クルおシき日じょう
連投のような……。
※ごめぬ。狂回です(;´༎ຶٹ༎ຶ`)
あれだ、たまに書き終わってビビるやつ
マイスナです。
なにも、やる気が起きません。
アンティと一緒に、スネスネしています。
具体的に言うと、ヨロイのまま寝ています。
ベッドさん、ごめんなさい。
え?
アンティですか?
寝てるって事は、抱擁してるってことです。
そんな……何をいまさら。
当たり前なのです。
「……」
「……」
目線、がっつりです。
気まずい?
ひゃくまんねんだって、
このままで、いられる。
アンティの拗ね顔、可愛い。
至近距離、可愛い。
ほっぺた、ぷくぷく。
目ぇ、綺麗。
食べちゃいたい。
「……チューすんぞコラー」
ぉぉっ……。
アンティからそんな事言うなんて、
やっぱり落ち込んでいます。
私もだけど。
「どうぞ」
あの後。
ヒゲイドさんに色々、聞きました。
"まもりおにごっこ"という訓練方法は、
ネコ師匠、という人が考えたそうです。
まさかの、です。
私も知っている、
"マウスリベンジ"という格言がありますが、
これは南の街の諺で、
"窮鼠、猫を噛む"
と、言うそうです。
油断したネコは、
ネズミさんにも、やられかねない。
あの時のネコさんは、私たち。
ネズミ役は、ヒゲイドさん。
と、いう事になります。
……おっきな、ネズミさんだことです。
「"無意識のノーガードを、意識する訓練"……つったってねー……」
「けっきょく、ぜんぶ防がれたねー……」
ベッドの上で、ステキなクルルカンと。
キリッ、ギリッ、と、ヨロイを擦り合わせながら、
温かさを感じ合います。
実を言うと……ヒゲイドさんには褒められました。
大きなチカラがある割には、
お前たちは、過信が少ない、と。
「おにぎりアフター戦も、けっきょく全部、手だけでヨケヨケされたしぃー……!」
「……わたし、もうちょっとやれると思ってた……」
この、金と銀のヨロイに、
予想以上に助けられているんだなぁ、と、
とても、思いました。
ヒゲさんが言うには、
ヨロイ無しの私たちは、
BランクとCランクの、
間くらいの身のこなしだそうです。
「……喜んで、いいんだよね?」
「裸でも、Cランクだね」
「きっひひ! ばかぁー」
ああっ……! 今の……。
狂銀的に、すごいポイント高かった。
アンティのばかぁー、バカ可愛い。
もぅ、世界遺産……。
「……ねぇ、マイスナ。なんか面白いこと言って」
「面白いこと?」
「うん。私が思いつかないようなこと」
「えっとね。じかんむせいげん、マイスナ食べほうだい!」
「──っ……! ぷっくきひひひひひっ、あはははっ・・! きははははは!」
やったぁ。
目の前3セルチで笑うアンティ、女神みある。
異論は生かせない。
「ふぅ──。あなたも……私のコト、食べ放題よ?」
ぬなぁ……。
ふ……不覚にも、照れました……。
「……///」
「あれぇい? ふふっ……いつも強気なくせにぃー」
「びゃーぁ……!」
アンティなんなの、アンティ……!?
