エルフカポーと精霊花の丘
まぁたまには連投だ(*´﹃`*)
「「 」」
「アンティ。エルフさんたち、固まってるよ」
「……あと、5分だけ待ってあげましょ」
完全復活した精霊花の丘を初めて見た、
コココさんとリリリさん。
……うん。
『>>>スーパービックリしてるねぇー』
そりゃあ、そーなりますわなぁ。
これですもの。
見渡す限りです。圧巻。
まっちろですわ。
「「…………、……」」
リリリさんは、へたり込み、
コココさんは、あんぐりとしている。
小さなピクシーの女の子は、
お花畑を楽しそうに飛んでいた。
「……うさ丸。あと5分したらにょきっとバスターするから、スタンバっといて」
「にょやっ!」
見事な敬礼をしたうさ丸。
4分50秒が経過する。
でも、せっかく助走をつけた所で、
このオーダーは無効となった。
バババさん達が、やってきたのである────。
「あ──! エルフの人がいる──!!」
「クルルカンと狂銀のお姉ちゃんもいるぅ──!!」
「くゆくゆ!」
「にょわー!?」
まず、ロロロとラララが走ってきて。
バスリーさんは、
ゆっくりと花の大地を、歩いてきた。
……さくっ、
……さくっ、
……さくっ。
「……こりゃまたァ、ずぃぶんと懐かしい顔だねェ……!」
「……! ぉ……」
「ぁ……」
コココさんとリリリさんは、
言わずもがな、すっごい美男美女。
対してバスリーさんは、
すっかり、"バババばーちゃん"。
「かっ! あんた達、ちゃんと夫婦になったかィ?」
「……」
「……」
「あはははは!」
「うわっ! なんか飛んでる!?」
ロロロ達の笑い声の中。
コココさんとリリリさんは、
しばらく言葉を失っていた。
「こっちだよゥ」
まだ、信じられない表情の二人を、
なんとか、精霊花のアフロヘアーみたいになってる屋根の家に案内する。
「ん。座っとれ」
バババばーちゃん特製のお茶が準備開始。
ピクシーの女の子にはベリー系の果実が出された。
「……あ、手伝う、わ……」
「余計な気遣いは不要さァ。座ってな」
リリリさんが立とうとしたけど、
バババばーちゃんが断る。
コココさんは、私たちの方を見て──、
……いや、これ私だな。
「君、は……」
「……はい?」
「君は……あの男と、バババの……子、か……?」
「……」
チラリと台所のバスリーさんを見たけど、
その背中に変化はなかった……ように見える。
私は──正直に言うしか……ない。
「……いいえ、違います。私は……そうではありません」
「……この場所を、ずっと守っているのか?」
「たまに、遊びに来ているだけです。
この場所をずっと守ってきたのは、
バスリーさんですよ」
「──……」
「────ふん」
バババさんが、お茶のセットを、
カチャンと、ウッドテーブルに置く。
「──……あいつはねェ、種を、仕込んでた。でも、死んじまった。そして──……この子が、その意志を継いで。よみがえらせてくれたのさァ──」
「「……、……」」
二人のエルフさんは、
まだ、上手くしゃべれていない。
ピクシーちゃんは、パクパク食べている。
出されたお茶を飲んで、
ウェェ〜〜……、という顔になった。
「バスリー……私、まだ信じられないのよ」
「あぁん? 外に行って、寝転んできな」
はっ、はっはっはっは……。
バスリーさんが、外の花畑を親指でさしながら、
椅子にどっかりと座り、お茶を飲む。
さ、さすがだわ……。
「ぉ、おい……この犬コロ……、体に精霊花が生えていないか……?」
「くゆぉあ〜〜!」
コココさんが、カンクルを気にしている。
「ホレッ、カンクル。あっちらへんの精霊花、食べてきとくれ。道が無くなっちまう」
「っ! くゆっ!」
────バボんっ!!
【 カンクル 】
▼ ▼ ▼
【 トレニアイズ・カーバンクル 】
「「──ッッ!?!?!?」」
(ピぃ────!?!?!?)
エルフカポーとピクシー、ビクる。
『 クルォン、クルォン♪ カンクルォンッ♪ 』
「あー! カンクルきたー!」
「でっかいー! あはははは!」
ありゃ、大食い大会コースだな……。
「「…………」」
「つーか、あんたら、付き合ってんのかィ?」
ずずーっ。
「け、結婚したわ……」
「お、おかげさんでな……」
「そうかィ! やるじゃあないか!
かっか! あのヘタレとは大違いだねェ!」
『>>>──ぐッッ……!?』
『────あ:あはは。』
先輩、ダメージ入る。
「あんたら、今日どうすんだィ」
「えっ。私、どしよかな」
「泊まる? 泊まる?」
「アンタ達に聞いてんじゃないよォ。
つーか絵本チームは泊まってきな。
あたしが聞いてんのは、そっちの新婚さんさぁ」
「い、いや、新婚ってほどでは……」
「も、もう何百年も経ってるわよ」
(ピィ──!)
「そーかぃ! そりゃめでたいこった!
で、どすんだぃ? 泊まってくのかぃ?」
『 クンムクンム、もしゃもしゃ……! 』
「いっぱいお食べー」
「ここ、空き地にしたいんだ!」
──ガタッ!!
「──お、おいっ!? あのデカいの、せせせせせせ精霊花、食べてないかっ……!?」
「そ、そんなことって……!? ま、まさか……せ、精霊獣、なの……!?!?」
(ピィ────!)
椅子、倒れたけど。
──ダダダダダダダダ──!!
「お、おいっ! お前! こ、こんな貴重な花を食べるんじゃない! こ、これはだなぁ……!?」
『 クルォン……?? 』
「えー、お兄さん、なにいってるのー?」
「食べなきゃ、食べられちゃうんだよ!」
「──な、なにがっ!?」
「にょわー」
「なンだぃ、落ち着きがないねェー。ずずーっ」
「あ、バスリーさん。私、お茶おかわりもらっていすか」
「わたしもー」
「自分でいれな」
「ば、バスリー!? あの子、ほっといてもいいのッッ!?」
「うるさいねェー」
「あれっ、このポット割れてんじゃん」
「ミスリルで直すよ」
「ちょ、ちょっとバスリー!?
あなた本当にバスリーなの!?
昔はあんなにお転婆で……!!」
「むしろ今ババァに転じてるけどネェ」
「バスリーさんこれ直しちゃったけどいすか」
「ここだけ硬いよ」
「おやまぁ、有難いねぇー! 済まないけど、後で食料やら何やら分けてくれないかィ? 物々交換になっちまうけどねェ」
「ああ、いっすよいっすよ。バンバン出しますから」
「狂った量あるよ」
「いつも済まないねェー」
「ちょ、ちょっと話きいて……」
とりあえずオークベーコンは70ケルガでいすか?
え? 多すぎる?
……そぉう??
肉70Kgってけっこうありません?(^_^;)










