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あっちゃいけない大再会

マイちゃん目線でどうぞ(●´ω`●)。



 アンティが、うさぎさんのご機嫌とりをしています。



「うさ丸ぅ、機嫌直しなさいよぅ〜〜!」

「にょーい」



 うさ丸すねてる。

 ちょっと可愛い。



「ね? ね? 後でキャロット詰め合わせあげるからぁ」

「にょっ……♪ にょ、にょーい」



 ちょっと心動いてる。

 ただ撫でても機嫌がなおらないので、

 何故かアンティは、うさ丸のブットイお耳を、

 逆乳搾りのように両手で持っています。



「あんた硬いのも好きそうだから、いつもなら買わないダイヤニンジンとか、アルテマニンジンとか買ったげるからぁ!」

「にょにょ……!? にょ……♪ に、にょーい……!」



 もうひと押しです。



「……実はここに、暴君メニーさんから仕入れたジェネシックニンジンがっ!!」

「にょにょっ!」



 メニーさんって、よくアンティが話してる、

 八百屋さんの店員さんだったはずです。

 アンティが「恐ろしい人よ……」って言ってました。



「にょにょにょ〜〜♪♪♪ にょっき?」

「食べなさい。いつもありがとね♪」

「にょきっとぉー♡」



 ──バキァン!! バッキ、ブッキ、ゴッキ。

 ──バッキリ、ドヒゥッッ! バリバリィ……! 



「にょむにょむ……♡♡」

「ふっーチョロいぜ!」



 アンティもひと安心です。

 私はカンクルにお花をあげています。



「くむくむ、くむくむもひゃもひゃ……!」

「……お水のむ?」

「くゆーっ♡」



 昔なら食べていましたが、

 今はとても可愛らしいです。

 ちょっと首が熱いけど、

 寒いよりは、ずぅーっとマシです。



「……ふふ」

「……なぁに?」

「いや……なんでもないわ」



 アンティと少しギクシャクしていましたが、

 今は、忘れてしまいました。

 アンティは私だけのものです。

 私もアンティだけのものです。



「……なぁに、赤くなってんのよぉ」

「す、すごい戦いだったな、と思って……」

「ばっ……ばかぁ」



 あれは……ちょ、チョット、凄かった、ですから……。

 ベッドが、湖に沈没したみたいになってました。

 よく三日三晩、続いたものです。

 あの時の私たちが雪山にいたら、

 氷が全部お湯になったに違いありません。



「にょんむにょんむ……にょっきり!」

「お、ご馳走様した!? しゃー、いくかぁ!」

「アンティ、元気だね」

「……あんたが居てくれるから、元気でいられるのよ?」

「……っ、//////」

「くゆっくゆ♪」



 アンティの……そーゆーとこ、ズルいです。

 この人、私キラーなのかな……?


 屋根の上から降り、何とか人目を避けつつ、

 さささささ、と王城の前まで行きます。

 す、凄いです……。

 こんなに近くに、お城が建っています。



「っ! しめたわ! 顔見知りの騎士さんが門番してる!」



 アンティは、顔がひろいなぁ。


 王城の大きな門に近づくと、

 門番の鎧の人が、ニカッと笑いました。



「これは、義賊殿ではないか! ごきげんよう!」

「おっ、お久しぶりです!」

「うさぎ殿も、よく来られたな!」

「にょきっとな☆」



 うさ丸さんも、顔がまる……ひろいです!

 門番さんは、おじさんと若いお兄さんでした。

 どちらもアンティの事を知っているようです。



「今日はプレミオムズのお仕事ですかな? それに……そちらのお嬢さんは……?」

「あ……」



 私は慌てて挨拶しました。



「……"レターライダーズ"の、マイスナ・オクセンと申します」

「くゆっくゆー☆」



 ちょっと腰をおとして、足をクロスさせました。

 こ、これで良かったかな……。



「れ……レターライダーズ、とな──!?」

「あはは。私の" クランバディ "──という事になります」



 ……!

 アンティが私の事を、

 " クランバディ "と紹介してくれました……!

