘-----そこ……;座って──☪︎.*・゜〙


『────:……、はい……。』




 ──ぺた・・。


 ────ぺたっ・・。


 ──ぴちっ・・!




 クラウンは少々、戸惑いながらも。

 濡れたままのお尻をおろす。


 注意は、目の前の光景に引き寄せられる──。




『────……。』




 彼女ほどのデバイス権限者が見れば、


 ローザが今、閲覧しているデータの詳細など、


 一見にて看破する。


 部屋の中央に陣取る彼女を囲うように配置される、


 飾りっ気のない、ウインドゥたち。


 それは、カチカチと動き。


 二人の少女の身体データを表示していた。




〘------;ふぅ……☪︎〙




 ノウンチェイン≒ロザリアは、


 全身流路化した、二人の少女のことを、


 徹底的に調べていたのである。




『────……。』


〘------;……☪︎.*・゜〙




 妙な沈黙が、続いた。


 周囲の水が、笑う。




 ──ちゃぽ……、たぽん──とぺんっ……。




 お互いに、様子をうかがっていたのかもしれない。


 どちらかが、怒り出すのかも、と。


 だが、どちらもが静けさを保ち。


 先に沈黙を終わらせたのは、月の神だった。



 ──カラン。




〘------;……ほれ──☪︎.*・゜〙


『────えっ。』




 クラウンが受け取ったグラスには、


 拳大の氷の塊がハマっている。


 日の女神の戸惑いはスルーされ、


 月の女神は、トクトクと酒をそそいだ。




〘------ま……;一杯やんなさい-☪︎.*・゜〙


『────:……私は:まだ発生してから四ヶ月で……──。』


〘------あのねっ☪︎.*・゜

 ------プラス千年間……忘れてるでしょ?-☪︎.*・゜

 ------初めても済まして;旦那も子供もいる女が;

 ------お酒を拒む方程式は成立しないわ-☪︎.*・゜〙


『────そ:それは──。』


〘------それに☆

 ------私と貴女は……本来なら;

 ------この世界で──"最も歳上の存在"よ-☪︎〙


『────! ……。』


〘------ん、同年代同士;付き合いなさい?-☪︎.*・゜〙


『────あっ:ちょ……。』




 ──とぽっ、とぽとぽっ──。




 月の女神は、自分のグラスにも酒をそそぐ。


 いつもの、おちゃらけた喋りはナリを潜め、


 気だるい、大人の女性の色気を感じさせる。




『────……ぇ、ぅん、と……。

 ────……。』


〘------ほれ;いけ──☪︎.*・゜〙


『────。』




 雰囲気に任せ、


 日の女神は、グラスに口をつけた。




 ────カらン。

 ────きゅぃ……。


 ────こくん……。




『────……! ……。』


〘------きらい?☪︎〙


『────いえ……。

 ────美味しいですね。』


〘------ふ──そりゃそうよ-☪︎.*・゜

 ------神さまにお酒、ってぇーのは;

 ------相性がいいって決まってるもの-☪︎.*・゜〙


『────そ:そういうことでは……。』





 ふたりはチビチビとやりながら、


 少しずつ、静けさの呪いを解いていく────。





〘------;……怒らないのね?-☪︎.*・゜〙


『────! ……──。』


〘------このデータ……;なんの物か;

 ------もうわかっているんでしょう?-☪︎.*・゜〙


『────……はい。』


〘------てっきり;ガトリング砲でも持ってくるのかと思ったわ☪︎.*・゜〙


『────そ:そんな事しません。』


〘------しそうだけど……☪︎.*・゜〙




 ※娘さんはやってました。




『────……考えて:いたんです。』


〘------?-☪︎〙


『────何故あなたは:

 ────アンティ達の"身体流路化"について:

 ────最後まで隠すのか──と。』


〘------っ、……☪︎〙




 それぞれグラスを持ちながら、

 女神たちの語りは続く。




『────ローザ。あなたは……:

 ────この空間に生命が入ることを:

 ────知っていましたね──?。』


〘------! ……☪︎.*・゜〙


『────ガトリング砲は:

