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まいほーむ!!

(;^ω^)ごめぬな、ちょっと小分けです。



「ガガガガがぁ……ごごごごご……ぷくー……ぅ」

「にょむにょむ……Zzz」

「くぷー……Zzz」


「「 …… 」」



 ゴウガさんと、うさ丸たち。

 座ったまんま寝てしまった。


 顔はめっちゃ怖いままのくせに、

 伸縮を繰り返すハナちょうちんが、

 実にユーモラスねぇ。


 飢えたまま遭難して……疲れていたんだと思う。

 お腹いっぱいになって、しかもお風呂(?)あがりだ。

 そりゃあー眠くもなるってモンだわ!


 あぐらをかいたゴウガさんの膝の上は、

 うさ丸とカンクルにとっては、

 ちょうどいいベッドみたい!


 ……寝起きに食わないよね?



「…………ごごごガガガガがぁ…………すこー……ぉ」

「にょっきゃー……Zzz」

「くややぁー……Zzz」


「……ぐっ、ぷっ、くく……」

「ぷっ、クスクスクス……」



 あっはっはっはっはっは。

 

 ここは壁の裂け目に近く、外の空気は冷たい

 眠る野獣さんに、もう一枚ホワイト熊の毛皮を掛ける。

 それがマントに見えて、

 野生の居眠りライオンキングみたいになってしまった。

 なかなか似合ってるわね。



「ま、これで風邪はひかないでしょう。熱源もふたつあるし」

「モフモフで、あったかそう!」



 うさ丸、カンクル?

 いざとなったら逃げるのよ。


 ふぅ、さて。

 私たちも、お風呂に入りたい。

 ゴウガさんには悪いけど、一応こちとら女の子2人組だ。

 ここみたいな野外と地続きの場所ではなく、

 ちゃんとしたお部屋でバスタイムと洒落こみたい。

 ハダカのお付き合いは、場所をわきまえなくっちゃね?


 豪華な階段を、ふたりでキンギンとあがる。



「マイスナ。あなたはどこのお部屋で寝ていたの?」

「……さいしょの頃は部屋でも寝てたけど……電撃の暴発で燃えたり、凍って扉が開かなくなったり、分解しちゃったり、色々あった。さいごは……よくここのエントランスの前で寝てた」

「こ、ここで……?」

「うん……あの、鏡石は何故か壊れにくかった。この石の前の床に、よく居た」



 マイスナが、階段の上から鏡石を指さす。

 よく居た、ってアンタ……。

 すぐそこが外じゃないのよ……。


 ……。

 ──グィっ。


「……ばか」

「え、あっ……」



 ぎゅ〜〜ぅっと、抱きしめてやった。

 お互いヨロイだからキンギン鳴るけど、

 露出してるおへそと頬は触れて、温かさが伝わる。



「もぅ……さみしい日なんて、ないからね?」

「えへへ……アンティ、あったかい」



 少しお互いに寄り添いながら、

 置き去りにされた館の探索と、

 参りましょうか。



 キンギン、キンギン、キンギンギン。



『────アナライズスキャン完了。

 ────動体反応はありません。

 ────そのまま探索モードを継続。』

『>>>ゴーストやエレメント系は目視しないとわかりにくい。

 >>>一応お風呂の時も、仮面だけは付けていてほしいな』


「盛大に、正当な覗きの理由をつけてくるわねぇー」

「せんぱいのえっち!」


『>>>や、ちが……』

『────むーっ。』



 あはは、クラウンおこった。

 あんま言わないんだけど、

 もう先輩にハダカ見られても、

 実はあんまり恥ずかしいとも思わないんだよねー。

 ほら……アニキみたいなもんでしょ。

 え? 私がおかしい?



『────ポカポカポカポカ。』

『>>>あだだだだだだだ……』


「ポカポカ……」

「ま、マイスナ? あんま、よっかかんな? ツノとか危ないかんね?」

「むぁー、狂銀だもーん」



 既に髪がひと束、

 直結している私たちである。

 進む──。



 キンギン、キンギン、キンギンギン。



「確かに……部屋がいくつか壊れてるわね……」

「うん……」

「マイスナ……ここ……開けてみていーい?」

「アンティは、私に何したっていいの」

「もぅ、そんなコト言ったらあなたもだわ」



 ──きゅぅうううんん……、

 ──きゅぅぉいいいいんんん!!!



 凍りついているドアの氷を、

 回転する歯車で削りとっていく。

 少しだけ熱も加える。



 ──ぃいん! ジュアあぁ……!



『────残留している水分を格納します。』



 ──きゅぅううんん!



 歯車、マジ便利っす。



「開くかな?」



 ──キィィィ……。



「あ……」

「なつかしい、な……」



 思ったより、中の部屋は傷んでいなかった。

 ヒンヤリとした過去の空気。

 閉じ込められていた冷気の温度が変わる。



『────クリーニングを開始します。』



 ──きぃいいんん! きゅぅおおおんん!!!


 優秀な人妻家政婦さんが、ゴミや水分をお掃除してくれた。



「ここにね……ベッドがあったの。起きたら無くなってた」

「そぅ……」



 何も無い所の床が、半球状に……えぐれている。

 触ったものが無くなるかもしれないという恐怖が、

 叩き込まれていたはずだ。



「アンティ……ごめんね。私、あの時……」

「ん……」



 そりゃ、狂う一歩手前までいくわな。

 気にすんな。

 もう、たぶん一生の付き合いなんだから。



「……私のベッドは、簡単には消えねぇぞ?」

「っ! うふふふ……っ!」



 そーだ、笑ってろ笑ってろ。

 そっちの顔が、私は好きだ。



〘#……こ、コホン。しかし、この損傷具合なら、マイスナの"錬成"で修復可能だろう。リフォームし放題だぞ?〙

〘------お酒あるのん?☆〙


「お……お酒は……わかんない」

「いや、酒瓶とか冷気で割れるでしょう……?」

「お部屋……直した方がいいかな?」

「せんせぇ……雪山の別荘にあんま頻繁に来るとも思えないんだけど……」


〘#……何を言っているんだ。キミの格納能力ならば、この家ごと持ち運べるだろう〙


「──っっ!!」



 せ、せんせぇ……それは。



「か……………可能だろう、けど……」



 ……それって、家ドロボウじゃない?



〘#……マイスナ。アンティとのマイホームが欲しくないかね?〙


「──っ! ま、まいほーむ!! アンティとの!」

「ちょ、ま……」



 おいっ、ちょ、やめれ。

 ワルへの道か。

 ほんっと、一代目狂銀さんは。


 

「まいほーむ!!」

「いまは風呂だ!!」



 オクさんの大掃除は止めといた。



ฅ(*°ω°*ฅ).*・゜

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