 どうしよう、かっ……かなり嬉しい!



「こ、これは……凄いっ! "レターライダーズ"というクランがあるのか! ほっほ! よもや、狂銀の相棒がいようとは!」



 おじさんの方の騎士さんは、嬉しそうにしました。



「な、その首にいる可愛らしいモフモフは……!?」

「くゆーっ?」



 お兄さん騎士さんは、カンクルの尻尾に目線が揺らいでいます。



「して、絵本の住人たちよ! 本日はどのようなご要件ですかな?」

「あ、あの……コレ、なのですが……」



 アンティが、王様からのお手紙を見せます。



「これは……驚いた。王女殿下の生誕パーティに招待なされたか!」

「はい。何故かは、まっっったくわからないのですが……」



 アンティはいつもより丁寧な言葉遣いです。

 アンティ、やればできる子。



「うわっはっはっはっは! これは良い! よ、よもや、"義賊と狂銀"が……王女様のパーティに参加するとは! うわっはっはっはっはっは──!」

「お、女の子同士で出るつもりなのかい……!?」


「そっ……! そのつもりなんですが……マズイですかね?」

「アンティのそばにいる……」



 アンティと同性であることは、

 ちょっと不安に思っていたので、ドキドキします。



「──いや、お気になさるな。非常にお似合いだ」

「「……//////」」



 おじさん騎士さんの言葉に、ふたりで照れます。

 お、お似合いだって……!



「だが、言いにくいのだが……実は今日は、パーティの前日であって……」

「──ぬなっ!? わっ、わかっております! ま、前はガッツリ間違えてましたが! 今日は明日の時間とか聞こうと思ってですねぇ!?」

「わはははははははははは!」



 アンティが、お兄さん騎士さんに笑われています。

 アンティが慌てて可愛いです。

 愛でたい。



「ふ、それは良かった! そうか……義賊どのはプレミオムズですから、前日組でも問題ないな……」



 アンティは、やっぱり凄い人のようです!



「もし準備がよろしいのなら、入城されよ」

「……!? 今でも入れるのですか!?」

「うむ。義賊殿なら問題はあるまい」

「え、ええっと……」



 むむっ、どうやら前日でも、

 お城の中に入れるようです!

 すごいなぁ……アンティ大好き。

 こんな綺麗な所に、私ひとりじゃ来れませんでした。



「ど、どする……?」

「お城の中、見てみたい!」



 思わず、素直に答えてしまいました。

 いけない……は、はしたなかった、かな……?