こゆとこ、どーなってるのアンティ……。
きゅぅぅぅぅう、うぅぅぅぁぅ……。
この人の憧れが私とか未だにウソだと思ってる。
「うはぁー……。でも、どーしょっかなー」
「な、なにがぁ……?」
「いや……こんなにガッツリ仕事に穴あくとは、思ってなかったのよぉ……」
とうとう、配達のお仕事が底をつきました。
まだ、おやつの時間くらいです。
でも、今はおやつより、アンティが甘みげ。
「いまも、いちおー、お給料……発生してんのよねー」
「アンティがヨロイ脱がないの、それ気にしてるんでしょ」
「そ、ま……そりゃあね……?」
明るいうちから全裸決闘して。しかも、
お金まで貰うのはアカンと思っているアンティです。
むゅ……そんなこと言ったら、
前は72時間耐久試合だったのにな……。
いまも、もしかしたら。
飛び込みの配達が入るかもしれないから、と。
お互いにヨロイを着込んで、
イチャイチャしているのでした。
「おひまだー」
「それ、私のまねだ」
昔では考えられなかった、
贅沢な時間です──……。
「ねぇ、マイスナ。なんか……狂った事、言って?」
「むゅ……?」
ふたりでずっと一緒にいると、
たまに、変な事を言い合ったりします。
「いーや?」
「うーん」
アンティが、とっても懐っこいです。
イヤなわけがありませんっっ。
ちょっと、悩みます。
「えとね……じゃあ。もうすぐしたら、天井が……ゆっくり落ちてくるの」
「ふむぅ?」
私は、しゃべり出しました。
「ズズズ……って、けっこう静かに、天井の壁が降りてくる」
「ありゃ、たいへんだ」
「うん。それでね。床も、どんどんせり上がってくるの」
私たちの間の空気は、とても幸せで。
穏やかなものです。
「あら、すぐに逃げなきゃぁ──」
「でもね。横の壁も、どんどん迫ってくるの──」
アンティは、ゆっくりと息をはきます。
「ふ──ぅ……。逃げ場、なくなっちゃったわね?」
「うん……横の壁は、早くてね。あっという間に、そばまで縮んで来ちゃうの」
私も、とてもリラックスしたまま、
しゃべり続けます。
「周りのぜんぶの壁が、私たちのギリギリのトコロまで、迫って止まって……でも。天井と床の壁が動くのは、止まらないの」
「……サンドイッチね。ふふふ……」
アンティが初めてしゃべった言葉は、
サンドイッチなんだって。
お父さんとお母さんが、
クッションでアンティを挟んで、
「サンドイッチぃ~~♪」って遊んでたら、
いきなりしゃべったらしい。
「横に動けないほど、周りの壁は狭くて──。上と下から壁がどんどん来て、逃げられないの」
「あらま、どうしましょう。私たち──逃げられる?」
私は──……頭の中で、想像します。
「……ううん。逃げられない。ちょっとずつ、一緒に押し潰されていく」
「……。詳しく、教えて?」
私は、精一杯、その時の気持ちを考えました。
「私が、今みたいに上で……アンティが下で……。床もずっと、上がってくる。天井の壁が私のすぐ後ろに来た時、ふたりで見つめ合うの」
「うん……」
「"あ、これはもう、無理だな"……って。で、目で、分かり合う」
「うん」
「ゆっくりと圧力が、かかってきて。ギューって、身体が押し付けられていく」
「その時……私たちは、どうしてるの?」
「まだ、見つめ合ってる。でも、頭がふたつ入る幅が無くなっていって──」
その時の、気持ちヲ、想像スル────。
「──抵抗する。頭が横になったら、潰れるアンティが見えちゃうから……。そうじゃなくって──重なっていたいから……ヨコじゃなくって、ぜったいタテに重なるように……努力する」
「うん……そうだね」
「……でも、頭の後ろが痛そうだから……アンティの頭の下に手を入れて、なんとか枕みたいにして……」
「私も、あなたの頭を包み込んで──」
「そぅ。ぜったい、タテに頭が並ぶようにして、一緒に押し潰される」
「うん……」
「チューするなら、ちょっとナナメにしたいけど……さいごにズレるのはイヤだから、できるだけ真っ直ぐにしたい」
「そだね……」
「頭がちょっとずつ一緒になっていって──身体も、たぶん肋骨とかが出て、刺さっていく」
「……いっしょに、なるんだね」
「……うん。いっしょになる」
穏やかな、日差し。
「たぶん、それで……」
「うん?」
「……すごい、幸せだったなって、思える」
とても、変な話をした。
「……」
「……」
アンティは──……、
「それさ……」
「ぅ、うん……?」
「暗い方がいいわね」
「……、そぅ……?」
「……うん。……だって、その、ぷちゃっ、てなるのは見たくないし。それに──」
「……それに?」
「あなたの体温が、よくわかるから──」
「──…… 」
最近、思うのは。
私はアンティに救われて。
多くのチカラが流れてきたけど。
たぶん、私の"狂い"も。
アンティに、少し。
流れ出ている。
「──…… 」
「そんな顔すんな」
アンティは、言った。
「……もう、あんたがいないと眠れないの。
地獄でも天国でも。
どこにだって、いつまでも──……。
とことん、一緒にいってやるから──な?」
「── 」
「よろしく……半身」
「……はぃ」
──この人を害するヤツは、殺してやる。
おメヨごし<(_ _*)>.*・゜