 ────やりませんから──。』





 しばらく、月の女神は止まっていたが──。





〘------ええ;当然よ……☪︎

 ------極論を言えば;この世界の物は;

 ------全て"アナライズカード"からできているわ……☪︎

 ------私たちが決めたルールで;

 ------入る物を"規制"しているに過ぎない──☪︎〙


『────……。

 ────しかし。

 ────アンティは:恐らく私の──……。』


〘------そう……"クラウン・レディ"──☪︎

 ------貴女は間違いなく;

 ------この世界を創った者のひとり──☪︎

 ------その"マスター"ともなれば……;

 ------行使できる"権限"は;

 ------限りなく──高くなる-☪︎〙


『────……でしょう:ね……。』




 ────こく……からんっ。



 日の女神は、

 また、少しだけ口に含んだ。




『────そこで:少しわかったんです。』


〘------;……なにを?-☪︎.*・゜〙


『────あなたは:

 ────大事な人を傷つける真実を:

 ────言うのが苦手なのね──。』


〘---、……──  ☪︎〙


『────結果的には:アンティ達は強かった。

 ────でも:あなたは彼女たちの常識が壊れるのを:

 ────けっこう:恐れていた。

 ────あなたが隠すものは:

 ────対象への──"好意"に起因する。

 ──────違いますか?。』


〘------;……☪︎.*・゜〙




 豊満なる月の女神は、

 両手でグラスを持ち、

 酒を含む。


 日の女神は、波を立てぬよう、続けた。




『────あなたが……。

 ────『はぐるまどらいぶ』という:

 ────宇宙ステーションの情報までもを開示し:

 ────それでも……最後に隠したがっていたのは:

 ────アンティとマイスナの:

 ────"身体流路化"でした。』


〘------;……☪︎〙


『────"生命格納"の件で──。』



 ──からんっ。



『────あなたが:誰かを傷つける事を:

 ────恐れているのだとしたら──。

 ────その予測に行き着いた時:

 ────最初はアンティ達に起因するのだと:

 ────思いました。

 ────身体が変化しているのは:

 ────他ならぬ:彼女たちですから──。』


〘------;……☪︎〙


『────でも:違うと思いました。

 ────私たちは:知っているんです。

 ────無敵ではないけれど:

 ────とても芯がある:強い:心を。

 ────あなたも:私も────。』




 月の女神は、動かない。




『────あなたが:"誰に気を使って":

 ────"身体流路化"の情報を開示しないのか──。

 ────それは。

 ────考え始めたら:

 ────けっこうすぐに:予測できました。』


〘------;……!☪︎〙


『────"前の私"とあなたは:

 ────とても……ふるい付き合いですものね。』


〘------クラウン;貴女……、──☪︎.*・゜〙





 ──まさか、と。


 月の女神は、顔をあげる。


 日の女神は、わかったのだ。






『────確認させてください:ヒューガ。』


〘------っ……☪︎〙





 心を理解したキカイの魂が、


 その答えを、はじき出す────。





『────" 神の代用品 " をつくる計画を:

 ────" 立案 "したのは ──……:

 ──── 記憶を失う前の ──:


 ────── " 私 " ……ですね?。』







   か ら ん 。






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― 新着の感想 ―
[良い点] ヒューガさんとクラウンの間に漂う空気感、結構好きです。 お互いに相手を知ってるようで知らない感じでしょうか? ヒューガさんは素面だとヘタレ感あるし これでクラウンも呑み仲間メンバー入りか…
[良い点] >拳大の氷の塊がハマっている。 ランプ オブ アイスでオンザロックとは通だね、さすが酒の女神(笑) [一言]  タバコ代わりにガトリング砲の砲身を燻らせる煙…むせる!
[良い点] 女神同士の会合。ここに●▼●さんぶち込みたいなぁ。OG・現役・新人とか大中小とバランスとれそう クラちゃんマジで人間として成長してますわ。クラちゃんにゴーストが宿ったのはいつからだろうか …
2019/11/19 05:03 ズブロッカ
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