「はっはっはっはっは! ずいぶんと可愛らしい狂銀殿だ!」

「くゆ〜〜っ☆」

「れ、レターライダーズというクランは、みんなこんな可愛らしい従獣を持っているのかい?」



 カンクル、騎士さんが可愛いだって。



「ふむ、その小さな襟巻(えりま)きくんも入城できるように手続きしておこう。前日なので間に合うだろう」

「く、くゆっ!?」



 カンクル、えりまきくんって言われた。



「その、こんな事を頼むのは無粋なのだが……」

「は、はい……? なんでしょうか」

「うさぎ殿を、撫でさせてもらってよいだろうか」

「どっ、どぞどぞ」

「にょっき☆」



 おじさん騎士さんが、嬉しそうにうさ丸を撫でています。

 お兄さん騎士さんは、カンクルをフサフサしています。



「ほっほっほっほっほっほ☆」

「これは──いいッッ!! 素晴らしいッッ!!」



 よい騎士さんのようです。



「じゃあ、行ってみます! ありがとうございます! では……」

「ああ! あちらで前日受付ができる! 明日の手間が省けるだろう!」

「ふぁさふぁさ尻尾……イイっっ!!」

「ばいばーい」



 陽気な騎士さんたちにバイバイしました。



「ラッキーだったかな? 今日受付しちゃえば、明日はスルッと入れるかも!」

「前日だから、人も少ないかもしれないね!」



 アンティは幸運の塊のような女の子です。

 凄いのは、それを周りの人にも届けてしまう所だと思います。

 私はイチバンの幸福をもらっているので、

 命をかけて、そばに居たいと思っています。



「あらぁ〜〜っ、こんにちはぁ〜〜♪」


「あっ! どうも! こんにちは……!」

「にょきっとなぁー☆」


「はーい、にょきっとな☆」



 受付の人が、うさ丸と挨拶しました。

 大きな長い三つ編みを背中に垂らした、

 ちょっと目が細い綺麗なお姉さんです。

 おデコが出た髪型で、白っぽい淡い色の髪です。

 白い制服みたいなのに、金の装飾がしてあります。



(マイスナ、この人、王都のギルドの受付嬢さん!)

(そうなの!?)



 キッティの、王都版だ!



「あらぁ〜〜? こんにちはぁ♪」


「こ、こんにちは!」

「くゆっくゆぅー☆」


「はーい、くゆっくゆぅ☆」



 この人カンクルと普通に挨拶した!



「あらあらあら、まぁまぁまぁ〜〜♪ 狂銀さんかしら?」

「え、あ……そ、そうです」

「……………まぁ♪」



 なんだか、ジッ……と私たちを見ています。



「……………いいわねぇぇ〜〜♪♪」

「「えっ!?」」

「ふたりそろってると、ドキドキしますね〜〜♪♪」

「え? はっ、ははは……ど、ども?」

「あ、ありがとう、ございます……?」

「にょきっとなぁ!」

「くゆっくゆ、くゆっくゆ!」



 ほ、ほわほわした受付嬢さんです……。



「今日はどうされましたかぁ〜〜♪」

「あ、あの、コレなんですが……」

「あぁ〜〜♪ なるほどぉ〜〜! 事前受付ですかぁ〜〜♪ アンティさんなら、何の問題もありませんねぇ〜〜♪」

「そ、そうですか?」

「なんたって、プレミオムズですからぁ〜〜♪」



 アンティすごい!



「あちらの建物の方が受付になっています♪ ふふふ、狂銀さんも一緒にどうぞ♪」

「あ……あそこ! ありがとうございます!」

「ありがとですっ!」



 ほんわかビッグ三つ編みさんとバイバイしました。



「……あの人、普通にくゆっくゆって言ってたね」

「……うん、凄いでしょう。マリーさんっていうらしいわ」



 キッティに、ライバル出現ですね。









「ぶっあくっしょーい!」

「……キッティ、お前、ちゃんと口を押さえんか……」

「ありー?」


「おい、キッティちゃんが豪快にくしゃみしたぞ……!」

「あれがいいんだよな……!」

「ちょっとぉ! アンタらクエストの打ち合わせ中に何よそ見してんのさぁ!」









 三つ編みマリーさんに言われた建物は、

 それはもう大きな建物でした。

 で、でも、私とアンティが結婚した、

 あの大聖堂ほどではありません!

 ありませんとも!



「アンティ! 私たち、負けてないよ!」

「なん?」



 アンティは可愛く首をひねっています。

 入口にいた騎士さんに声をかけました。



「あの……王女様の誕生日パーティの、事前受付をできると聞いたのですが……」

「……!? な、クルルカン……!?」



 騎士さんが驚いたので、

 私は手のひらに、密かにナイフを精製します。

 氷と金属と、雷の力だ。



「き、君か……! あの火事で子供たちを助けてくれたのは……!」

「あ、はいぃ……」



 ……どうやら大丈夫なようです。

 私は手の中のナイフを分解します。



「握手してくれ」

「は……………………はい」



 むっ、私の許可なくアンティに触るとは。



「パーティの受付と言ったね。──!? きょ、狂銀もいるっ!?」


「アンティは私のものだ」

「あんた何言ってんの!」



 アンティに怒られました。悲しい。



「そうか……! 招待されたのか……! あちらで声をかけなさい。それと……」

「?」

「あの火事で……民を救ってくれたこと、心より感謝申し上げる」

「あ、いえいえ……!」



 騎士さんはアンティに礼を尽くしたので、

 私は溜飲をゴックンしました。



「あっちだって!」

「カンクルもいいのかな……?」

「あー……まあ、いけるとこまで行きましょ!」



 建物の中の受付にいくと、


 そこに居たのは、




 ────若い男性の、神官さんでした。







「「   ……え?   」」








「──ようこそ。事前受付の方ですね。

 こちらでは、簡易な"ステータス鑑定"による、

 王女殿下の誕生日祝賀会の受付を行っております♪」







 ──アンティの血の気が、

 さ──っと引くのがわかりました。






( ま、まず、いッッ……! )






