共同調査 / ヨロイノセカイ さーしーえー
投稿が遅れたのは、
プラネテスを全話見直してたからでは
ありませんったらありません。
ユーコピー?(`・ω・´)キリッ
『>>>やっぱり復元は無理そう?』
『────ええ。
────完全に変質してしまっています。』
『>>>そうか……』
『────:……。』
『>>>あ、や……元気だして。この世界の何処かには、まだ存在しているはずだよ』
『────そう:ですね……。』
『>>>それに、ぼくの"曜日"由来の物も、何処かに……』
『────! ……カネト。』
『>>>っ! おっけ、いったん切り替えよう。にしても、"コピーチケット"ときたもんだ。……参ったね? プ会の時に手に入れた"リバースチケット"との比較はどうだぃ?』
『────基礎デバイス構成は酷似しています。
────"シリーズ"と呼称して良いと判断します。
────対象を二点とも:転送しますか。』
『>>>あ、見せて──これか。プロテクトは?』
『────どちらも:かなり強いです。
────状態は:安定しています。』
『>>>うーん……。ちょっと"左手"で触ってみる。君の髪を直結してくれないかぃ? 二人で見てみよう。』
『────了解。
────"セブンスティル"---:
────"スピナイゲル"に流路接続。
────T1-T7:OK/──。
────正常リンク確認。
────解析野:預けます。』
『>>>よし、いくよ──CONNECT>>>』
『────Ready。
─────Searching・・・。
─────Searching・・・。
─────Searching・・・。』
『>>>This application has high performance, but it uses up too much memory……』
『────BBBBBB……:ぷあっ:。』
『>>>だ、大丈夫かぃ?』
『────ふぅ:……仰る通りです。
────このチケット型デバイスに対しては:
────特に負荷が大きい。
────こちらでは何も発見できませんでした。』
『>>>同じく。例の教授の文書ファイルは消滅しているな……』
『────他には:何かわかりましたか。』
『>>>流路の根のようなものが"左手"に侵入してきたよ』
『────カネト!
────直ぐに:デバッグを。』
『>>>い、いや、大丈夫。さぐるのを止めたら、スっ、と引いていった』
『────:……"仕様":だと言うのですか。』
『>>>ああ。高密度の流路集合体を有していなければ、起動すら出来ないようになってる』
『────:……なら。』
『>>>うん。ぼくときみでも、頑張ればイケるかもしれない。だけど……"高密度流路集合体"って言ったら、真っ先に浮かぶのは──』
『────アンティと:マイスナですね。』
『>>>……うん。流路密度に関しては、あの二人の肉体は一線を画してる。ぼくたちは流路だけだけど、彼女たちは肉体と同化してるからね……。特に頭髪部の流路干渉能力の発達は異常だ。先生が、相手の魔法流路に介入して魔素の流れを無効化する解呪デバイスを研究してたくらいさ……』
『────それが実用化されれば:
────アンティ達は髪で触れるだけで:
────誰かの発動した魔法を:
────即座にキャンセルする事が可能です。』
『>>>それだけじゃないよ、宝箱やダンジョンのトラップも結局は魔素流路の賜物だろう? もしかしたらあの髪は、触れたもの全てのトラップを無効化できるようになるかも……って、話が脱線したな』
『────"脱線"というワードは:今は非推奨です。
────結局:チケットの運用に関しては:
────2パターンしか選択肢がありません。
────"封印"するか。もしくは。
────"使用"してみるか。』
『>>>そうだね。うーん、"リバース"と、"コピー"かぁ……。』
『────現在は名称による効果予測しか:
────手立てがありませんね。』
『>>>後輩ちゃんの髪で分析を頼みたいけど、一応、非常時だからな……。この電車で本当に帰れるかわからないし』
『────また:ひとつ駅を超えましたね。』
『>>>個人的には探検してみたいけど……後輩ちゃんは嫌がるだろうな』
『────カネト。
────アンティの平穏を乱してはなりませんよ。』
『>>>おーらい。で、この子ら、どうする?』
『────はい?。』
──ガタン・ゴトン・・・。
──ガタン・ゴトン・・・。
「むにゃむにゃ……にゃにもみてないぃ、わらし、にゃにもみてにゃい……」
「あんてぇ……そこはまららめ、らめらよぉ……」
{{ ぅ……ん、てんちょぉ……それ……は、えいぎょお、ぼぉがいで、す……、ぐー…… }}
〘------ぐ;こっかぁぁ──☆☆☆〙
『 がるぐおぉぉ…… 』
『>>>はは。電車の魔力、ってやつさ』
『────電車に魔力があるのですか。』
──────────。
「 ──おちてる 」
私、おちてる。
ここはどこ。
さっきまで、アンティと電車に乗って────。
死んだらまずい。
アンティも、死んでしまう。
翼を。
鎖を。
慌てるけど、私は白いワンピースしか着ていない。
あの素敵な、敵役のヨロイは何処へいったのだろう。
「 あっ、あっ 」
慌てると、腕を銀の髪が撫でた。
こまる。
髪を翼に変えようか。
白いセカイに、白い大地が近づいてくる──。
や、しに────……!
──ぼぷよぉおおんんっっ!!