 即座に髪を繋いで、対策を練ります。





(クラウン、まずいっ!! "鑑定(ステータス)"をされたら、私の本名がバレる……!)


『────盲点でした……。

 ────ローザ:システム上の"鑑定(ステータス)"スキルをレジストする方法は存在しますか。』


〘------ぬぁぁ──;難しいと思うのん……☆

 ------神官クラスの中で一番主要なスキルのんし……;

 ------今から対策を打つのはキッツイのん☪︎.*・゜〙




 アンティのファミリーネームの"キティラ"は、

 絶対にバレるわけにはいきません。


 カーディフの街にある『キティラ食堂』は、

 あの街で知らない人はいないので、

 最悪の場合、アンティの実家の場所が、

 誰かにわかってしまう可能性があります。


 悪いやつがきたら、皆殺しにしなくてはいけません。




〘#……むぅ。一度、帰ってはどうだ? 何か対策を練り直そう〙


〘------その方がいいかもしれないのん……☪︎.*・゜〙




「────どうか、されましたか?」


「「……!」」




 男の子の神官さんは、不思議そうに私たちを見ています。




「いえ、その、なんでもないです……」




「ふふ、大丈夫ですよ。

 確かに僕は若輩者ですが、

 ちゃんと"鑑定(ステータス)"は使う事ができます。

 どうぞ……こちらの床のサークルの中に入ってください!」


「おや、どうしたのかな……?」


「「……!?」」



 ガチャン、と音がして後ろを振り返ると、

 先ほどの騎士さんが様子を見に、

 こちらに来ていました。


 前日受付は珍しいのか、

 神官さんがいる受付部屋には、

 騎士さんと神官さん以外は、

 私たちしかいません。



「にょきっと……」

「くゆー……」




〘#……まずいぞ。今、(きびす)を返せば、何やら不審がられるやもしれん……〙


〘------"鑑定(ステータス)"を受けたくないと;

 ------思っていることがバレてしまうかものん……☪︎.*・゜〙


((……、……))




 氷の魔石がよく効いた室内で、

 私とアンティのヨロイの中に、

 イヤな汗がしたたります。





「 さぁ、こちらへ────! 」




(( どう、しよう……! ))





 思わぬピンチに、頭、真っ白です。











「────どうしたのですか?

 事前の受付の御方ですか?」











 ──女性の声がしました。



 アンティと、そっちを向きます。





「────…………!? そ……!!!!!」




 そ?




「 尊主(そんしゅ)……さまっ!? 」




「    」

「にょきっとな☆」

「??」

「くゆーっ」



「あ……///……! アマロン様……!」

「おや、これはこれは……!

 ドニオスの街の神官殿ですかな?」




 ど、ドニオス……?

 ドニオスの街の、神官、さん……?




「あ…………、あなたは……!!」


「      」




 部屋の奥から来た、女性の神官さんが、

 アンティを見てビックリしています。




 ────髪を通して、黄金の思考が、

 私にも、伝わりました────。





(まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマジいマジいマジいマジいマジいマジいまじゅいいいいい・・・────っ!!!) 




 ──あ、アンティ!?






( まじゅいぃ……! こ、このひと……!


  私の……"能力おろし"を担当した、


  神官ねえちゃん、だわっ……! )





( ええええええっ──!? )






「……………お久しぶり、ですわよね?」






 すごい、大ピンチ。






あ、アマロンさんだ(*´﹃`*)

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