────ぼょぉおおんんっっ!!
──────ぱぅん、ぽぁ……!!
────────ぼん、ぽん……。
「…………」
死ななかった。
たすかった。
おモチみたいな所に落ちた。
これは何だろう。
ローザかな?
ぷあんぷあんする、純白の大地。
私、裸足だ。
先生の、仮面もない。
「こまった……」
アンティは、どこだろう。
夢でも見ているのかな?
「────! ────!」
呼んでみても、声が響かない。
こまった。
ぷよんぷよんの、大地を進む。
ぷぁっ、こけた。
身体が跳ねる。
なんなんだろう。
フラフラしながら、端まで来た。
……ここ、浮いてるんだ。
大きな、ツバサの、上……?
下を見ると、よくわからない。
這いつくばって、引き返す。
これは、飛行機っていうものかな。
こんなにぷよぷよの物なんだろうか。
ヨロイは何処へいったんだろう。
氷も、鎖も、雷もでない。
「アンティ……」
この浮いているぷよぷよの上の、
どこかにいないだろうか。
風のような物に気がついた。
「……浮いてるんじゃなくて、飛んでるんだ」
飛行機なら、この夢を進んでいるんだ。
前を見に行こう。
誰かいるかもしれない。
「よしょ……よしょ……」
ぷにぷにしながら、頭の方へ行く。
素足なので、少し楽しい。
多分、あっちが前のはずだ。
トランポリンのように進むと、
白いぷにぷにの大地が、裂けている所があった。
「────……」
──ギョロり。
「──……こんにちは」
飛行機じゃ、ないかもしれない。
大きな、瞳と目が合う。
私の身長より大きいな。
「……アンティ、知らない?」
『『『 ──QUEEEEEEIIee────! 』』』
「 わぁ 」
鳴き声が轟く。
ビリビリと、ぷにぷにに響いた。
あっちにも、もひとつ大きな裂け目があるので、
やっぱり目だ。
「……アンティの所へ、向かってください」
『『『 ──QUEEE──EEEEHHYY────! 』』』
言ってから、ちょっと心配になった。
こんな大きなのが来たら、
アンティはビックリしないかな。
絶対に、向きが変わった。
この飛行機さんは、場所を知ってるかもしれない。
ここは、前だ。
風の始まりだ。
私は腰を下ろし、先を見る。
「世界は、ふしぎなことだらけだね?」
『『『 ──QUEEE─EEEHHY────! 』』』
うるさいけど、なかなか綺麗だ。
世界を清めるような音だ。
大きなアナライズカードの板が漂っていた。
ガラスみたいで、危なそう。
「ちゃんと避けるんだよ」
『『『 ──QUEHHY───! 』』』
きっちりと角度を付け、そばを通る。
反射で、私たちが見えた。
「……羽根の生えた、魚さん?」
『『『 ──QUEY---QUNNU────! 』』』
私がいま、ヨロイを着てない理由が、
何となくわかった。
ガラスの破片舞う世界を進む。
破片といっても、ドニオスの塔より大きい。
すごい、存在感のあるものがあった。
「……! "龍"だ……!」
私たちは、近づいている。
大きな金色の蛇のような身体が、
くるくるとなりながら、眠っている。
手と足があるので、やっぱり龍だ。
くるくる龍の中央の空間に、
浮いている人影がいた。
「アンティ!」
ショートパンツに、おへそが見えるシャツ。
ゴツゴツした靴。
ぜったいアンティだ。
「──えいっ!」
思わず、魚さんから飛び降りる。
落ちずに、フワリと浮いた。
アンティの所まで、いく。
「──……」
「眠ってる……」
上を見上げると、龍の顔があった。
こっちも眠ってる。
ぐるぐると周りをまわる金のウロコは、
アンティを守ってるみたいだった。
後ろを見ると、金の龍のスキマから、
白い、大きな翼を持った魚がみえた。
裂けるような目で、こちらを見ている。
でも、怖くはない。
私たちは、この子の名前を知っている。
でも、龍の名前は知らない。
……だから、眠っているのかもしれないな。
私は、お礼を言った。
「………ありがとう、ナユタ」
『『『 ──QUEEE──EEEEHHYY────! 』』』
ハネクジラの目は、嬉しいと閉じるみたいだ。
「アンティ、起きて、迎えに来たよ」
「ん……、ぅ……?」
アンティと龍は、寝坊助だなぁ。
────────。
──ガタン・ゴトン・・・。
──ガタン・ゴトン・・・。
「……ねてたわ」
「……ねてたね」
心地よい揺れが、私たちを包んでいます。
がちょん、がちょんという足音がして、
変なゴーレムが近づいてきました。
────────────────────
オ キャク サン ツギ デスヨ
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……私も寝坊助だったみたいだ。
「ふぁぁああああ……」
「アンティ、口大きいね」
「ぐわっ!?」
「ドラゴンみたい」
「あんた……ドラゴンなんか見たことないでしょ」
さっき、龍見たもーん。
帽子を被ったゴーレムが、
酒瓶を持ったローザを起こしていた。
──ぱりぃ──ん!
「こぉるぅぁあああああああ!!!」
(*´ω`*)龍は守ってる。










